#1さんがおっしゃるように、鎮痛薬は痛みが生じてからでも効果はありますが、やはり早めに飲んだほうがよく効くと思います。
生理痛は、子宮の収縮と炎症によって生じます。
また、一旦炎症が生じると、生体内ではこれによってさらに炎症の原因物質(子宮収縮の原因にもなる)が増えて、さらに炎症が増強されるという循環が生じます。
一方、ロキソニンなどの鎮痛薬は、炎症・痛みを抑える作用と子宮の収縮を抑制する作用があります。
炎症増強の循環が生じる前に早めに服用すれば、子宮の収縮も効率よく抑えられ、生理痛の緩和により効果的であると考えられます。
以下(素人の中途半端な知識ですので多少誤りがあるかもしれませんが、)もう少し詳しい薬理学的な話をさせていただきます。
生理痛にはプロスタグランジン(PG)という生体内物質が密接に関わっています。
このPGは、生理痛が生じる際に2つの働きをします。
一つは、子宮を収縮させる作用、そしてもう一つは、炎症・痛みの原因となるブラジキニンという生体物質の働きを増強する作用です。
そして、生理痛がキツイ場合の多くは、PGが過剰に産生されているためであると考えられています。
ロキソニンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)*1)は、このPGの産生を抑える~正確にはPG産生に関わるシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素の働きを抑える*2)~ことで生理痛を緩和します。
*1) ロキソニンに限らず、ほとんどの鎮痛薬は同様の薬理作用を有しますが、
アセトアミノフェンはPG抑制作用が期待できないため、生理痛には不向きかも知れません。
*2) COX(正確にはPG産生に関与するものとは多少種類が異なるもの)には胃粘膜を保護する働きもあり、
これも阻害してしまうことで、鎮痛薬には胃を荒らす副作用があります。
さて、PGはアラキドン酸という生体物質から物質から作られるのですが、細胞に炎症が生じるとこのアラキドン酸の細胞膜からの遊離が促進されます。
すると、炎症 → アラキドン酸 → PG(→子宮収縮促進) → ブラジキニン → 炎症増強、のように循環が生じてしまいます。
ですから、一旦炎症が増強されてしまうとこれを抑えるのは大変になります。
ということで、循環が生じる前に薬でPGの増加を抑えてしまう方が効率がよいのです。
服用のタイミングは個人差もあり一概には言えないかもしれませんが、一般的には生理の予定日の2日前あたりから飲み始めるのが効果的でしょうか?
なお蛇足ながら、生理前に薬を服用される場合は、妊娠の可能性に注意してください。
実際には、鎮痛薬は妊娠初期に特別危険なものではありませんが、後で無用な心配をしないためにも、可能性のあるときには、服用を避けておいた方が無難だと思います。
最後になりますが、生理がかなりキツイようでしたら、婦人科を受診されることをおすすめします。
もっと信頼できる専門家の話が聞けると思いますし、症状によってはさらに有効な治療があるかもしれません。
お礼
回答ありがとうございます。 専門的な知識もわかりやすく、参考になりました。 炎症が増強されると、痛みが強くなるのですね。 これからは、それまでに鎮痛剤を服用して痛みを抑えたいと思います。 サイト見ました。 ロキソニンも生理痛に効くとあったのでとても安心しました。