「首相」とは、君主をたすけて政治を行う職、つまり大臣のなかで首席の者をいいます。
君主制の国では、次第に形式的な君主制に移行してゆき、首相をはじめとする閣僚が政治を執り行うようになります。
西ヨーロッパでも、国王(女王)のいるイギリスには大統領はいませんが、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアなどには君主にかわる形式的な元首として大統領がいます。選出方法や任期はさまざまです。
この中で、フランスの大統領は、強い権限を持つ国家の代表者ですが、他の国々では、実際の政治の代表者は首相です。(これらの国で、サミットに出席するのは首相です)
アメリカ型の大統領制は、イギリスの制度をモデルにして、君主に相当するものとして大統領がおかれました。国王に認められていた、議会が可決した法案に対する拒否権を持つ強い権限の大統領です。
アメリカ型の大統領制は、ラテン・アメリカやアジア、アフリカの多くの国によって、統治形態のモデルとされましたが、対立する政敵を抑えるため、大統領の強い権限は取り入れても、その政治的理念を継承することなく、独裁的になることが少なくないようです。
参考URLの外務省のサイトにある「各国・地域情勢」でそれぞれの国の「基礎データ」を見ると政体・元首などがわかります。
連邦制国家であるアメリカのステート(state)、ドイツのラント(Land)、スイスのカントン(Kanton)を、一般に州といいます。連邦制国家の州は通常、独自の憲法と立法・司法・行政権を持っています。
日本の県は、地方行政区画の一つで、地方公共団体の最上級のものです。