>日本でも従来の1%枠で通常兵器に当てて、残り1%で核保有すれば抑止力としては大きいと思います。
現在の焦点は、通常兵器による防衛力が不足しているか否か、不足しているならその整備のための予算の財源をどうするかです。ご提案のようにすれば、通常兵器による防衛力は現状のままで、恫喝にしか使えない核兵器を手に入れるだけです。
前の回答でも述べたように、インドとパキスタンの間のカシミール紛争や、インドと中国の間のヒマラヤ山脈における国境紛争など、核兵器の保有国同士の武力衝突が現実に起きています。百歩譲って核兵器は全面戦争に拡大するのを防ぐ抑止力になることを認めたとしても、局地的な地域紛争を終わらせる抑止力にはなり得ていないのです。
>核を持つためには初年度は経費もかかるでしょうけど、核兵器なんて実際には使えない兵器ですから、一旦保有すれば、その後老朽化・廃棄して更改せずとも、持ってるかもしれないと思わせるだけで大きな抑止力になり、通常兵器に毎年2%注ぎ込むより、結果的に安上がりになりませんか?
現代の情報化社会を甘く見過ぎです。各国は他国の核戦力について鵜の目鷹の目で監視しているので、そのような「張子の虎」の核兵器はすぐに見くびられてしまうでしょう。
またこのような事例もあります。中東のイスラエルは核兵器の保有を自らは認めていませんが事実上の核保有国と見られています。この「核兵器を持ってるかもしれないと思わせる」戦略が過去の中東戦争のようなタイプの戦争を抑止しイスラエルの防衛に貢献しているとしても、パレスチナ紛争を解決の方向に向かわせていると考えることは困難です。
現に紛争が激化するたびにガザ地区からは武装組織によりしばしばロケット弾が発射され、イスラエルが誇る防空システムをかいくぐった何発かはイスラエル領内に着弾して被害が出ています。その報復としてイスラエルもガザ地区を空爆しイスラエル側の被害を遥かに上回る被害がパレスチナ側に出る、この暴力の応酬の繰り返しです。核兵器は万能ではないのです。このためイスラエルも通常兵器の整備に余念がなく、世界でも上位に入る優秀な武器の輸出国でもあります。結局核兵器を持とうが持つまいが、通常兵器のある程度の整備は欠かせないことになります。
さらに最も重要なことは、日本が核兵器を所有するということは、非核三原則などこれまで日本が進んできた道の大転換であるということです。国を挙げての議論が必要な重要な国是の変更であって、防衛費を節約できるか否かだけで判断できるような小さなことではありません。国民の大多数は通常兵器のある程度の充実の必要性は認めても核武装までは認めないと考えます。
お礼
何度もお付き合い頂きありがとうございます。 ここのサイトでは議論は削除対象となり、他の回答を頂いた方に迷惑をかけたくないので、これ以上は書きませんが、提示頂いたURLをもう一度よく読み直して自分なりに考えてみます。考えが変わるか分かりませんが今までのご回答は大変に参考になりました。