答えは いいえ です。
症候群というのは、病理学的に再現が難しい症状の集合体、あるいは二次性に引き起こされる既にある疾患に近似した状態を指します。
例えば D2ブロッカー(エビリファイなど)を大量に使用すれば、薬剤性パーキンソン症候群(薬剤性パーキンソニズム)を誘発することが可能です。しかし、これは可逆的変化であり薬剤を中止すれば治癒することから、パーキンソン病とは分けて考えることができます。
しかし、大量に導入した場合症状の重さは
症候群>病
になりますし、パーキンソン病でも極めて経度であれば薬剤性よりも遥かに軽い症状であることも多くあります。
本来症候群の定義は「原因不明の類似した症状の一群」でしたが、現在の医学においては当てはまらなくなっています。例えば
・後天性免疫不全症候群=AIDS
は原因がHIVであることがわかっていますが、症候群です。同様のものにSARS、ダウン症などがあります
逆に、~病と付いているにも関わらず原因が不明なものに俗に言う
・川崎病
があります。現在の病理学では、川崎病という単語が果たして適切であるのか議論が激しくなっているのも事実です。これと同様にうつ病なども本来は細分類化すべきものではないかと言われています(一部は脳の器質的な変化によって証明できるため)