東京の世田谷観音寺という小さなお寺で
講話を毎月18日に行なっているのですが。
当方も、休みがあうと、ときどき参上しています。
そのときに、和尚さんが話してくれた
「まったりまったり」という寓話が
とても印象的で面白かったので。
昔あるところに
とても、かんしゃく持ちで怒りっぽい主人がおり
ことあるごとに腹を立てては
召使をかたっぱしからクビにしてしまいました。
とうとう・・・とても忠実な召使が
最後の一人残るだけになってしまいました。
この主人は
じぶんの短気な性格を直さねばなるまいと考えます。
そして、この最後のたった一人の召使に、言いました。
「わたしの短気な性格」を治す「特効薬」を
世界中を旅して、どこかから探して買ってきておくれ。
こう申し付けて大金を渡して
召使を旅に出させます。
忠実な召使は主人の願いをかなえるために
あちこちを旅して、何か良いものはないかと
一生懸命探します。
いろいろな評判を聞きつけては・・・
駆けつけるのですが・・・なかなか
これというものが見つかりません。
しかし・・・とうとう
ある宝物を探し当てます。
それは、薄汚れた巾着袋に
お札が入っているものでした。
主人から預かった大金で、それを買い求めると。
召使は帰ってきました。
「見つかりました」といって
買ってきたものを主人に、うやうやしく渡して
「かならず毎日身に着けておでかけください」と言いました。
「うす汚れた巾着袋」を見て
主人は、内心は「がっかり」しました。
あの大金で、こんなつまらないものを
買ってきたのか・・・と。
しかし・・・そもそもが、無理なことを申し付けたのだから。
しかたがないだろうと・・・ため息をついて。
最後に残った、たった一人の召使いですから
その労をねぎらいました。
しかし・・・
その後、この巾着袋が
確かに貴重な「宝物」で
あることが、わかります。
短期な主人が
腹を立てて、おもわず
声を荒げようとすると・・・
この巾着から
不思議な声が聞こえるのです。
「待ったり!待ったり!」・・・と
エッ!とびっくりしてしまい
主人は、気が付くと
もう
怒りがおさまっていましたとさ。
-----------------------------------------------
当方も、短気なかんしゃくを起こし
人生をしくじってきた
そういう局面を何度も
経験してきました。
この講話を聞いてから
自分に
「待ったり!待ったり!」と
心の中で、唱えたりして・・・
かんしゃくを起こさぬよう
努力しています。
(*^^*)