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亜硝酸Naとソルビン酸Kは体に悪い?
あるサイトで「ハム、ソーセージ、ベーコンに入っている亜硝酸Naは発がん性物質に変化。ソルビン酸Kは細胞の染色体異常を引き起こしたり、DNAの修復に障害をもたらす」と書いてありました。これは本当なのでしょうか?
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そのような実験データがあったというのは事実かも知れません。 しかし、ここで考えてほしいのは、食品添加物というものの存在意義です。 例えば、各種の保存料や殺菌料、酸化防止剤の添加により、腐敗や酸敗による食品の無意味な損失を防いで、食品原料の有効な活用に役立つ。 食中毒の予防という面でも大きな役割を果たしている。 商品としての流通を容易にし、大規模かつ計画的な生産を可能にしている。 などのメリットがあるのです。 食品添加物の安全性を考える際の原則は、“人が一生涯食べ続けても安全であること”が必要だということです。 現在指定されている食品添加物は、摂取量を制限することによって、事実上無害なものとして使うことが許されています。 その安全性の確認は、どのようになされているのか。 まずは動物実験の結果です。人体で確かめることは不可能ですから。 急性毒性、慢性毒性の両方が試験され、動物実験から得られた数値を、人に適用する場合、十分な安全性を考慮に入れて、通常は100倍の数値が用いられています。 即ち、1/100の量が1日の許容量とされ、「使用基準」が法的に定められています。 中には、1日の摂取量が許容値よりもはるかに低いものにあっては、使用基準を定める必要がないものさえあります。(例:黄色4号などといったタール色素) 対象食品ごとに、使用量の最大限度が定められたものが「使用基準」です。 因みに、 亜硝酸Na(発色剤):食肉製品、鯨肉ベーコン 0.07g/kg(亜硫酸として) 魚肉ソーセージ、ハム 0.05g/kg ソルビン酸K(保存料):チーズ 3.0g/kg(ソルビン酸として) 魚肉ねり製品 他 2.0g/kg いか燻製品 他 1.5g/kg 粕漬けの漬物 他 1.0g/kg ケチャップ 他 0.50g/kg 甘酒 他 0.30g/kg 果実酒 0.20g/kg 乳酸菌飲料 0.050g/kg 以上、厚生労働省が現在実施している、食品添加物に対する安全性確認の概要を紹介しました。 実験データがあるからと言って、それを鵜呑みにして食品添加物は悪だ、使用しない方がいいとまで言う一部の人たちもいますが、そんなことはありません。 メリットとデメリットとを天秤にかけて判断すべきものです。 デメリットの部分はできるだけ少なくしようと、安全性の基準も設けているわけですから。
お礼
ありがとうございます。たしかに0.0001パーセントの可能性でも「添加物は毒!」「命の危険がある!」と騒ぐ人がいて、便乗して煽り記事を書くマスコミもいるので困りますね。