マラソンと同じで、自分の体力だけではなく、気力にもスタミナの限界がある、というのをイメージして過ごされたほうが良いです。
誰でも、無茶なスピードで走ったらゴールまで走れず棄権するように、無茶なペースで生活・活動をしていると一日が終わるまでにスタミナ切れになるのです。
うつ病ではそのスタミナが少なくなってしまって、長時間の活動ができなくなり、なにか一つ外出する用事が終わると、それで疲れ切ってしまう、ということが起こるのです。
一方、逆の躁病(躁状態)になると、スタミナの残りを感じることなく、急き立てられるように行動してしまい、結果として、一日スタミナが持たない、ということも起こります。
これは、うつ病からの復帰途中や、抗うつ剤がいらなくなってきたのに抗うつ剤を減らせていない途中などにも起こります。または、もともとうつ状態と躁状態を言ったり来たりする双極性障害の方でも、うつ病だと思って治療していて、それが治った、と思ったら何か過剰に行動できてしまう、というので、実は双極性障害だったのだ(そのうつの時期だっただけなのだ)と後でわかることも多いのです。
そういう様々な可能性がありますので、生活パターンや体調などの変遷の歴史を思い出して、それとともに心療内科や精神科で診察やカウンセリングを受けると、より正確な情報からより正確な診察を受けることができ、良い治療法や処方薬に巡り合いやすくなります。