彼の中にあなたを許す為の時間設定は設けられていない。必要なら必要なだけ時間をかけても良いと思っている。時間をかけても許すという感覚にまで到達しない可能性もある。それも仕方がないと思っている。許さありきで今という時間に向き合っていない彼。あなたは関係を壊した側。しかもマイナスの上塗りをというお手付きもしてしまっている。現時点でマイナスの状態から、許すというプラスの状態に戻るには相当の時間がかかる。頭では許す許さないは彼側の問題であって、私が決められるものじゃない。それを勝手に決めようとしている時点で、私は彼にとって未だにトラウマ真正中の自己中な危険な存在だ。そう理解しているあなた。でも、頭の理解と心の整理はイコールじゃない。あなたの心には頭の理解のような冷静さが無い。はっきり言えば焦っている。早くポジティブな見通しのようなものが欲しいと思っている。そして「個人」的に安心したいと思っている。別れる前に溜めに溜めていた不安。その塊をあなたは生々しく彼にぶつけてしまった。あなたが彼にぶつけた不安や不満は、受け取ってもらえてこそ初めて意味が生じる。彼の態度はあなたにとっては想定外だった。事実上空かされるような形でやり過ごされてしまい、だったら要らないと切り離されてしまった。ぶつけた後に向き合う事がセットになっていたあなたにとって、ぶつけて即終了になる展開は予想外だった。今思えば不満をぶつけるあなたの裏側には、どこかでそれを拾って欲しい、そして分かって欲しい。そんな甘えた気持ちもあった。そんなあなたの思惑をバッサリと切り捨てる形の彼の態度にあなたはとても動揺し、気づいたら彼のメンタルを傷つけるようなヤバい行動をとってしまった。あなた的には自分で壊した関係を戻そうと必死だった。でも、必死という名の自己中の行動は、彼にとってはただの津波だった。大津波の映像はいつ見ても怖い。思い出すだけで怖い。一番安心感を与えるべき存在が、一番の恐怖を与える存在になってしまった。その現実があなたにとってはとても悔しく、同時にもどかしくて仕方が無いんだと思う。私が彼に向けた態度は言い訳が効かないけれど、一度は付き合うと決めた彼女という存在が恐怖やトラウマという存在感で彼の中に負の遺産として残ってしまう事。それは何とかしたいと思っているあなたがいる。私は彼に対して加害をするつもりは全く無いから。自分という存在が彼から見て恐怖や防御の対象になっているという切ない現実。あなたがした行動自体は時間が経てば許せるもの。ただ、あなたの行動を許す事と、あなたが起こした行動をくらった彼の中に残る経験の余韻が消える事はイコールでは無い。今後あなたを見る(会う)機会があっても、彼はあなたの後ろ側に以前あなたがしてきた行動を重ねて見てしまう。今の、目の前のあなただけをシンプルに感じられない状態になってしまっている。その感覚が残り続ける事と許す事はイコールでは無い。あなたがした行動を許す事自体は出来ても、あなたに対する印象が綺麗に入れ替わる事は難しい。行動自体は許せても、自分の中に残ったあなたに対する負の感情は消えない。少なくとも直ぐには消えない。外側にいるあなたからすれば、許すという感覚と同時にあなたに対する綺麗な視界が戻ってきてくれる事が理想なのかもしれない。それに対して当事者の彼は、一度相手に対して濁らせた感情は綺麗にはならない。そういう状態にある。そんな二人の違いはハッキリとあるんだと思うからね?実は許す問題はあまり大きな問題では無い。問題は、あなたの行動によって生じた彼の心の中の濁りの沈静化問題。行動自体は許せても、感情の澄みは直ぐには戻ってこない。実は許すという段階に至っても、その後の時間の方が遥かに長い。そんな壊した側と壊された側の違いも理解しながら、あなたも一旦元彼からの執着から離れて自分自身の正道を進んでいく事。あなたを許すタイミングも、その後にあなたへの感情が澄んでいくかどうかの問題も、それは彼自身のペースで感じていくもの。外様のあなたにはコントロール出来ない。彼から離れる事でこれ以上の印象の濁りを増やさない。同時にあなたはあなたの場所で、幼い自分自身を高めていく。その延長上で再び彼と成長した私としてクロスする日が来れば良いなとは願いつつ、それだけに囚われずに前を向いていけるあなたを。自分が思ったようにならない時にこそ、深呼吸して立ち止まったり、相手から見た自分という目線を向けてみたり。そんな新しい武器をしっかり手にしたあなたを来年こそは丁寧に育てていけると良いよね☆