プロ野球ビジネスの最大の問題点は「富の偏在」ということなのです。人気のかげりが叫ばれながらも日本のプロ野球の市場規模は全体では1,000億円を超えています。これはJリーグ(百数十億)に比べてもはるかに大きな数字です。ではなぜ多くの球団が赤字で悩まなければならないのか?それは裕福な球団がふんだんにお金を注ぎ込んで選手を獲得しようとするために、収入の少ない球団も対抗上ある程度お金を注ぎ込まなければならなくなるからなのです。もちろん球団毎の人気に格差がある以上、ある程度は球団間での収入格差が生じるのは当然です。しかし、裕福な球団がその資力にまかせて過度なマネーゲームを行ったのでは、それについてゆけない球団はギブアップせざるを得なくなります。それが今回の球団合併という事態に至った原因です。では、そのマネーゲームができる球団はどこからそんなお金を持ってきているのでしょうか?観客動員数で見る限りでは球団間格差は最大でも3倍程度しかなく、セ・パのリーグ別観客総数ではその差はせいぜい3~4割しか違いません。このことは、フランチャイズを確立して常時球場に3万人前後の観客を集めても、それではお金が全然足りないということを意味しています。裕福な球団と貧しい球団の差はどこからくるのか?それはNo.2の回答者の方も述べられているとおりテレビの放映権料収入、つまりは「テレビの全国中継の有無」なのです。そう、何とフランチャイズの確立とは全く逆に、全国紙と系列テレビ局を使って全国にまんべんなくファンをつくった球団が一番もうかっているのです。フランチャイズビジネスが成り立たない構造になってしまっているために、各球団が「おこぼれビジネス」に走り、食いつなぐための「口減らし」を進めようとしているのです。球界の「富の再配分」を行う適切な方法があれば素晴らしいとは思います。一部では放映権料収入のプロ野球機構一元管理や球団支出の上限設定などの必要性も叫ばれていますが、はたしてそんなことが可能なのでしょうか?1リーグ化などでは何も解決しないことは確かだと思いますが、現実問題としてパリーグはもう限界に来ているのだと思います。私にも名案がある訳ではありませんが、プロ野球界が抱える上記の問題を念頭に置かれた上で考えてみて下さい。
追伸:かなり失礼な部分もあったかと思います。申し訳ありませんでした。
お礼
ありがとうございます。何だかどんどんプロ野球に対する興味がなくなって来ました。大変勉強になりました。重ねて御礼申し上げます。