■手術をするかどうかについては、ご自身の希望とか「したほうがよい・悪い」というものうよりも、一定の基準がある、とお考えになったほうがよいでしょう。手術するものはする・しないものはしない、というくらい判断は明確です。もちろん、手術を受けられる方が納得されることは必要ですので、十分説明をお聞きになられることです。
■手術の判断となる大きな要素があります。1つは腫瘍の大きさです。下垂体はトルコ鞍という小さなボックスのような場所に入っているので、一部の組織(この場合はプロラクチンを作る組織)が大きくなってくると下垂体の他のホルモン(甲状腺や副腎を調節するホルモン、成長ホルモンなど)を作る細胞を圧迫して他のホルモンが出なくなってしまうのです。そのような状態にならないうちに手術は必要です。
■もう1点はホルモンの過剰分泌です。プロラクチンがたくさん分泌されると様々な症状が出てくることはお聞きになっていると思います。正常値は20以下ですので、出産後など特殊な状況ではない場合でいつも200以上であり、腫瘍が見つかっているのであれば手術が検討されるのは無理からぬところです。
■下垂体の手術は脳の手術ではありますが、可能な場合は鼻や口から傷跡が見えないように手術をします。細かい手術ですので十分経験のある基幹病院や大学病院レベルの脳神経外科で説明を聞くことをお勧めします。
■下垂体の手術は稀ではありませんが、胃や腸の手術のように一般的なものでもありません。手術の内容や原因も個人によってそれぞれ異なりますので「経験者」のお話は参考にはなっても、手術を受ける・受けない、の判断基準にはなさらないほうがよいと思います。
お礼
回答ありがとうございます! 専門的な内容で 大変参考になりました。 担当の先生に よくお話をうかがい どちらに あてはまるのか聞いてみます。 また お話を聞いていただけると嬉しいです。