専門家ではなくてすみませんが、知的障害児の親です。
知的障害が手術でなおらないかナというのは、障害児の親ならたぶん一度は思うことです。渡辺淳一の初期の短編に、手術を迫られて困惑する医者の話がありました。治らないのなら手術で死んでもかまわない、と思っている(らしい)綺麗な母親の話でした。
レナードの朝、という映画をご覧になったことはありませんか。あれは実話だそうですが、薬で一時的に回復する話でした。親からしたら、突然娘や息子が笑いかけてきて話を始める、という場面は、子供が小さい頃には夢にも見る光景だと思います。またもとに戻ってしまうということを、残酷とみるか(本人にとっても)、いい思いをさせてもらったと神に感謝するかは人それぞれでしょう。
4つのころの脳炎で思い知的障害が残った人がいます。その人のお母さんなどはきっと、もしかしたら治るのでは、前のように賢く可愛いあの子に戻るのでは、と、生まれつきの障害をかかえる家庭よりも未練があるだろうなあと思います。
でも実際問題として、脳の中のことはまだ解明されていないことが大部分の、未開の原野ですよね。人体実験するわけにもいかないし。
脳の働きを活性化するような薬はいずれ開発されるのだと思いますが、薬の効き目にも個人差があるし、人智の及ばない領域かなあ、と思います。
お礼
お礼を申し上げるというよりはお察し申し上げます。 知的障害について、ネットでちょっと調べてみても、そうそう手術でという状況にはないようです。 ですから、いくらSF小説とは言え、アルジャーノンの設定はいかにも乱暴で、この件について、専門家の発言が見られなかったのをとても残念に思います。 また知識が人を不幸にし、もとの状態に戻ることを善とみなす、考え方も、世の関係者はどう思われるのでしょう。