かつて,『高速道路を走るときは(スタンディングウェーブ現象を予防するために)空気圧は標準より2割高めにせよ』というのが常識とされていました。が,高速に入る前と出た後でいちいち空気圧を調整もできないし,まして,空気圧の標準値は走る前の冷えている状態での値のことなので,事実上不可能です。この不合理な理屈に対して,評論家の樋口健治氏は『空気圧は4割高めにせよ』とその著書『運転秘訣集』で述べられていました。このくらい高めておけば当分大丈夫ということでしたかね。乗用車タイヤもほとんどバイアスタイヤの時代でしたけど……。閑話休題。
さて,今の時代です。
空気圧は高くてもさほど不都合はないが,低いとスタンディングウェーブ現象(この現象はラジアルタイヤでは起きにくくなっているでしょうけど)のほかに,前輪の空気圧が下がると舵の効きが悪くなったり,後輪の空気圧がさがると,カーブで尻を振りやすくなったり……のトラブルが出てきます。タイヤもその変形度合いが大きいために温度が上がり,摩耗(ひどいときには変摩耗)しやすくなります。
自分の場合は,指定空気圧より2割程度高めにしてあります。時々ゲージで調べています。年がばれるでしょうが40年以上この調整です。タイヤに関するトラブルや,空気圧によるトラブルは全くありませんでしたよ。なお,タイヤは確かな日本メーカーの確かなものを使ってきました。