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SUS303とSUS304の耐食性の違いとは?
- SUS303とSUS304はステンレスの材料で、耐食性に違いがあります。
- 海水に浸っている場合、SUS303は約3ヶ月で錆び始めますが、SUS304は約1年間耐えられます。
- SUS303とSUS304の耐食性の違いは、化学的な組成と材料の特性によるものです。
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いまひとつ理解できないご様子なので、補足説明として読んで下さい。 Sは鋼中ではMnSという化合物で存在しています。SUS303のS量はJIS 規格では0.15%以上ですから、光学顕微鏡で見るとミクロン単位の大きさ の硫化物がぞろぞろあるという感じになります。 一方、耐食性を発揮している不動態被膜は大変薄い被膜であり、せいぜい 1000倍が限界の光学顕微鏡では全く見ることは出来ません。数100nmの 厚みと推定されています。ですから表面に現れているMnSの部分の上には 不動態被膜が出来ていないのかもしれません(それを研究した文献を探した ことがないので、明言はできませんが)。このため回答(1)の参考URLの文献 の緒言にあるように、MnSが発錆や孔食の起点になると考えられている わけです。それが304対比303の耐食性が低い理由と考えて下さい。 間違えました。 不動態被膜の厚みは数10オングストローム=数nmでした。つまりMnSの 大きさの1/1000程度です。これで前述の説明がご理解頂けると思います。 なお、Pについては鋼中では単独原子として存在し、粒界に濃縮する傾向 があり、機械的性質や熱間加工性を低下させますが、耐食性についてはあ まり影響はないものと思います。
SUS303:快削鋼。SUS304に、燐(P)硫黄(S)などを添加する、なので、 燐(P)と硫黄(S)の方だと考えています。 以下は参考にはなりませんが、鉄には有害物質の記述があります。 http://www.matec-inc.co.jp/NewsInfo/dictionary/information_metal03.htm
ステンレスの耐食性に関しての前に、 ★ 鉄鋼と錆<錆びる原理等>を確認した方が良いですね。 以下のサイトを確認して下さい。<サブ項目がある場合、それもクリックを> http://www.jisf.or.jp/knowledge/manufacture/sabi.html http://sofutemu.co.jp/page1.html http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8C%86
お礼
ありがとう御座います。 この3つのサイトは分かりやすいですね! これを読むとクロムの含有量が不動態皮膜を形成する【強さ】という事でよいのでしょうか? そうするとSUS303とSUS304はクロムの含有量にさほど差が無いわけですから、炭素の含有量が耐食性の差に繋がるという事で良いのでしょうか?
余り、難しく考えないで、 ステンレスの耐食性は、 『ステンレスは、鉄をベースに、クロム・ニッケルなどを混ぜた合金です。 クロムなどにより、表面に強い酸化皮膜(不動態皮膜)ができることで、 腐食に強い金属となります。ステンレス(stainless steel)は、錆びない 金属ではありません。「錆びにくい」金属です。不動態皮膜は、合金成分の クロムにより生成されます。この皮膜は傷などで破壊されても直ぐ修復する 性質のものですが、皮膜を劣化破壊させる環境では腐食が発生します。 鉄の赤錆の様にはなりませんが、条件・環境により様々な腐食を起こします。』 SUS304は、 『Cr18%、Ni8%を含む。この含有率(%)をもって、18-8ステンレス と表すことがある。耐食性・耐熱性良好で、最も一般的に使用されている。』 SUS303は、 『快削鋼。SUS304に、燐(P)硫黄(S)などを添加すると、切り粉がきれいに 出て削り易い材質になる。旋盤加工などの切削部品(刃物でけずって造るもの) 用途。ただし、耐食性が落ちるので、使用環境に注意が必要。』 を主に、再度確認して下さい。
お礼
ありがとうございます。 まだまだなんとなくとしか理解できてませんが、もう少し、自分なりに勉強してみます。
以下の資料で、ステンレスが錆び難い理由と、その成分により * 錆び難さ * 材質名 を確認して下さい。基本が大切です。 http://www.hsk.ecnet.jp/sus-kaisetu.htm 次に http://www.nisshin-steel.co.jp/nisshin-steel/product/market/32stainless/idx.htm
お礼
そうですね! やっぱり基本が大切ですね。 なんとなく炭素と硫黄の量だとは分かるんですが・・・。 それ以上になると・・・。
SUS304並みの耐食性を有する快削鋼に、SUS303Se(セレン快削鋼)があります。 参考のHPを参照下さい。
お礼
お返事ありがとうございます。 このSUS303と304の耐食の違いについて調べているのは、副資材についてなんです。弊社は金属加工メーカーでタップ内にヘリサート(インサートコイル)やエンザートを挿入して顧客へ出荷しています。 このヘリサートとエンザートがSUS304とSUS303なんです。 正規はヘリサートを挿入する工程なのですが、訳あって、今回はエンザートを挿入して出荷しようと考えていましたが、SUS303とSUS304の耐食性の問題で顧客が受入れてくれません。そこで、【耐食性はこの位の違いがあるが、問題がない】というような感じにいけたらいいなぁ、と思ったのですが・・・。 質問が言葉足らずですいませんでした。
下記サイトに比較データがあります。304、430などは他で塩水噴霧試験の判りやすい写真がありますが、303はこれしか見当たりません。 ?希塩酸での腐食試験 Fig8上 ?塩化第二鉄溶液の孔食試験 Fig8下 ?温度サイクル(20→70℃90%RH)Fig9 303は?のマイルドな場合を除き、??のような腐蝕や塩害の環境で耐えるモノではありません。 SUS303の削りやすさのために添加したS:イオウが耐食性には悪影響します。 規格上は303の方が304よりC量が多いので、関係するかもしれないが上記試料のC量は同等のものです。 Fig7の切粉の具合を見ると、この論文のCa快削鋼なるものはそれほど切削性に優れているわけでも無さそうなのと、市販されてるか不明です。
お礼
早速の回答ありがとう御座います。 SUS303はSUS304に比べてた耐食性が劣っているという事は聞いてはいたのですが、ここまで差がでてるとは驚きです。 現在、SUS304製の副資材をSUS303製に変更しようと客先へ折衝中だったのですが、【腐食性】がネックとなってました。 う~ん、困ってしまいました!
お礼
お返事ありがとうございます。 リンとイオウが腐食を助長させる物質ですか・・・? クロムで不動態物質を形成して、リン/イオウが腐食しやすくしてしまうということでいいんですか・・? ・・・う~ん・・・。