タイはすでにこの先大きな伸びが期待できる産業が「観光」以外にはありません。就業者数では4割が農林水産業。1980年代から工業が盛んになったとはいうものの、それは自動車・同部品、コンピューター・同部品、宝石・宝飾品というものですが、前の2つは自国で産出する資源を使って、というものではなく、日本や欧米諸国の企業の工場によるものです。これら海外企業頼みの産業に頼るのには限度があります。しかし、観光は違います。歴史遺産から自然、料理、マッサージなどに至るまで全ての観光資源はタイのものです。また、ベトナム戦争時に米軍がウドンタニを後方基地(そして当然ながら慰労基地)として使っていたために、英米豪などでの知名度はもともと高いものでした。
ベトナムは1986年のドイモイ政策開始まではそもそも観光なんて目もくれていませんでした。何しろ世界で一番金を持っている国、米国も、その同盟国だった欧州や豪も全部敵、味方だったのは当時は観光なんて出来る国民がほとんどいなかった国ばかり。ベトナムが観光産業に本腰を入れだしたのは2000年ごろですから、歴史が違います。勿論、国土は戦争で荒れ果ててましたから、観光客に便利なインフラを整えるのにも時間がかかりましたし。インドネシアやタイのような目玉になる歴史遺産が少ないのも問題です。軍事観光は、好きな人ばかりでもありませんしね。でも、この20年でかなり整備もされてきているので、これからは伸びるはずです。周辺のラオス・カンボジアはさらに遅れています。
東南アジアではインドネシアも観光に力をいれてきてますね。目玉商品も幾つかありますし。
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