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1匹の蟻

たまに、室内に蟻が、どこからか迷いこんでいる時があり、近くの植え込みなどに放すのですが、この1匹だけの蟻は、その後、生き残ることが出来るのでしょうか?(蟻は集団で生きるようなので)

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回答No.1

野外に放ったのであれば、暫くは迷って周囲をうろつき回りますが、やがて自分が元居た巣までの帰り道を発見して帰って行きます。たまに帰れなくなる場合もありますが、まあ野生ってそういうもんなので仕方ないですね。 一応、アリは「外を歩き回った時の太陽光が照り付けていた方向」を記憶していて、その記憶に基づいて帰り道を記憶しています。つまり… + スタート:巣穴 + 右側から:2分間 + 左側から:5分30秒 + 右側から:8分間 + 左側から:3分間 ~みたいな感じです。変える時はこの逆再生を行って帰って行きます。ある程度まで巣穴の近くまで戻れば、その周囲には同じ巣の仲間のアリが残した「道標フェロモン」の匂いがあるので、それを辿って巣まで帰る事が出来る仕組みです。 P.S. 厳密に地上を徘徊している働きアリを1匹のみで隔離して飼育した場合、ある程度までは生きますが1週間くらいすると段々と元気が無くなってやがては衰弱死してしまいます。個体差がありますが1ヶ月くらいしか持ちません(通常、働きアリの寿命は1年位と言われています)。 一般的には「アリは砂糖が大好物」みたいなイメージがありますが。厳密には砂糖を直接、食べる事は出来ません。アリは固形物を食べる事は出来なくて、エサとして食べ物を食べて生きて行くための栄養源として摂取するためには、必ず液体食(飲み物)にして経口摂取しなければなりません。 質問者も子供の頃、虫の死骸にアリが集ってそれを巣へ運んで行こうとする様子を1回位は見た事があるかと思いますが。あれも虫の死骸をカマキリみたいに直に噛み砕いてバリバリと食べる訳では無く、まず獲物を巣に運び込んで細かく解体し、それを巣の中に居るアリの幼虫のエサとして与えて食べて貰います。アリの幼虫はウジ虫みたいな姿形をしていて自分自身ではほとんど歩く事も出来ないので、生活の全てを働きアリに依存しきっています。 エサを働きアリから貰った幼虫はそれを噛み砕いてムシャムシャと食べてどんどん大きく育っていきます。その過程で幼虫は分泌液を口から排出します。これは甘い蜜で非常に栄養価が高く、巣の中に暮らす働きアリはこの幼虫が吐き出す蜜に頼って生活しています。幼虫からの蜜が貰えないと働きアリは餓死してしまいますので、まるで薬物依存者の如く必至に働いて外でエサを見つけては幼虫の元へ運んで来ます。 アリのシルエットをよく見てもらえれば分かるかと思いますが。胸と腹部の繋ぎ目の部分がキュッと絞り込まれていて糸の様に細くなっていますよね。胃や腸といった食物を消化吸収する内臓は腹部に収められていますので、口から食べ物を食べてもこの "極細狭部分" を通過出来なければならないので、物理的に液体した食べる事が出来ない身体的構造になっているのです。 なので常に飢えている働きアリは外回りで蜜を見付けると、我を忘れて飲み続けます。砂糖水とか飲み残しの缶ジュースなんかがあると、時には数百匹単位でアリが大集合する場合があります。そうしてお腹いっぱいになってパンパンにはち切れそうになるまで飲み続けます。それをお腹の中に溜め込んだまま巣に帰り、お腹を空かせた他の仲間の働きアリ達に口移しで分け与えて飲ませる習性があります。

tahhzan
質問者

お礼

ほー…いやはや、感心させてもらいながら読ませていただきました。こんな小さな体にそこまでの能力を秘めているとは驚きました。また、1週間で死んでしまうというのも、意外でしたね。この迷い込んだ1匹の蟻をしばらくビンなどで飼おうかとも思いましたが、やはり、自然に返した方が長生きしそうですね。明日、早速、マンションの近くに逃がしたいと思います。ありがとうございました。

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