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軟鋼のS-N曲線における下限応力とはなにか?
- 軟鋼のS-N曲線では、N=10^6以降の応力振幅以下では破壊が起こらない下限応力が現れます。
- しかし、この下限応力で何回繰り返しても壊れないかというと、微小き裂などが発生している可能性があります。
- 一方、アルミニウムなどの他の金属では下限値が現れず、振幅の減少と共に繰り返し数が増加する理由は何なのか、まだ解明されていません。
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製造技術に関するこのサイトで質問すべき(回答すべき)内容かどうか疑問ですが,消されていないので,よいと解釈しました。 おもしろい質問なので,私は,材料の専門家に聞いてみました。 S-N曲線が軟鋼は折れ曲がって他の金属は折れ曲がらない理由は何なんでしょうか? 結論からいうと,材料の延性が高いか低いかで,S-N曲線が曲がるかどうかが決まるそうです。非鉄金属のように延性が高い材料は,応力振幅を小さくしても,いつまでもすべり変形して(すべり変形が終わらない),表面に凹凸ができ,亀裂ができ,最後には破壊するということです。 鉄鋼では,ある応力振幅(疲労限度)において,それ以上繰り返しても,すべり変形が停止するそうです。つまり,鉄鋼では,ある程度すべり変形した後は,結晶間結合力がそれ以下には低下しないということです。
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>場違いな質問だったのでしょうか? 今だ削除されていないので,場相応なのです。 私の勝手な予断でした。申し訳ありませんでした。 mateoさん,これからも興味をそそる質問及び回答を楽しみにしています。製造業の発達及び発展のため。
お礼
こちらこそ回答いただきありがとうございました。また質問させていただきたいと思います。
結晶ですから原子間の挙動で、ちょっと想像をこえたこともあります。ここの構造にすきま(空隙)があるとこの挙動はいろいろおもしろくて、不純物や温度、電圧など変わったことがおこるようです。 エサキダイオードとか超伝導など確率論的な挙動で あまり入力に依存しない現象も出ます。 まあ、結晶がいいかげんなやつは、入力がちいさいときでも、時々変形しているといったとこでしょう。 この手は温度影響が大きいので、気をつけるべきです。
お礼
回答ありがとうございます。 疲労破壊という現象は奥が深いですね。結晶構造や転位など勉強が足りないことが多いです。
金属の結晶格子に、ぬけなどの欠陥が少しずつあるので、ここから破壊することになるのですが、応力が低いと欠陥が移動しないので壊れなくなります。 移動速度は温度などにもよります。また応力の集中もあるので注意が必要です。電磁力による振動など電力設備などでは、繰り返し回数が多いところもありますので。炭素の多い鋼では、炭素による格子ひずみで硬さを出すので、欠陥が多く、純鉄では欠陥がすくなくなります。本当に純粋だったら、こわれませんね。 その意味では、力をかけるまえから、亀裂はあります。結晶構造がもともとかっちりしていない金属では 疲労限度は出ません。
お礼
回答ありがとうございます。 >結晶構造がもともとかっちりしていない金属では疲労限度は出ません。 これはどういった理由によるものなのでしょうか?
>本当に何回繰り返しても壊れないのでしょうか? 基本的にはそれで大丈夫です。 疲労限を超える荷重が負荷されないことが条件となります。 使用中疲労限を超える荷重が数サイクル負荷される場合はS-N曲線は水平にならず、そのまま延長して使用してください。 最近の研究ではG(ギガ)サイクル領域まで 議論されるようになってきていますが 実際10^7以上になると膨大な時間が必要となり明らかにされていません。 >微小き裂などは発生しているのでしょうか? 無限の寿命を持つはずならば無いはずですが、実際にはあると思います。 (熱処理されたS45Cが10^9で破断することもあるので・・・。) アルミなどのS-N線図は水平部を持たず疲労限が明確ではありません (理由は勉強不足でわかりません) その場合 10^7回時間強度を用いることもあります。 疲労は個体差がありすぎてどこまで安全率を取るか経験の世界だと思います。
補足
回答ありがとうございます。 しかし鋼だけに疲労限が現れるのはなぜでしょうか?
お礼
場違いな質問だったのでしょうか? そんな質問に対し回答いただきありがとうございました。