ガスが抜けているという事はガスが漏れているという事です。そして、先にも書きましたがガスの量はゲージマニホールドの目盛りから読み取ることは極まて困難です。なぜかと言うと合う低dの量のガスが入っていて、ある程度のガスを液化することが出来ていれば、明らかにガス不足であってもゲージの示す値はほとんど変わらないのです。また逆にガスが多すぎる場合でもかなり多すぎて液圧縮(本来液化してはならない所でガスが液化してしまい、コンプレッサーが圧縮で気出来ない液体を圧縮しようとしてしまう異常な状態)の直前になるまでほとんど変化はないのです。ガスの量を見るにはサイトグラス(多くの場合ドライヤーレシーバーという部品についているか、もしくはその直後にある。最近の物では無いものも多い)で配管内に流れている冷媒を目視して気泡の発生状態と圧力などから判断するか、サイトグラスのないものであれば一旦ガスをすべて抜き取り、冷媒回路(配管の中)を真空に引いてから(これはとても大事です。真空にしないでガスの重量だけに頼って充填するとか充填になります)既定の重量だけガスを充填する必要があるのです。
さて、最初にガス漏れの件について書きましたが、ガス漏れでは多くの場合オイルも漏れているのです。エアコンの中にはコンプレッサーという部品がありますが、これはピストンやベーン(一種の羽根です)という部品を使ってガスを圧縮する機械で、エンジンによって回されて動きますが、当然ですがピストンとかベーンとかローターとかが高速で回転するため、内部を潤滑するためのオイルが必要になります。オイルが無ければ焼き付いてしまいますからね。そしてエアコンのような冷凍機ではオイルはガスと一緒に配管の中を流れているんです。ガスと油は互いによく混ざる性質(相溶性と言います)のものが使われていて、コンプレッサーを潤滑下オイルはガスと混じってそのまま流れて行き、またコンプレッサーに戻るという流れを作っているのです。そのため、ガスが漏れていれば多くの場合でオイルも漏れていると考えていいのです。これを放置してガスのみを補充しているとやがてオイル不足で焼き付きます。またガスがある程度以下の量になってしまうとコンプレサーから出たオイルがガスと共にコンプレッサーに戻るというサイクルが成立しなくなり、この場合もやはりコンプレッサーの焼き付きにつながります。そしてコンプレッサーが焼き付くと、その時に出る破片が配管の中に散らばってしまい、エアコン全損という状況を起こす場合も少なくありません。
そうならないためにも、単にガスが足りないのだから足せばいいという考えは捨てて、ガス漏れのある部分を確実に見つけて修理することをお勧めします。
補足
補します。 昨年エアコンが効かなくなり、10万近くかけ修理屋で修理しました。今年また冷えなくなりガスが抜けているとの事でガスを今同じ修理屋で入れました。とりあえず今は冷えています。