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肺がん治療薬としてのサリドマイドの現状?
肺がん治療薬なんて書いてますが、現在そのような適応症がないことは重々承知しております。 が、知人に聞かれたのでお聞きします。 睡眠薬として使用されていながら、催奇形性の薬害で 現在使用されていない当薬でしょうが、 多発性骨髄腫への効果等が海外で認められていることは知っています。 ですが、肺がんなどはどうなのでしょう? 何かのテレビでやっていたのを観た上で聞いてきたのだと思うのですが・・・ 申し遅れましたが私も薬剤師であり、情報の入手はできます。 ここに書いたのは、より専門家の方に 肺がんへの投与はどうなんでしょうか? もし身内が癌であって、個人輸入しても試して見たい方法なのでしょうか? 個人輸入以外の方法があるのでしょうか? (どこかで治療している施設があるor試薬などでの入手が可能なのでしょうか) 催奇形性に関してはもしも投与することがあっても、 男性であり、関係ないと思いますが、その他の重大な副作用はどうなんでしょう。 市販後調査までいっていない薬ではないかと思うので、 その点副作用や相互作用の心配が私には最も危惧されます。 もし投与できたとして、何かあったとしても副作用被害~機構で救済されないケースになり、また保険も利かないのではないでしょうか? 一部、あまりに素人くさい質問で申し訳ないですが 教えて下さい。
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本題からそれてしまいますので、このスレッドではこれで最後にします。 担当医が法に違わない範囲で個人輸入の薬品を使っているケースについて一まとめにコメントはできません。その医師が輸入薬と国内の薬について十分な知識と経験をもって行っていることを願うだけです。 患者さんのためという大儀の上であり、患者さんの自己責任の部分もありますので個々の批判がなされることは少ないのですが、専門家の間で疑問視される治療を行っている医師がいることも確かです。 私の学生時代からの親友は肺癌化学療法で国内外をリードする医者になりましたが、彼は、日本では新しい薬を試すという研究開拓的姿勢と、患者さんの容態を的確に把握し「予測できない副作用」にも対処する臨床医としての力量が欧米に比べてアンバランスであると言います。日本で行われているほとんど全ての治療方法が欧米で開発・治験されたものですので、日本の医師は本当の意味で新しい薬と使うことに慣れていない、ということなのだと思います。
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- inoge
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>個人輸入する医師について 本題から外れても混合診療解禁が検討されている時節柄重要な問題だと思うので意見を述べさせてください ponsuke04先生のおっしゃるとおり、個々のドクターはケースバイケースでしょう。 制度面からいうとサリドマイドやイレッサの例を見ても分かるように、新薬はリスクもあれば評価については験などかなりの時間もかかるし 患者はそのリスクや有効性の正確な評価についての理解が不十分なままに新薬を希望するわけです MiJun氏の示されたサイト等はよく読めばなかなか新しい情報が揃っていますが、現状ではこういうサイトを見て十分に理解する人は全体からすればごく少数です 混合診療の禁止は大部分の適切な判断ができない患者から、危険な治療を排除する効果があります そうすると認可の間に合わない新薬の存在に不満を持つ少数の人が必然的に生まれます。個人輸入はそういう例外的な少数のためのもの、という意義があるかと思います おぼれるものは藁をもつかむ。しかし、藁をつかんだらもっと事態が悪化することもあります。掴もうとしているものが藁かロープか。それをアドバイスするのがプロの役目だと思います
お礼
回答ありがとうございます。 おぼれるものは藁をもつかむ・・ 問い合わせた知人にはメリット、デメリットすべてをも含めお話しました。 サリドマイドの場合、効果そのものは期待できそう? ではあっても実際の投与に関してはさまざまに問題がありそうで・・難しい問題です。
- manda
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2番の者です。 よくわかりました。ありがとうございました。
◆Ponsuke04です。サリドマイドについての情報は、だいたい出揃ったようですので、加えることはありません。 ◆最初に厳しい意見を書きましたが、ご容赦ください。現場をしばらく離れている方であれば無理からぬところでしょう。でも身近な素人のかたはそれでも頼りにしますので誤解を与えないアドバイスをなさってあげてください。 ◆さて、現状では先に書いたとおりです。No.2さんへの回答として、サリドマイドが今後抗癌剤として日本で認可の可能性についてです。 ◆ご推測のとおり、以前に薬害のあった薬ですので、認可が慎重となり通常の認可より遅くなる状況にはなっています。特に政府が「効果のある抗癌剤は早期に認可する」というアピールをするために世界に先がけて認可した「イレッサ」が大失敗したために、新薬認可のスピードは足踏みとなった感があります。 ◆新薬認可は実際の効果ばかりではなく、製造して特許を持っている製薬会社と儲けの少ない販売会社の兼ね合いで、実際の認可申請と認可時期が決まるのです。「外国他社で開発され、ただでさえ儲けの少ない新薬を販売して副作用が多発して賠償訴訟をされでもしたら割に合わない」というのが本音にあるのも事実です。 ◆それゆえサリドマイドについては、これまでの多くの新薬のように「世界の流れに押される形で認可が進む」という形にならざるをえないでしょう。サリドマイド禍はそれでも甚大でしたので、被害者の方々の心情から商品名も変えるでしょうし、実際の薬物構造も改良されたものとなるでしょう。ここではこのくらいにしておきます。
お礼
再び回答ありがとうございます。 冷静で正確な意見を書いていただけてありがたいです。 あえてもうひとつお尋ねしたいのは・・ 一部の施設で個人輸入をして、医師の処方を元に治療するといった施設があるのですが、これについてはどのようにお考えですか。 もし他の方でもご意見がありましたら、お願いします。 参考にしたいと思います。
MiJunです。 質問及び補足の文脈を推測するに、別に「thalidomide」に拘っている訳ではないようですが・・・? ⇒他の薬剤も専門医と相談して検討されてはいかがでしょうか? ⇒その意味では、先に紹介した「平岩医師」はTV・書物でしか知りませんが、患者と話し合いの上で治療を進めているようです・・・。 肺癌の治療に関して、 ・肺がん診療と化学療法 / 坂田優[他]. -- ヴァンメディカル, 2003.8 が一般の方でも読みやすいかもしれません・・・? さらに「thalidomide誘導体」も治験中のようです・・・? ご参考まで。
>海外ではサリドマイドも含む化学療法の治験がいくつかなされているようですね 既にチェック済みかもしれませんが、ASCOの発表でも少しあるようです。 ⇒勿論学会発表ですので、「thalidomide」の少なくとも肺癌での評価は未だのようですが・・・? inoge先生のご専門分野でも「glioma」でのトライアルもあるようです。 >問い合わせてきたひとにとってはわらにもすがる思いで聞いてきたことであり、なんとかならないのか・・という思いも一方ではあるので・・ 国内での未承認の抗癌剤を使用するのであれば、自己負担になるでしょうが、過去ログでも紹介されている 「平岩医師」なら可能かもしれません・・・? 一度問い合わせてみてはいかがでしょうか? 以下の参考URLは関連回答がありますが参考になりますでしょうか? この中で#2で紹介したサイトも参考にしてください。 肺癌の治療一般に関しては、 ◎http://www.akiba.gr.jp/tcp/ (肺がん治療ネット) ◎http://www.ccijapan.com/index2_index.html (PDQ) ここで「治療」⇒「非小細胞肺癌」あるいは「小細胞肺癌」を参考にして下さい。 話は逆ですが、組織診断はついているのでしょうか・・・? 少なくとも上記のように「非小細胞」か「小細胞」かで治療方法は異なりますので・・・。 ご参考まで。
お礼
回答ありがとうございます。 確か非小細胞肺癌と聞いています。 カルボプラチンとタキソールでの治療でまずは寛解して、今は自宅療養中らしいです。 以前に患者本人と話したときはそのように聞いたのですが、最近の詳しい経緯は聞いていないので・・
- inoge
- ベストアンサー率45% (510/1116)
専門外なのでぜんぜん自信ないのですが >肺がんへの投与はどうなんでしょうか? すでに海外では治験が始まっているようです 小細胞癌治療全体についてのreview http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15325033 「イギリスでは血管新生抑制剤として治験が始まっている。副作用として鎮静(眠剤だからあたりまえですな)と感覚ニューロパチーがある カルボプラチンとエトポシドとの併用で第3相がイギリスで実行中」(以上がサリドマイドに関する全文) 非小細胞癌に対するサリドマイド治療に関する論文 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15205358 「非小細胞癌のなかでも,大細胞癌は転移が他の非小細胞癌より早いので,血管新生抑制剤がより効果が有ると予想された。結果は64%のマウスで40~60%の成長抑制が大細胞癌には見られたが,他の非小細胞癌では効果はわずかであった。作用機序としてはperoxisome proliferator-activated receptor gamma (PPARgamma)の活性上昇とkappaBの減少を投与量依存性に認めた」 (動物実験でした) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15377478 多発性骨髄腫治療においてエリスロポエチンと併用すると血栓症のリスクが高まる http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15370232 サリドマイド治療患者におけるアミノグリコシド関連重症腎不全 多発性骨髄腫以外の悪性疾患に対するサリドマイド治療 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15197211 悪性黒色腫,腎癌,Kaposi肉腫,脳腫瘍(←専門ですが知りませんでした),乳癌,前立腺癌などについて述べられてます 肺癌についてはその他大勢でほとんど無視。副作用として主なものだけで催奇形性 鎮静 皮疹 便秘 末梢ニューロパチー 口腔乾燥症 低血圧 めまい 好中球減少症などをあげています 過去の治験の結果が10数個示されていますが奏功率は殆どが30%以下です 熊本大学の先生による多発性骨髄腫サリドマイド治療に関する講演 http://www.myeloma.gr.jp/SOUKAI4/hatake/ 副作用として便秘程度とおっしゃってます また,入手方法についても質疑応答があります 薬剤師さんには容易に入手できる情報ばかりでした この程度のエビデンスでは身内の肺癌治療に積極的に使う気にはなりませんが大細胞癌で治験の対象だったら同意するかもしれません 過去の経緯から慎重になるのはよく分かりますが,多発性骨髄腫については世界の標準治療になりつつあり,厚生労働省は適切な時期に認可して欲しいと思います。 またこの点は伝聞で自信が無いのですが,催奇形性については光学異性体の一方のみによるもので,今日の技術ではかなりの純度で精製できるようになっている,よって他国から輸入する際も少々値段が張っても純度について安心できる先進国から輸入した方がいいとも聞いたことがあります。 しらべてみてなかなか勉強になりました
お礼
回答ありがとうございます。 私もとりあえずまずはyahooで調べてみただけでもいろいろあって驚きました。 というのも単に効果がある・・といったことだけではなく(素人さんも見れるようなサイトで)個人輸入して医師による治療・・などといったサイトもあったので、どうなんだろうと思った次第です。 薬剤師ではあっても、直接医療の現場にいるわけではないので、施設によってはこのようなことをやっている場合もあるのか・・と思いました。 海外ではサリドマイドも含む化学療法の治験がいくつかなされているようですね。 可能性がないわけではないと思いますが、現実に日本ではまず無理でしょう・・・ #1の方が書いてくださったようにやってはいけないことだとわかっています。が、問い合わせてきたひとにとってはわらにもすがる思いで聞いてきたことであり、なんとかならないのか・・という思いも一方ではあるので・・
- manda
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すいません、1番のかたに少しつっこませてください。 まったくの素人です。 「医療のルールを無視して用いたら重大な責任になる」 これはおっしゃる通りだと思います。 ただ、「癌の治療に役立つかも知れないのに、かつての薬害のイメージのせいで認可(?)が進まず、困っている」 などという話を聞いたことがありまして、そういう観点か らは、どうなのでしょうか? 「イメージのせいで科学的判断がゆがめられてはいけない」 という見方を私がするせいで、逆に私が、こういう話に“色をつけて” 見てしまっているのでしょうか? ( 1番のかたの、これまでの回答履歴を見せていただき まして、たいへんマトモな事を言われるかただと認識 しております。(教えてgoo は、すごいシステムですね) そこを見こんでの質問ですので、どうか、お許しください。)
お礼
1番への方への質問も含めて回答ありがとうございました。 薬害を起こした悪い薬であり、製薬会社もこの薬をもう一度なんとかしようという動きは日本ではないようです・・多発性骨髄腫における効果はかなりよいようですよね。。 肺癌にも海外では治験をしているようであり、科学的状況そして実際には・・といったことの御意見がお聞きしたくて質問した次第です。
ほんとうに「まともな」薬剤師さんですか? あまりに非常識ではないでしょうか? ▲サリドマイドは、以前にそうであったように今でも医師の処方によらなければならない医薬品であることには変わりありません。それが日本で入手できるかどうかは別問題です。 ▲日本で薬として認可されていない健康食品や新薬の個人輸入とはわけがちがいます。 ▲サリドマイドは血管の新生を抑制する作用がありますから、程度の差はあっても抗癌作用はどの癌にもあるでしょう。 ▲副作用は重大になる可能性があります。男性であっても薬剤成分が精子や精液に含まれるので、完璧な避妊が必要です。そのほかに末梢神経障害(薬を中止しても治らないものもあります)、静脈血栓、白血球減少などが生じる可能性があります。いずれも医療的処置が必要になる可能性があります。 ▲冒頭に書きましたように、サリドマイドは個人輸入で使える薬剤ではありません。副作用の点からも医師の管理なしに使えるものではありません。 ▲仮にあなたが輸入できたとして、患者に合意の元で投与し、何らかの副作用により投与した患者に不利益がもたらされた場合、間違いなくあなたの薬剤師免許は社会的な価値を失うでしょう。素人が使うよりも重い罪(民事・刑事)になります。それは「サリドマイドが医師の管理下で使われなければならないことを知っているべき立場の職種」だからです。 ▲副作用の場合、保険とか何とかのレベルではありません。まちがいなくあなたは薬事法違反、業務上過失致死・障害罪の扱いになり牢屋に入ってもらうことになります。個人輸入=自己責任で何でもやってよい、ということではありません。 ▲薬剤師の免許を甘くみてはいけません。それだけ社会的責任を負わせれているのです。
お礼
回答ありがとうございました。 たぶん医師、薬剤師といった専門家の方からはお叱りをうけるのでは・・と思いながらもこのような質問をさせて頂きました。 私自身は個人輸入でうんぬんといったことや闇ルートでといったことが、やるべきでないことは承知しております。 (私は薬剤師であって調べることはできるのですが、病院や薬局に勤務しているわけではなく、自分でやろうと思ってのことではありません) ただ、知人から相談で、わらをもすがる思いで聞いてこられたことでもあり、調べられる手立てをと思って質問した次第です。 yahooでちらっと検索しただけでも、素人でも入手できる情報がいろいろとあり(医師の管理のもとでの個人輸入による施設での治療etc)実際のところ、どうなのかなと思ったのです。 質問してきた方にはこのようなことはやめた方がいいというつもりではいましたが、科学的な見地からの意見も整えた上で回答をしようと考えて、こちらに質問させて頂きました。 このようにスッキリお叱りを頂けて、ありがとうございました。
お礼
何度も回答をありがとうございました。 大変参考になりました。