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フェブリク長期服用は腎機能を低下させる?
尿酸値が高いとのことで(8.3)10ヶ月位前から、フェブリク200mgを服用 (服用後1~2ヶ月で5.8)してますが、長期服用は腎機能を低下させいずれ透析 になる可能性があるとのことを聞きますが、本当なんでしょうか? 詳しい方助言をお願いします。
専門家の回答 ( 1 )
- 専門家ココカラファイン 薬剤師(@cocokarafine) 薬剤師
こんにちは。フェブリクの長期使用による腎機能障害リスクについてのご質問ですね。 フェブリクの長期服用は腎機能を低下させいずれ透析になる可能性がある、という話に驚いたくらい私が認識しておりませんでしたので調べてみました。 医薬品について知る資料として添付文書がよく知られていますが、それ以外にも治験段階の情報や市販後の調査なども盛り込まれているIF(インタビューフォーム)や医薬品リスク管理計画書(RMP)といったものがあります。 添付文書だけを見るとフェブリクの長期服用で腎機能障害が出るということは明確に書かれていません。 また、IFで治験時のデータも見てみましたが、28週間あるいは52週間の長期服用を追った例でも腎機能障害が発生したという形跡は見られませんでした。 しかし、です。 医薬品リスク管理計画書には少々違う観点から腎機能障害を「重要な潜在的リスク」として安全検討事項に盛り込んでいます。 ~~以下抜粋~~ "重要な潜在的リスクとした理由: 国内の製造販売後(2011 年 1 月 21 日~2015 年 4 月 20 日)において、腎機能障害に関連する因果関係が否定できない有害事象(非重篤を含む)が多数集積されている。 (中略) 一方、 痛風・高尿酸血症患者は、腎機能が低下していることが多く背景疾患との関連性が考えられるなど、個々の症例の解析を併せて考慮すると、本剤との因果関係は十分に示されておらず、潜在的なリスクと考えた。 (中略) 上記のとおり、国内の製造販売後の非重篤を含めた症例の集積はあるものの、背景疾患との関連が考えられるなど本剤との因果関係は十分に示されていない一方、重篤な症例や重大な転帰となった症例が収集されていることから、重要な潜在的リスクとして設定した。" ~~抜粋ここまで~~ これが意味するところは、 ・フェブリクを使用した患者に腎機能障害が発生した数は決して少なくない ・しかし腎機能障害が発生した事例は高尿酸血症以外の背景疾患を持っている傾向が強い ・フェブリクによる有害事象とは言い切れないが、絶対に関係ないとは言い切れないので「潜在的」リスクということにした ・なので医療者は注意しましょう という感じです。 また、2014年の調査ではフェブリク服用者に発生した腎機能障害(70件)について、利尿剤やARBという高血圧治療薬を使用していた高齢者に発生している傾向があるという結果が出ています。 そのほかでは非ステロイド性抗炎症薬(バファリンやロキソニンなどのよく使われる痛み止め)が腎機能障害発生に絡んでいたということです。 フェブリク単剤であれば腎機能障害の大きなリスクはないが、他に疾患があって腎臓に負担がかかるような薬を併用している際は注意が必要です、といったところでしょうか。 質問者様の尿酸値以外の問題が記載されておりませんのでこれ以上のことは何も言えませんが「フェブリクの長期服用で腎機能障害になっていずれ透析になる」と言い切れる事象やデータはないとお考えいただいて差し支えないと思います。 ご参考になりましたら幸いです。お大事になさってください。
ココカラファイン 薬剤師(@cocokarafine) プロフィール
ドラッグストア・調剤薬局を全国約1300店舗展開しているココカラファインのWEB担当薬剤師です。 健康、美容についての気軽な相談相手として「お友達以上お医者さん未満」のような存在を目指してます。 ...
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お礼
細かくご説明いただきありがとうございました。知人を介して、服用し続けていた方が透析に至ったとの話を聞いていたので心配していました。 当方指摘のあった薬は服用してませんので安心しました。 昨日、投薬日で医者に聞きましたが否定されました ただ、数値5,8から4,5以下位になったら投薬止めを検討とのようだったと聞きました。