Q/熱も下がり咳もくしゃみも症状は治まったらしいのですが、人にうつさないのでしょうか?
A/咳もくしゃみもなく嘔吐も下痢もないなら、強く人に感染するような状況にはないと思いますけど。全く感染しないかというと何とも言えません。
Q/薬から4日目で感染力はなくなっているものですか?
A/それは、体から飛沫としてどの程度排出されるかの問題なので、何日目だからという目安は、必ずしもあるとは言えません。インフルエンザの場合は、飛沫感染のリスクが高いので、咳や鼻水、くしゃみなどが頻繁に出るなら、感染するリスクは高いですが、唾液などが飛び散らないなら、会話をして感染するといったことは少ないでしょう。
ちなみに、子供の場合は発症から長い場合で7から10日程度ウィルスは体内に残ります。
インフルエンザ治療薬を用いて早急に回復させた場合は、薬服用後3日目以降の体内に残るウィルスは、だいたい2割~の範囲で治療薬に対する耐性を持つ傾向があるとされます。
Q/今の新薬はすぐによくなると言っていたそうですが本当ですか?
A/元々、インフルエンザは急性の風邪症状を引き起こす病として広まりました。今では、ウィルス型が分離されたことで、風邪ではなくインフルエンザとして独立して語られることが多いですけど。今30~40代の人なら、昔はインフルエンザは風邪の一種として病院で感冒薬と熱冷まし(解熱鎮痛剤)を投与されていた経験があるはずです。
インフルエンザの特徴は、増殖速度が他の風邪症状を示す病原菌やウィルスより早いことにあります。即ち、ウィルスが入ってから、数日(潜伏は長くても3日以内、大半は1~2日です。)の範囲で発症し、発症が遅いほど早く治る可能性が高いです。
これは、インフルエンザの増殖速度に対して、体の免疫防御が対抗して勝ち始めるまでの期間が、関係しています。
本来であれば、ウィルスを倒す免疫の量が多ければ、入ってきても発症しません。
しかし、インフルエンザでは、入ったものがすぐに増殖するため、追い付かなくなるのです。
その増殖を抑えるのが、インフルエンザ治療薬です。ウィルスは人の細胞にとりついて、増殖しますが、細胞にとりつくためのタンパク質に先に薬の有効成分がとりつくことで、それを阻害するのです。
結果的に、ウィルスの数は増えなくなり、免疫側は免疫障害を持った患者でなければ、そのために対抗措置が整うため、急速に回復に向かいます。
その結果、薬を飲み始めると、人によっては飲んで数時間で快方に向かいます。
特に、節々の痛みや熱は1日で引くことが多いです。
しかし、ウィルスそのものが全て死んだわけではないため、数日間は薬の服用と、外出を控えることが推奨されます。尚、これについては大人と子供で対応が異なるのでご注意ください。学生の場合は、学校保健法<学校保健安全法施行規則>に基づき強制的にそれをすることになります。それを、誤解して大人もそうしなければならないと思ってしまうと、大変なことになります。
基本的には、インフルエンザを広めないためには、それが好ましいのですが大人の場合は、インフルエンザそのものに対して会社を絶対に休みなさいといった命令は、会社判断によるものとなり、絶対ではありません。例外として強毒性の新型インフルエンザなどが発生し、国が緊急事態として法令を施行したり、厳戒令や注意情報などによって企業や官公庁に対して相応の対応を呼びかけている場合は、その限りではありません。
そもそも、インフルエンザはインフルエンザ警報や注意報が出ている時期だと、俺はインフルエンザで休んでいたけど回復したという人は、巷に溢れており、さらに今発症してないが感染している人、発症初期で人にバリバリ感染させている人などが、多くいますから、ストレスなどで体調が弱っている人や、睡眠不足、栄養の偏りなどがある人は、感染し発症しやすくなります。
そのため、周りにそういう人がいる、いたといった判断より、感染発症は予防策として、体調管理をすることに重点を置くことが大事です。それを怠り、発症者が、いつまで安静にしないからと言っていると、周り頼みになり、感染リスクが極めて高くなります。
以上のようになります。
まあ、薬を飲めばすぐに症状は治まりますので、仕事が立て込んでいると、結構ビジネスマンんは出社するでしょう。そして、子供の場合は発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日を経過するまで(幼稚園児は解熱後3日)は出席停止です。
お礼
解りやすい回答ありがとうございます。大人には休まないといけないと言う決まりはないんですね。個人差もある様ですし、周りにはたくさんのウィルスだらけなので誰から感染するかは分からないので自分達の体調管理をしっかりする方が予防になりますね。大変参考になりました。ありがとうございます。