フッ素による害は、おおまかに急性中毒と、慢性中毒にわかれ
ますが。
急性中毒では体重1kgあたり、2mgのフッ素を摂取すると起こす
といわれています。症状としては、ppmは1リットルあたり
1mg物質をふくんでいることになりますので、お子さんの体重
にあわせて計算してください。おそらくかなりの大量な量をと
らないと、急性中毒にはなりません。(ちなみにニュートラ
ガードは950ppm)
慢性中毒に関して、確実にいわれているのが、斑状歯を骨フッ
化症がありますが。斑状歯については1ppmの飲料水(うがいで
はなく日常の飲料水として)ぐらいでも、わずかながら発生し
ます。ちなみに日本では飲料水にフッ化物を混ぜることはして
いません。骨フッ素症の濃度はもっともっと高く出なければお
こらないのですが、手元に資料が無いので、ちょっとわかりま
せん。骨フッ素症に関しては、環境的要因によって高濃度の
フッ素を摂取した場合に起こるもので、歯科の予防的な目的で
行われている濃度ではおこりません。
ほかに、骨粗鬆症、ダウン症などの関連をいう発表もあります
が、関連はないという論文も多くあり、
っていうか、アメリカをはじめ多くの国が、水道水のフッ素化
(約1ppm)前後を何十年も行っていて、目に見える問題はでてい
ないので、適切に使用される分には、充分安全であるといえる
と思います。それに、齲蝕の予防効果もきっちり証明されてい
ます。
あとニュートラガードはメーカーの説明では歯磨き粉扱いに
なっているのです。そこで気になるのは、「6歳以下に子供に甘
い味のする歯磨き粉は使用しないこと(歯磨き粉を飲んでしま
うので)」、というWHOの勧告があります。なぜか、日本の
メーカーは無視しきっていますが、こういった勧告がある以上
今使っているものはやめたほうがいいと思います。
おそらくは、歯に塗る程度の量ではあまり影響は無いと思いま
すが、念のためということで。
個人的な経験での話ですが、体系的な歯科の予防プログラムを
受けている子供の集団を1年ほど見ていました。そこでは、食事
指導から、フッ化物洗口、歯磨き指導、PMTC、シーラントと多
方面からの予防を行っており、もし本当に予防をしたいのな
ら、こういったことをしっかりやってくれるドクターのもとで
行ったほうがよいのではと思います。
まあ、そのなかでもフッ化物洗口は結構予防効果が高いなぁと
いう手ごたえはありましたが。
ぐだぐだと、書きなぐってしまいましたが、過剰な心配はする
必要ありませんが、もともと摂取することを目的としたもので
はありませんので、飲み込むのはやめるよう行ったほうがよい
と思いますよ。
お礼
とっても詳しいご説明ありがとうございます!!とても分りやすかったです。さほど心配するほどでは無いと分かり安心しました。でも、とれからはニュートラガードは使わず、しっかり歯磨きをしようと思います。
補足
何度もすみません…体重10kgだとすると、ニュートラガードを1日2回(全て飲み込んだとして)、2年間も毎日使用して慢性中毒症の心配は無いのでしょうか?計算方法がわからなく、班状歯などという言葉を初めて聞いて調べてみたところ恐ろしくなりました。