髪の毛の専門家,理容師です。
石鹸シャンプー剤はダメ。
「合成洗剤入りのシャンプー」という書き方は非常におかしなものですが,石油系シャンプー剤や天然成分から作るシャンプー剤もダメと言うことでしょう。
となりますと,シャンプー剤は使用しないでください。
つまり,「そのようなシャンプー剤はありません」とということですよ。
安全性が非常に高く,かつ,皮脂を極力残してくれる「界面活性剤」は,「卵黄」がありますが,毛穴の中の汚れ等を取り除くことは出来ません。
というよりも,たぶん,髪の毛に付いた汚れも落ちにくいでしょう。
毛穴の中の汚れ等まで取り除くような界面活性剤の存在自体,「無い」ですしね。
第一,「汚れを落とすこと」と「皮脂を残すこと」は,相反することであり,汚れも皮脂も「油性」である限り,絶対に双方を受け入れることが出来るものは出来ないはずです。
それと,はっきり言って,シャンプー剤が悪影響を与えるという類の記事等は,絶対に信用しない方が良いでしょう。
というのも,その結論を出すための実験方法が間違っているからです。
つまり,私たちがシャンプーするときの使用方法とは異なる方法で実験しているということです。
ですから,私たちが使用する上では,必ずしもその実験から得られた理論と同じにはならないと言えます。
ただし,私たちがその使用方法を間違ってしまいますと,同じことが起きる可能性か高くなりますけどね。
シャンプー剤に限らず,要は,使用方法を間違わないようにすれば良いのです。
例えば,車やバイク。
もし,赤信号を無視するという間違った使用方法をした場合,これは,事故という大変危険なことが起きてしまいますよね?
ですから,赤信号では止まるという正しい使用方法をとるわけです。
例えば,薬。
処方を無視して,大量に服用しますと,死ぬこともあるくらいです。
ですから,私たちは処方を守って服用しています。
シャンプー剤も同じなのです。
基本的には,「シャンプー剤の洗浄成分は残さない」というのが正しい使用方法です。
そのためには,シャンプー剤の使用量に注意することが大切になりますし,また,すすぎを充分することが大切になるのです。
皮膚には,角質という保護機能があります。
この角質がなければ,悪影響のある成分が皮膚に触れただけで体内に浸透してしまいますが,角質があることで,シャンプーしているたいへん短い時間程度でしたら,防御することが可能なのです。
ですから,汚れを落としたあとは,充分すすぐことが大切になるわけですし,また,すすぎ落としやすく使用することが大切になるのです。
石鹸シャンプー剤の成分を残したままにしていますと,確かに,質問に書かれたようなことは起きてしまうと言えると実感しています。
最初に書いたように,私は理容師ですので,特に,暮れなどは忙しく,腕についた石鹸シャンプー剤の泡を流すのももどかしく,そのままにしていたことがあります。
その際,その部分の皮膚が爛れたようになったことがあるのです。
そういう意味では,「経験者」でもあるわけです。
しかし,それに気づいてからは,泡とはいえ,必ず,すすぎ落とすようにしていたところ,症状も治り,かつ,その後,そのようなことは全くなくなっています。
長い時間をかけても,石鹸シャンプー剤の洗浄成分をすすぎ落としてしまえば,皮膚が爛れるようなこともないのですが,実は,質問に書かれている記事は,「酸性リンス」の存在を無視していると思わざるを得ません。
確かに,肌や髪の毛の「表面」は弱酸性ですから,アルカリ性に傾くことは危険な状態です。
しかし,必ず,酸性リンスを使用することにより,皮膚や髪の毛の表面は弱酸性に傾けることが出来ます。
また,髪の毛がアルカリ性に傾いているうちは,髪の毛がゴワゴワした感じになっていますが,弱酸性に傾けば,ゴワゴワした感じが解消されてしまいます。
ですから,まず,アルカリ性のままにしていられないはずです。
なお,この石鹸シャンプー剤を使用したあとに酸性リンスを使用するというのも,正しい使用方法ですよ。
つまり,石鹸シャンプー剤を使用し,酸性リンスを使用しないというのは,間違った使用方法であり,つまり,質問に書かれた記事の内容を求めた実験は,その方法が間違っているとも言おうと思えば言えてしまうのです。
もし,私を含め,みなさんが書かれていることに対して信用出来ないのでしたら,絶対にシャンプー剤を使用しないでください。
といっても,このままではかわいそうですから,38度前後のシャワーで頭と髪の毛を5分以上すすぐようにしてみてください。
実際に試して出した数値ではありませんが,たぶん,そうすることで汚れは落ちると思います。
お礼
長文ありがとうございます。随分納得しました。