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水冷式コイルの絶縁劣化と寿命について
- 水冷式コイルの絶縁劣化と寿命について、使用条件や期待寿命に関する検討が必要です。
- コイルの寿命は熱的劣化、電圧的劣化、機械的劣化、環境的劣化などの要因によって影響を受けます。
- 絶縁破壊の期間の算出方法や劣化要因の検討方法、加速度試験の方法や規格についても知りたいです。
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既に適切な回答がありますので、老婆心的な補足です。 水冷の場合、コイルに非通電の状態で、冷却水だけを循環させたとき、 環境の温湿度次第で結露を起こす可能性があります。結露によって絶縁 材料が吸湿があると、定量的に予想を行った条件から大きく逸脱する 可能性があります。 結露が発生していないときだけコイルに通電できるようなシステムとする か、結露・吸湿した状態でも絶縁を維持できるように設計するか、 設計思想を明確にすることが良さそうに思います。 >実験時には、浸透の不足による絶縁破壊が発生しました。 ご経験なさっているとおり、絶縁材料(誘電体)の中に空気層(ボイド)が あると、ボイド部分の電界強度が高くなり、コロナ放電を起こします。 コロナ放電が起きると、空気がイオン化したりオゾン化したりして、絶縁物 の劣化を加速するようになります。含浸に際して、粘度の低い材料を選定 すること。減圧脱泡を十分に行うこと。脱泡後に加圧して残留したボイドを 押しつぶして、ボイドを無くすことなどが重要と思います。 このようなボイドを防ぐ含浸プロセスを適用することができなければ、 ボイドが生じた状態においても、所要の寿命を確保できるだけの余裕を 確保することが必要です。印加電圧が、コロナ発生電圧よりも高い場合、 ボイドがあれば絶縁物の劣化は間違いなく進行しますので、ボイドが 最悪となる条件で信頼性評価をおこなって寿命予測を行うことが適切と 思います。 印加電圧又は温度を上げれば加速試験ができる筈です。
条件個々がクリアできていても、これだけ条件を重ねると事前に見当を付けるのは無理ではないでしょうか。 試験装置のようで開発期間が悠長なこと言えず製作見込個数も少ないのでは。 ・設計で余裕を見る。 ・故障モードを予測して故障しても事故に至らない対策を盛り込む。 ・加速試験は時間を一杯縮めて所要回数。可能ならその数倍。 で製作(納入)稼働させてしかるべく推移を観察する。。。が現実的と思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そうですね、仰るとおり正確な予測は難しいと思います。 幸い故障モードは検証済みで、ある程度余裕を持った設計を行っているため、心配しているのは経年劣化となります。 最終的には加速試験を行い、実測にて性能を担保しようと思います。
電解腐食 http://homepage3.nifty.com/skomo/f27/hp27_26.htm があるので? なんか違う 銅ラジ→アルミラジエターの変異の流れ により アルミがいいと思いますが 加速実験としては 冷却水を酸性にする 温度を上げる すきま腐食がったかな http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=6&cad=rja&uact=8&ved=0CEsQFjAF&url=http%3A%2F%2Fwww.ne.jp%2Fasahi%2Fmassycorr%2Fmassy%2Flecture%2Fpdf%2F5_Localized.pdf&ei=t3l0U8r8DYeIlAXf_YHIDQ&usg=AFQjCNHflwWqFSbsWmvq0FDjAbavzSnfwQ すきまや段差などがあり流速が変わると そこに滞留する液体の電位差によって腐食が発生する ↑ 何腐食?だったっけ それは異金属間の話で 同金属間(絶縁も含む)です スキマがあるとそこに毛細管現象で液体が進入してきます そのスキマの液体は表面表力(粘性)よって流れは生じにくい(もしくは生じない)です もちろんのスキマにたまった液体にも金属は溶け出し そのスキマにたまった液体は中性になります 管を通る液体は随時流れているので液体が中性でない限り 酸性(アルカリ性でも)電位差が生じ 腐食していくメカニズムです 銅ラジはその進行が早いので アルミラジに代わりました という腐食です 流速差と粘性 もちろん電位差 が 複雑に絡み合っているので 直管でもおこります
お礼
ご回答ありがとうございます。 仰るとおり、貴卑金属の電位差による電解腐食の影響を考慮し、冷却液の流路に接する物質(冷却液チューブ、ラジエーター、ポンプ、銅製コイル)は、銅、もしくはポリオレフィン系樹脂のみにしております。 加速実験についても参考にさせていただきます。 丁寧なご回答ありがとうございます。 この可能性は考慮していませんでした。 PHが約9の液体(エチレングリコール)を使用する予定のため、リスクが有るかもしれません。 予測は難しいと思われるため、実測試験にて故障が発生した場合の原因の可能性として参考にさせていただきたいと思います。
詳細が把握できませんが、コイルが絶縁破壊をおこす原因はコイルの腐食損傷 なのかそれともそれを保持する絶縁体の絶縁劣化なのでしょうか? 絶縁にどういう材料を使うかにもよりますが、一般には絶縁体の絶縁劣化が 問題になります。熱劣化なのか化学的劣化なのかによっても、推定の仕方が 異なります。 熱劣化なら下記を参照下さい。 http://www.mogami.com/paper/aging.html 絶縁破壊の原因を特定するのが早道だと思います。以下のような原因が考えら れそうです。 ?充電部間の絶縁物の劣化 ?ボイドなどの存在による絶縁耐力の低下 ?異物などの発生による充電部間の電界分布の異常 ?酸化,腐食等による電解質の発生による橋絡 ?その他 今回は?~?あたりでしょうか?これらは環境条件の影響を受けるので、寿命 予測は難しいと思います。原因を除去する手段を考えてみては如何でしょう。
お礼
ご回答ありがとうございます。 絶縁破壊を起こす原因として考慮している項目として、 ●銅の損傷 ・冷却液に接する物体の電位差で発生する腐食 ・冷却液の流速大によって発生する内部酸化皮膜剥がれによる孔食 ・使用冷却液と銅が反応し、溶解することによる腐食 ●絶縁劣化 ・コイル導体間の電位差による絶縁破壊 ・コイル温度上昇による絶縁物の劣化 等を考えています。 また、絶縁には繊維状のテープをコイルに巻き、テープにエポキシ樹脂を浸透させて使用しております。 実験時には、浸透の不足による絶縁破壊が発生しました。 熱劣化に関しましては、冷却液を絶えずラジエーターとファンで冷やし続けることにより、コイルの温度を約40℃以下とするため、大きな影響はないのではないか、と考えております。 そのため、熱劣化よりは高電圧によるコイル導線間の絶縁破壊、もしくは冷却液と銅による科学的劣化の方を不安に思っています。 熱劣化のHP、大変参考になりました。 ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 補足のご意見を頂けることも大変ありがたく思います。 >水冷の場合、コイルに非通電の状態で、冷却水だけを循環させたとき、 >環境の温湿度次第で結露を起こす可能性があります。 →ご指摘ありがとうございます。 ラジエーターとファンによる冷却液の自然空冷を行うため、結露は問題無いと考えていました。 幸い、モーターの寿命の節約のため、コイル通電時にのみ冷却水を循環させる構造としています。 ボイドにつきましてはご指摘の通り、 ・粘度の低い材料の選定 ・減圧脱泡の実施 ・脱泡後加圧の実施 を行う予定です。 また、上記の対策を行ってもボイドはどうしても発生すると思われるため、複数の絶縁対策と余裕を持った設計を行おうと思います。 >印加電圧又は温度を上げれば加速試験ができる筈です。 →ご意見ありがとうございます。 温度、電圧の負荷を増して加速試験を行おうと思います。