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WAIS-IIIの結果について
27歳のしがない社会人です。普段は技術系の仕事、検査業務をしています。仕事を始めて数年経ちますが、当初からミスがあったり、集中力がなく、飽き性なところがあり〔いずれも小さいときから〕、なかなか仕事のレベルが向上しません。また、人間関係も小さいときからうまく形成できていません。好奇心はやたら強いです。そこで病院で相談、知能検査と性格検査をしたところ次の結果がでました。 知能検査 FIQ 106 VIQ112 PIQ97 言語理解 120〔単語14類似12知識15〕 知覚統合 93〔完成5積み木10行列12〕 作動記憶 96〔算数12数唱7語音9〕 処理速度 105〔符号10記号12〕 組合9配列11 ADDの傾向があり(確定診断はない)、いいしれぬ不安感を常に抱え、こだわりが強いと言われました。この結果を簡単に医者やカウンセラーには聞きましたが、具体的に自分は何が弱くて何にどのように注意したらいいかわかりません(遠くの病院なのでなかなか行きづらいから聞きにいきにくいです)。この結果からわかる自分の長所短所と何を気をつけるべきかをより具体的に指南していただけたら幸いです。
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- vzb04330
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心理士です。 成人用知能検査であるWAIS-IIIの結果の解釈は、数値的な結果だけを見ても難しいところがあります。 検査場面での質問者様の様子や、検査への取り組みの状況、普段の生活や、お仕事でどのような傾向があるかなどを含めて、総合的に解釈する必要があるからです。 その意味でになるのがベストですし、それを強くお勧めします。 しかし、そうはいうものの、それではお困りでしょうから、以下にIQと群指数(言語理解、知覚統合、作動記憶、処理速度)の結果から考えられることを簡単に説明させてもらいます。 ただし、以下の内容は、質問者様のWAIS-IIIの数値的な結果から考えられる「仮説」です。 この点をくれぐれもご理解の上、お読みください。 1.IQ IQは、知能の高さを示す指標です。 ある年齢集団の中で平均的な成績を取ったときに100になるようつくられた、一種の相対的な数値です。 90~109が、「平均」と判断されます。 質問者様の全体的な知能の高さは、FIQに示されています。 FIQは、106(測定誤差を考えますと、102~110)で平均的な高さでした(以下、VIQ、PIQ、群指数とも、本来は測定誤差を考慮して解釈しますが、煩雑になりますので、ここでは割愛します)。 ただし、VIQとPIQの間、また、4つの群指数の間に統計的な有意差(統計学的に見て、意味のある差;この差が認められたときに、得点の間に本当に差があるとみなします)が認められましたので、質問者様の知能の特性は、もう少し細かく見る必要があります。 VIQは、言語性IQで、ことばの理解、表現、知識、ことばで考える能力を測定しています。 PIQは、動作性IQで、視覚情報の処理、空間認知、視覚と運動の協応、視覚情報に基づいて考える能力を測定しています。 しかし、最近の研究の進展で、この分類には、理論的、実証的な根拠があまりないことが明らかになってきていますので、ここでは説明を省略します。 以下の群指数で見ていきます。 2.群指数 群指数は、IQよりも細かい、認知能力を見ています。 言語理解がもっとも高く120でした。 次いで、処理速度の105、作動記憶の96、知覚統合の93です。 いずれも平均以上の能力をお持ちです。 平均以上の能力をお持ちなのですが、以下に述べるような有意差があり、低かったものは、質問者様の中では苦手と考えられます。 この4つの間で有意差を調べますと、次のように4つの組合せで有意差が認められました。 言語理解>知覚統合 言語理解>作動記憶 言語理解>処理速度 処理速度>知覚統合 4つの群指数は、それぞれ次のような能力を測定しています: 1)⾔語理解(単語、類似、知識)……⾔語理解、⾔語表現の能⼒、ことばで考える力 2)知覚統合(絵画完成、積⽊模様、⾏列推理)……視覚や、視覚-運動に基づく、知覚や認知の能⼒(ものとものとの関係を捉えたり、断⽚を⼀つにまとめる能⼒)、また、知覚や認知によって得られた全体の情報をもとに、考える能⼒ 3)作動記憶(算数、数唱、語⾳整理)……短期記憶(いくつかの情報を数秒~数10秒保持しておく記憶能⼒)をベースに、短期記憶に保持された情報について、処理、操作する能⼒、集中や注意も関連する 4)処理速度(符号、記号探し)……知覚や意味の処理など、認知的処理のスピード、集中や意欲を持続させる 質問者様の場合、言語理解がもっとも高く、また、言語理解に含まれる下位検査の結果(評価点)を見ても差がありませんので、言語理解の能力は全般的に平均の上~高い水準にあると考えられます。 次に、処理速度が高くなっていました。 処理速度の下位検査の評価点もそろっており、認知的処理のスピードは、平均的と思われます。 作動記憶の得点が3番目になっています。 作動記憶の下位検査の評価点では、算数は平均的であったものの、数唱や語音整列はやや低くなっていました。 計算能力は高いと考えられますが、本来の作動記憶は、やや苦手と思われます。 「集中力がない」ということと関連しているかも知れません。 もっとも低かったのは(もちろん平均的な力はおありですが)、知覚統合でした。 知覚統合も下位検査の評価点にバラツキがありました。 絵画完成が5点と、かなり低くなっていました。 細部へ注意を向けてみる力や、本質を見抜く力が弱い可能性があります。 3.対応の方針 対応の基本的な方針は、長所を活用し、短所は長所でカバーしたり、過度な負担がかからないようにすることです。 質問者様の場合、言語理解の能力が高いので、これを活かすことを基本に考えます。 仕事の手順を箇条書きにする、リストにする、書いたもので理解、確認するなどです。 以上、簡単ではありますが、数値的な結果から考えられる仮説をお示ししました。 あくまでも仮説ですので、これが間違いのないものであるということではありません。 初めの方にも書きましたように、検査を受検された医療機関で改めて、説明をお聞きになることを強くお勧めします。 その際には、生活や仕事の上でお困りのことを具体的にお話になって、検査結果との関連性を説明していただくとともに、どのように対処したらよいかご相談になってください。
- rokutaro36
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WAIS-IIIなどの成人知能検査については、他にもどのように 解釈すればよいのかなどのご質問が多くあります。。 でも、答えは、どの質問に対しても同じで、 一つしかありません。 WAIS-IIIの検査は、体温計で体温を測るのと同じです。 体温が高いという結果が出ても、それが何を意味するのか、 例えば、肺炎? インフルエンザ? 肝炎? ほかの病気? つまり、何もわかりません。 つまり、他の検査結果、診察と総合的に考えなければ、 わかりません。 その結果、肺炎だとわかれば、再び体温を見て、 今、どのような治療をすれば良いのか、重要な資料になります。 つまり、WAIS-IIIだけでなく、他の診察や検査を含めて、 総合的に判断すべきことです。 つまり、 「このことは、WAIS-IIIのAの部分に合致している」 「あのことは、WAIS-IIIのBの部分に合致しない」 などなど、総合的に考えるものなのです。 つまり、WAIS-IIIの結果のみから、「質問者様の長所短所と 何を気をつけるべきかをより具体的にアドバイスする」 というのは、無理ということです。 質問者様のご質問に答えることができるのは、 質問者様を診察、検査をした医師やカウンセラーだけです。