赤ちゃんの血液型については、出産後すぐに調べる病院とそうでないところがあります。ただ、生まれてすぐの血液型検査は、誤診の原因となりうることがあるので慎重にならなければなりません。
ここでいう血液型は主にABO式血液型だと思いますが、この血液型の特徴(抗原活性)を示す部分は、赤血球の膜表面に存在します。みなさんがイメージしている血液型検査(普通は知らないものですが)は、この赤血球のABO式血液型抗原決定基を検出する検査(オモテ試験)だと思います。
医療施設で検査する場合は、このオモテ試験の他に「ウラ試験」というものを実施し、この二つの検査結果が一致した場合、初めてABO式血液型を確定することができます。
人の血漿(赤血球などの細胞以外の液状成分)中には、自分のABO式血液型に対応しない抗原に対する抗体が存在します。この血漿中の抗体を検出する検査がウラ試験です。この結果が合わない場合は、術者のミスや輸血歴・血液型抗原の変化を伴うような疾患がないと仮定すると、「亜型」とよばれる特殊な型である可能性が考えられます。
赤ちゃんの場合、成人と比べてこれら血液型抗原の発現や血漿中の抗体が量的に少なかったり、母体から胎盤を通して入った抗体が存在していたりすることで、これら二つの結果が合わないことがあります。
ですので、2歳頃に改めて血液型を検査するのが一番確実で早いといったところでしょうか。
生まれたてでも十分検査は可能ですし、大体において検査結果の信頼度は高いので、その結果を信じていてもまず大丈夫とは思いますが、もし上記のような矛盾した結果が出た時に混乱を招いたりもしますね。
赤ちゃんの頃に調べた血液型と成人してからの血液型が違うと言う人もいたりしますが、こういったことがあり得るという可能性は知っておいて損はないでしょう。
緊急で輸血が必要な場合は、その際に血液型を検査します。検査の時間はABO式、Rh式血液型の検査に要する時間は5分程度ですので、それまでは輸液でつないで検査結果を待ちます。これは血液型が分かっている人の場合でも、必ず確認のために行っています。
お礼
そうなんですね~。みなさん同じでほっとしました。アドバイスありがとうございました。