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田中角栄の政治
<今の日本の政治に起きていることを本当に理解しようと思ったら、角栄の時代に立ち戻ってみる必要がある。そこまで戻ってみないと、小泉改革がなぜ必要になったのかわからないし、小泉改革がなぜうまくいかないのかも分からない> というような文章を本で見たんですが、具体的にどういうことかがよく分かりません。 政治に対して無知な者ですのでやさしい回答を頂ければうれしいです。
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こんばんは。 まず結論を書きますと、選挙に当選するための利益誘導や金権体質と、公共事業へ過度に依存したいびつな産業構造を確立(?)した政治家と言うことですね。 つまり、小泉首相がしようとしている、官から民へ 、公共事業の削減、と全く逆の事をした人ということですね。 政治家と政治献金、族議員、地元への利益誘導型議員など、今問題になっていることを強力に推し進めて、首相になった人なんですね。それが、今でも亡霊のように残っており、古いタイプの政治家はそこから脱却できないでいますね。特に今、話題になっている郵政族議員もルーツをたどればこの方に行き着くんですね。 簡単に、田中氏の経歴を書きますと、 衆議院議員として、道路・港湾・空港などの整備を行う各々の特別会計法をつくり、戦後の日本の社会基盤整備に大きな影響を残したことから、「コンピュータ付きブルドーザー」と言われていました。 特に社会基盤整備を直接担当する建設省や運輸省等に対しては絶大な影響力を持っていて、自らが大臣として着任していた通産省や郵政省などにも大きな影響力を持ち、政治家による官僚コントロールの象徴的な人物でした。 後援会の「越山会」は建設業者による公共事業受注と選挙の際の田中への投票というバーター取引の場となり、地域社会を支配し、これは地域住民の生活向上に大きく貢献する有効組織となった反面、自民党政治の典型である利益誘導や金権体質への強い批判を受け、公共事業へ過度に依存したいびつな産業構造も残しました。 まあ、建築業界と地元住民にとっては、ありがたい人だったでしょうね。 それと、とりあえずは、社会基盤の整備が進んだことは確かであり、その点は私達も恩恵を受けている点も多いので、金権政治の権化と批判だけすることも出来ないのは確かではあります。
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- 04taka
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すんごく簡単に言うと、政治モデルの転換をしようとしています。件の政治家は、高度経済成長時代に日本を大きく豊に強くする政策を打ち立てて、それは成功を収めました。しかし、そのモデルが優秀だった為(右肩上がりに何時までも成長すると仮定した場合。)、現在(バブル崩壊~)そのやり方に変わる(低経済成長率に対応する社会システム)方策があるというか、一刻も早く行わなければならないのですが、やっと扉が開きかけた所です。 公共事業の談合や官僚の天下りといった問題もこの頃から時間をかけて一部の人たちへの利益供与としてシステム化されたもので、それを覆して新しいシステムにしていくのに抵抗があったりして中々大変なようです。(最近の大阪市?役所の無駄遣いの問題も、労働組合が拒否して先に進んでいません。)そういえば、自動車の車検の制度を作ったのも、件の政治家ですね。 でも、同じ自民党の方がこの制度を改革するのは無理があると思います。個別の案は見るべきものがあると思いますが、実行は結局自民党所属の各大臣と障害になっている官僚、各官庁が行うので、遅々と進まないあるいは、別の逃げ道を作っているといった状態です。(独立行政法人ってやつですね。どうしても必要な物もありますが。) だから、政策について政策合意した政治家あるいはグループが法案を通す(超党派ってやつですね。)ようにするのが一番いいと思うのですが、そうすると政党の存在意義は?って感じになるので、このまま進むと余力が殆どない時になって、やっと必要な政策がスムーズに行われるようになるのかな?見通しは暗いですね~。
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大変詳しく、分かりやすい回答ありがとうございました。 とっても参考になりました。
補足
みなさま、大変くわしい回答本当にありがとうございました。 田中角栄とは今の日本に大きな影響を与え、そして今でも影を落としているんだなということが分かりました。 本当にありがとうございました。m(_ _)m
- netcatme
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田名角栄とは金で人の心をつかむような政治家です。学閥と関係のない彼は支持を得るために選挙で資金で困った議員に金を握らせてまわります。大臣の時、繊維の自由化のときだったと思いますが、繊維業界の反発を補助金で抑えます。各省庁に大きな影響力を持ち、莫大な利権を握っていました。族議員のハシリだったのかもしれません。 ちょうどオイルショックも重なり、大量の公共投資も行います。今の借金体質は、そのときから始まると言って良いでしょう。日本改造計画もその一環として考えても良いかと思います。 また、石油の輸入先を東南アジアにも求め、米国の怒りを買い、ロッキード事件で逮捕されたとも言われています。いまでは考えられないことですが、当時はそれほど米国の属国であったのです。 ロッキード事件以降、田中角栄は裁判に有利になるためなのか、異常なほど自分の派閥を拡大します。そして田中派はキングメーカとまで呼ばれ、彼自身は闇将軍(自分から名乗り始めたそうですが)と呼ばれるほど総理総裁の決定権を持つに至ります。 派閥政治、族議員、公共投資、借金体質、そのようなものを指しているのではないでしょうか。 政官財の癒着や、補助金を頼る農業をはじめとした各産業の存在など(野党も赤字国債だせとか言っているし)、ケインズからマネタリズムへの変換には障害多いのも確かですけれど、腹をくくってやってください。
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角栄は.都市と農村の格差を減らしたのです。 道路事業等を通して.農村に(交付)金を都市部から運び.農村での産業を興す。同じに.都市部経営者の市場ともなって行くのですが.一部繁栄してゆく人間も出てくる。 鉄道が最たるものでしょう。明治時代鉄道があるところは人々が集まり栄える。鉄道がないところは.江戸時代の生活のまま昭和の半ば過ぎまで続きました。地方の人々は.水からの資金で鉄道建設を進めましたが.昭和のはじめに国営化され大多数が失われました。 これに変わるものとして.新幹線や(高速)道路整備を角栄がはじめたのです。 そんな角栄が尋ねたのが長野県軽井沢です。軽井沢の住民は角栄を侮蔑しました。角栄を怒らせて.角栄は報復として.長野の道路整備や新幹線運行を外しました。この角栄いじめの一環としてロッキード事件があるのです。 細川にしても小泉にしても.行っていることは.農村部に分売していた富を都市部経営層に集中させることです。 米国から軍需品を購入し.関係業者は儲かる。代わりに日本経済は壊滅的打撃を受ける。しかし.都市部経営層は海外に進出しているので日本の経済悪化の影響をうけない。 地方の役人がかず多くいるから.それなりの資金がと支部から贈られてくる。地方の役人は地方で消費するから.地方の経済がそれなりに発展する。 都市部の経営層は.中央官庁の上級役人としてそれなりの給与をもらい都市部で生活していた。が先日のお職騒動で引っかかってしまい.行政改革が断固上されることになったが.これを下級役人の切り捨てに置き換えて.なんを逃れた(優勢改革を含めた独立行政法人の作成)。 日本に広く富を分配したのが.角栄ならば.これを否定して中央の資産家に限って富を配るようにしているのが.細川なり小泉の改革です。
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- DIDDL
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日本は戦後、アメリカのいいなりで政治をしていました。その後、高度成長をしていくのですが、稼いでも稼いでもアメリカに流れていってしまう。 そこで、田中角栄は「日本列島改造論」を打ち立て、 日本の利益は日本へという内需拡大路線へと進みました。それで公共事業に目を付けてきたわけです。 まず、地方に新幹線を引こうと。二束三文で土地を買い。駅の周辺も買い漁り、鉄道を引いた後に地価が 上がり、それまで土地転がしという転売行為を行い 資金を確保していきました。 実に人の心と特に「欲」をコントロールするのが 上手く、札束を配り、チャンスを与え、恩恵に受けた人々は多く、一大派閥を作り上げました。 これに歯止めをかけたのがアメリカ側のリークによる「ロッキード事件」です。現在も派閥も分かれて活動していますが、公共事業保守だの金権体質だのという 姿勢は持ったままでいる議員ばかりです。 今、政治の世界で名前が出てくる人のほとんどが 元田中派の人間だったりします。 そこにメスを入れるとアピールしているのが小泉改革 ですが、実は何も変わっていません。 田中真紀子が強気なのは自分のオヤジが誰に何をしたか一番良く知っていて「いつしゃべってもいいんだよ」というジョーカーをたくさん持っているからでしょう。恩師の娘ですしね。 全て、表にしてひっくり返したらいいのですよ。
お礼
大変詳しく、分かりやすい回答ありがとうございました。 とっても参考になりました。
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