日本社会における「台湾のイメージ」
皆さんにとって,「台湾」とは,どのような存在でしょうか?
「台湾」について問われたら,どのようなことを思いつきますか?
参考までに:
ひとりの台湾系日本人として,わたしはみずからの「日本のアイデンティティ」に向きあうと同時に,日本社会における「台湾のイメージ」にも,向きあってきました。それは,みずからの意思によるときもあれば,台湾系日本人というバックグラウンドから,いわゆる純日本人とされる人々によって「強制された,なすりつけられた」ときもありました。台湾系日本人であることから,日本人としては認められずに,日本籍があるにもかかわらず,「台湾人扱い」されてしまうこともありました。
多くの日本人,いわゆる純日本人とされる人々にとっては,わたしは「日本人の部分」があると同時に,「台湾人の部分」のある存在です。そして,彼ら,彼女らの「興味」を最もくすぐる部分こそ,わたしの「台湾人の部分」です。このような「傾向」は,いまだに,日本社会には存在しています。その顕著な例が,「外国につながる子供(子ども)たち」を日本人としてみなすのではく,外国人としてみなすことです。
日本社会における「台湾のイメージ」とは,時代によって大きく「変化」してきました。
・性風俗というイメージ
(日本の高度経済成長期から現在にかけて,性風俗を目的に台湾を訪れる日本人は多いものです。)
・残虐な犯罪,怖い国,台湾ヤクザというイメージ
(台湾を旅行していた日本人大学生が惨殺され,白骨死体になって発見された事件や,日本の著名人の子女が台湾で惨殺されたという事件がありました。)
・家族旅行というイメージ
(鉄道での台湾一周,阿里山観光,ショッピング,高速鉄道,など)
・震災支援というイメージ
(東日本大震災にかんして,巨額の義援金が台湾から日本に送られた)
・反日感情というイメージ
(いわゆる従軍慰安婦の問題や,尖閣諸島の領有権争いの問題,など)
・汚職というイメージ
(著名な政治家が関係する“スキャンダル”は日常茶飯事,「袖の下」社会の台湾)
・「日本のアジア関係」における「最後の砦」的存在
(「台湾の親日」を「利用」したい日本人の存在)
多くの日本人が「台湾は親日」などと主張しますが,わたし自身は,そういった「風潮」を,冷静なまなざしてみています。「台湾の親日」の「影」には,台湾側の「中国大陸との“ゲーム”」があるほか,日本側の「いわゆる日本と東アジア諸国との“関係”」が大きく影響しています。わたし自身,多くの日本人が感じているところの「台湾は親日」とは,「まやかしのようなもの」であると受けとめています。もちろん,双方共に「友好関係」であることは,双方の国益にかなうことではありますが,そこにはつねに「ゲーム」が存在することを,「意識」する必要があると,わたしは考えています。
お礼
好色とはどういう意味なんでしょうか。