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冷間圧延チタン材の三点曲げ試験結果について
- 冷間圧延によるチタン材を使用して行った三点曲げ試験の結果を報告します。支点間距離、試験片幅、厚さには特定の値を設定しました。
- 試験片の厚さ0.8mmに予想外の弾性率が現れ、0.3mmの厚さと比較して大きな差が生じました。
- 圧延の影響により、降伏応力や強度に違いが現れることは理解できますが、材料特性の違いは疑問です。アドバイスをお待ちしています。
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そんなことには当然注意を払っていると反論があることを予想しますが、 基本的と思われることを記載してみます。 0)2種類の試料は、同じ試験器で、完全に同じ条件で測定しましたか? 1)材料の厚さは、適切な方法で測定し、弾性率の計算に反映させたでしょうか 2)ロードセルの応力測定の確度や分解能は十分でしょうか? ・使用したロードセルの許容応力に対する実際に測定した応力の比 ・ゼロ応力時の、ロードセル出力に対するオフセット補正方法 ・試験器の摩擦力など、応力測定の誤差になる要素の評価 0.8mmの場合納得できるデータが得られ、0.3mmは不審があるということ ですから、大は小を兼ねることができない状況が生じているように想像しま す。 ・使用したロードセルの許容応力に対する実際に測定した応力の比 <<こちらは、ロードセル自体に加わる荷重が大きすぎるのでは?という意 味でしょうか??もしそうならば、200Nロードセルに対して、最大10~ 40N程度の検出でした。 私が想定したのは、そうではありません。 ロードセルの測定範囲に対して、実際に測定した値が小さく、十分な分解 能が得られなかったのではと想像しました。 0.3mmを測定したとき、測定可能範囲が200Nであるのに対して、実際のデ ータはどの程度の範囲に分布しましたか? 測定範囲範囲に対して、極端に小さなデータは、信頼性が乏しくなります。 装置の摩擦力は、上記の信頼性が乏しくする大きな要素です。 装置の具体的な構成が判らないので、摩擦力についてどの程度心配すれば よいか判断がつきません。もう少し情報提供下さるようにお願いします。 追加の問い合わせです。 測定方法は、応力ゼロと、所定の応力の2点で行うものでしょうか? 変位ゼロと、所定の変位の2点で行うものでしょうか? 上記のいずれでもなく、応力ゼロあるいは変位ゼロのデータは使用せずに 応力と変位の関係が線形とみなせるデータを抽出したうえで、弾性率を 計算しているのでしょうか? 丁寧に補足頂きましたが、一般的な注意事項に関しては十分に配慮している ことを確認にした状況であって、大きな問題点は無さそうに思えます。 私のような素人が想像力を働かせる限度を超えているように感じます。この 掲示板をご覧になっている諸先輩のお知恵を拝借したいと思います。 更なる情報がない状況で、私ならどうするかと自問自答すれば ・サンプルの形状(幅や長さ)を変えてデータを取得する ・支点をローラー構造にして、すべり摩擦の影響を除く ・変位の測定機構に関連する摩擦力が誤差要素になっていないか検討する ざっと、上記のようなことを考えると思います。
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計算式は書きませんが、荷重 F=10 [N],ストロークδ=5[mm]でおそらく降伏点を超えています。 従って、たとえば F=2,4,6,8 [N], δ=1,2,3,4 [mm] のデータだけからヤング率を求めたのなら、正しい値が求められる筈です・・・しかしそうではなかったのですから他に理由がありそうです。 F=10 [N],δ=5 [mm] のときに薄板の支点間を曲がった板に沿って測ると 51.3[mm] の長さになります。つまり支点上を薄板は 1.3 [mm]だけ動くことになります。 また板は支点上で水平から角度23度傾きます。 例えば摩擦などでこの動きが阻害されると見掛け上ヤング率を増やすことになります。 浅学非才のことで、これ以上は分かりません。
お礼
測定法としては、5mmまでのストロークで測定数ほ10個程度とって測定しているので、問題はないと思うのですが、ご指摘の通りやはり摩擦の影響によって変位が得られないということが結果としてヤング率を増加させていたというのが正解のような気がします。 今度は摩擦の影響について考慮してやってみようかと思います!! ちなみに、支点間距離を短くしすぎることによってヤング率が小さくなることはありますでしょうか?以前予備実験のためアルミニウムの試験片を曲げたところヤング率が低くなってしまいました。支点間を増やすと良い特性値が得られたのです。 支点間を短くすることで、変位が得られにくい構造ならばヤング率も増加してしまうのではと思ったのですが、なにかわかりますでしょうか???
三点曲げ試験のJISを読んでいませんが、測定方法に疑問を抱きます。 疑義のある測定方法により測定したとすれば、測定結果が奇妙という方が間違っていることになります。 曲げ試験は応力と歪みに比例関係があることを前提としていると思います。 ところが板厚0.3mmの場合の応力は、 荷重 F=100 [N] 曲げモーメント M=25[mm]*100[N]=2,500 [Nmm] 断面係数 Z=(1/6)bh^2=(1/6)*20[mm]*0.3^2[mm^2]=0.3 [mm^3] このとき、板表面の最大応力 σ=M/Z=8,300 [N/mm^2]=8,300 MPa これはチタン材の降伏点を超えています。荷重を F=10Nとしてもやはり超えています。 つまり測定方法がおかしいとすれば、測定結果が大きいとか小さいとかいうことは無意味です。 支点間距離をもっと大きくして撓み量を増やせば、小さな力Fでもよいのでフックの法則が成立し、正しい測定値が得られるように思います。
お礼
回答ありがとうございます! 三点曲げ試験において、0.8mm、0.3mmともに同じ変位(ストローク量)だけ送り込んで計測しました。 もちろん試験片は塑性変形していました。ただデータとして取り扱ったのは、降伏する前までのデータを使用しました。(明確な降伏点が見えたわけではないですが・・・) R2検定を行ってグラフから線形近似して算出しました。 弾性域のみのデータを使用しています。 これでも測定法に問題ありますでしょうか?
お礼
丁寧でわかりやすい、説明ありがとうございます!! 上記の条件ですが 0)二種類の材料は同条件にて測定しました。 1)試験片厚さはマイクロメーターにて測定し、弾性率に反映させました。 2)ロードセルは200Nのものを使用しました。 ・使用したロードセルの許容応力に対する実際に測定した応力の比 <<こちらは、ロードセル自体に加わる荷重が大きすぎるのでは?という意 味でしょうか??もしそうならば、200Nロードセルに対して、最大10~ 40N程度の検出でした。 ・ゼロ応力時の、ロードセル出力に対するオフセット補正方法 <<こちらも弾性率算出にあたり、初期値をオフセットいたしました。 ・試験器の摩擦力など、応力測定の誤差になる要素の評価 <<摩擦の影響等については考えていませんでした。応力測定というか、三 点曲げの理論値を導入したのですが、薄すぎることで一般的な梁理論が 使えないということはありますでしょうか?? 摩擦等の影響についてですが、弾性範囲の傾きを用いて弾性率を算出し たわけですが、剛性が線形な場合はどうなるんでしょうか?摩擦の影響 も傾きに追随していくものなのでしょうか?? 素人なものでわからないことばかりですみません。 回答ありがとうございます! ロードセルに関してですが、分解能は手元に資料がないので今はいえませんが、実荷重検定を行った際には100gの分銅で行いました。 実際の測定結果が、最大で10N程度でしたので問題はないのかなと判断しました。装置は、オートグラフを使用して、クロスヘッドの下に簡易的な冶具で200Nのロードセルを挟み込む形で荷重を検出しました。摩擦の影響があるとすれば、三点曲げの押し具、支持具の3つです。支点と力点はΦ5mmの磨き棒を使用しました。 装置の構造は上から・・・ オートグラフのクロスヘッド→冶具→200Nロードセル→三点曲げ押し具 といった感じです。 追記についてですが、実験で計測できる荷重と変位の二点に関してグラフ化し線形部のみ抽出した上で弾性率を算出しました。 ただ、実験開始前に接触していない状態時に検出する荷重が0であることを確認した上で実験を行いました。 回答ありがとうございます。 素人だなんてとんでもないです。知識の多さに驚いております。 指摘、確認してくださった項目について私もきちんと必要だと思ってやっているわけでもなく、自然とやっているだけでその重要度をきちんと理解していなかった気がします。勉強になりました。 確かに支点部についてはローラーではなく完全固定でした。もしかするとそのことが影響していたかもしれません。 かなりお詳しいようなのでもうひとつ聞きたいことがあるのですが、以前アルミニウムを使った曲げ試験を行った際に、支点間距離を短くすると想定される弾性率より10GPa程度低い値になりました。ある程度幅を与えると予想される結果が得られました。なぜこのようなことが起こるのか、もし何かわかりましたらコメントいただけると幸いです。