当時を知る者です。
当時は携帯電話というものがなく、待ち合わせのときなどに連絡をとるのが非常に不便でした。
例えば、待ち合わせ等で急に用事ができ少し遅れそうな場合、今なら携帯にかければすむ話ですが、その当時は連絡をとる手段がありませんでした。
なので、大事な待ち合わせなどは喫茶店などを使い、なにかあった場合にはそのお店に電話をかけて相手を呼び出してもらうといったことをしてもらっていました。
そんな時に登場したのがNTTの伝言ダイヤルサービスです。
これは文字通り当初は上記のような場合を想定して開始されたサービスです。
間単にいうと自分用の伝言ボックスを作りパスワードの番号を決めます。それで相手にそのパスワードを教えておけば、自分と相手だけが利用できる伝言ボックスとなるので、待ち合わせに遅れそうな場合にはその伝言ボックスに伝言を吹き込んでおき、待っている人は相手が来なければ、その伝言ボックスに伝言がないかどうか確認するということで非常に便利なサービスでした。
で、まもなくするとこのパスワード番号を不特定多数の人に公開する人がでてきました。そうするとその伝言ボックスには不特定多数の人が伝言をいれたり、その伝言を聞いたりすることができます。
このような伝言ボックスをオープンダイアルといい、今で言うところの掲示板的な役割を果たしていました。
当時の若者たちはこのオープンダイアルを利用して、自己アピールメッセージと自分の家の電話番号を吹き込み、それを聞いただれかがその番号に直接かけて話をして気が合えば外で会うというような感じで、ナンパ伝言と呼ばれ、当時の若者たちの間でブレイクしました。
たとえば「XXXにすんでいるNN才。一緒に海にいってくれる人、直電ください。番号はXXX-XXXXです」
というような感じのメッセージがたくさんありこのメッセージを聞いた人は気の合いそうな人に直接電話をかけるといったかんじでした。
まあ、いつの時代でも若者たちの恋愛に対するエネルギーはすごいものですね