そうですね。安全だから、今のうちに買っておくのが良いかと・・・日本に住む日本人なら、一人でも沢山買うことが大事です。それにより安全になります。
何故メディアや、アナリストの多くが破綻を警戒しているのかというのは、ご存じですか?
多くの場合は、「金本位制」の崩壊、「インフレは完全雇用に繋がる」という昔の発想と似た傾向が見えるためです。過度な楽観主義は、最悪の序章であり、ある程度の知識を有するアナリストは、今の状態は悪くないと思っていたとしても、それがこの先も良く、この先も同じ理屈が通じるとは思わないのです。それは、これまでの経済学が常に不完全だったことを象徴しており、経済が生き物のように変わっていくと理解しているからです。
いくつかの不安定要素は書いておきます。
基本的には、銀行も株主の意向で動きます。大半の銀行はファンド系の事業団体から出資をうけており、その多くは、国内のファンドです。筆頭株主は多くて6%程度の単一の投信投資を受けています。それらの中で、海外から投資している事業者が何らかの理由で、投資を引き揚げる(回収する)ことが発生すれば、次を見つけられないと少し厳しくなります。
即ち、自己で安定的に銀行を運営するのが難しくなるわけです。
日本人から集めたお金を日本の銀行が使って、債券に投資しているからOKではないのです。
日本に対して投資する人がどれだけいて、日本の銀行に対して物が言える投資家が、海外にいるのか日本にいるのかによって、日本がどれだけ安定的に国債投資を継続的に確保出来るかが決まります。
次に、円安には2つの利点があります。一つは、海外にものを売りやすいということです。
これは、即ち、輸出する際に同じものをより安く売れると言うことです。もう一つは、外国で製造販売する品において、利益が出ていると、本社の日本の円に換算すると大きく利益が出ているように見えることの2点があります。
しかし、逆に言えば、海外の企業からすれば、日本のこれから伸びそうな企業を積極的に買い取るには、好都合になります。このバランスが重要で、もし債券ではなく銀行に対して、海外の投資がある程度多くなると、危険にさらされる場合もありますし、債券を外国の投資家が買えば、そもそも質問の理屈が徐々に剥がれ始めます。
昔は、銀行に対する外資の投資制限が強い傾向がありましたけど、今はあまり厳しくはありませんので。
他にも不安要素はあります。
海外の債券ディーラーが、日本国債を1%(今だと約10兆円)を売却すると、次の買い手はすぐに見つかるかどうか・・・。日本銀行が引き受けるにも、すぐには難しいかもしれません。
手数料を少し多く払ってでも解約したいと言われると、痛い話です。
スタンダードプアーズが債券の格付けを下げたらどうでしょうか?
この場合も、銀行系の投資は場合によって抑えるようになるかもしれません。いくら政府主導でも、一定以下に債券の格付けが落ちれば、投資のレベルとしてハイリスクになってきますから・・・。
日本の少子高齢化が今後も進めば労働人口が不足します。そのときに、企業が利益を海外で出す必要がありますが、それが上手くいかなければ、どうでしょうか?日本人が買い支えることは今後も出来るでしょうか?日銀が引き受ければOKかもしれませんが、海外は日本円では取引しないと言われたら・・・。そもそも、今は日本は第三の経済大国ですけど、輸入が中心で市場が落ちていくなら・・・。円を大量に発行されても円の価値が安くなるばかりで、日本では品物が買えなくなる人が増えるかもしれない。
そうなれば、日本に海外から輸出する理由も減りますから、円相場がどうなろうが、海外からは知った凝っちゃ無いわけです。日本の場合は、輸出大国なら良いのですが、日本が世界で通用する基軸通貨を持っているわけではないため、輸入大国になり少子化が進むと、逆スパイラルが起きやすいことは、既に目に見えています。何故そこで、一般から楽観論が出ているのかは、私には理解ができませんけど。
これは、今が安全だから今後も安全であるという担保が、果たしてあるのかという話なのですよ。今は、安全です。しかし、明日も安全だと言うのは、明日も同じ状況だという担保が必要です。しかし、その担保を明確に説明する人はこれら全ての要素で説明させると、難しいのです。まだ、他にも掃いて捨てるほど要素があるにも関わらずです。
何故楽観と、それ以外があるのかは単純で、今が継続する前提で物を考えるためです。過度の楽観者は長期の投資には向かず、悲観者は投資ができません。その間のリスクヘッジを出来る人と、情報観点を周りの理解以上に知っている人が投資で成功し利益を出します。
利益を出す人の多くは、今当たり前の考え方を継続させないことで、投資をして利益を生み出します。この会社は確実に伸びることが人より一歩早く分かれば、それに投資することで利益が出る。これとこれはタブーだったけど、つなげると凄いものが出来たとかそういうことです。
直接投資だと、は不味いと思うところを早く見分けて、引くこと、空売りで儲けるという手もある。そして、悪い局面では一番弱いところで、法律や制度の隙を狙います。今の日本はまだその隙が少なく、国全体としても今の状況をリスクヘッジし、安全性は維持されています。しかし、多くの人が大丈夫と気を緩めれば、たいていの場合、国内の出資比率が海外に流出し、手薄になりこけるでしょう。
これが、過度の楽観による最悪です。落ちていく過程で他国から利益を得る方法もありますから、落ち始めると一瞬です。賢く生きるのは、楽観論者を自ら募集しないことです。
悲観論におぼれろとは言いませんが、慎重に人が見ることにより、多くの複数の指標を見続けなければ、どこで不味くなるのか、どこまでは良いかを測るのは難しいのです。
ちなみに、ある程度資産を多く持つ人は、今の状況を好感しません。逆に、資産が少ない人は、楽観論を受け入れる傾向があります。その理由は、今までの状況から見た根拠と、今の苦しさから見た結果、比較的自分に都合の良い将来を見たいからです。消費税反対故に、こうだから大丈夫という発想に乗る人もいます。
ただ、実際にはそれには、過酷な条件があり、今と同じ状況が日本は当然として、世界でも進めばという条件が付きます。人口、経済、社会構造などで同じなら、そうなのです。しかも、それは海外流動性とマッチする。今の日本の場合は、世界が容認しないような国債発行をすれば、鎖国をすることと同義になります。その場合、食糧自給率が2割しかありませんから、全員が生きるには、食事の8割カットが必要になります。そういう状況になってもよいなら、安全だと思います。他にも生産性の多くを失います。それが、いわゆる質問者様のいう安全です。
実際には、破綻してもそれほど悪くはなりませんけど、破綻する可能性は、常にあります。
ただ、実際に政府を破綻させるか、させないかは今の状況では分かりませんし、するとしたらいつか、どのようになのかなども不明です。
まあ、破綻するときには、日本だけで起きるとは言えず、かなり国際的に経済の構造が変わるでしょう。
お礼
つまり,国内が買う限りいくらでも無限に日本銀行が買っていれば大丈夫なんですね。 回答者様ありがとうございましたm(__)m