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MRIを利用した人間ドックについて
最近、全身をMRIで撮影(?)する人間ドックが生まれています。主にガンを対象としたもので、肺についてはCTを利用する、補助的に血液検査も行うなど、MRIだけとは言えませんが、これまでの検査法に比べると大変簡単で、受ける側としては便利に感じます。 ただ気がかりなのは、このような検査の精度は、通常の人間ドック(超音波、X線、大腸カメラなど)に比べて低くはないのか?という点です。 検査機関のホームページでは、PET-CTのような放射線被ばくもなく、理想的なもののように書いてあるのですが、どなたか詳しい方がいらっしゃいましたらご教授ください。
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全身のMRIについての位置付けや、受ける側のお気持ちとしては、他の方の回答にあるとおりだと思います。 >検査の精度 MRIとCT、内視鏡など、それぞれに向き、不向きがあります。 例えば、頭部・腎臓・前立腺(男性)などはMRI向き、胸部・肝臓などはCT向き、食道・胃・大腸などは内視鏡向きといった具合いです。 PETも、腎臓・肝臓(原発肝臓がんの発見)・乳がん(原発初期のみの発見)は不向きですが、リンパ腫・転移性がん(乳房・子宮ほか、性別関係無く転移したがん)は向いています。 血液検査も、腫瘍マーカーというがんの指標となる値を出しますが、例えば原発乳がんでは腫瘍マーカーが全く異常なし、転移の乳がんであれば腫瘍マーカー高値ということもあり、こちらも原発(一番元のがん)に対しては、向き・不向きがあります。 ですから、それぞれの得意を組み合わせて総合的に調べてみる為に、MRIが利用されるようになりました。 >PET-CTのような放射線被ばくもなく MRIは、身体の水素の磁気を共鳴させて撮影するので、X線のような被ばくはありません。 水素(身体の水分)と考えれば、骨の異常や肝臓・膀胱などがMRIでは見つけにくいといったことも理解しやすいと思います。
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- blastma
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全身(といっても一般的には頭部から骨盤部ですが)の、MRI検査を考えてみます。 #1さんの回答にあるよう「全身スキャンするのに時間がかかるので」ですが、 MRI(CTでもそうなんですが)ではスライス厚さを考慮しなくてはいけません。 断層厚さの事ですが、例えば頭部で考えます。 頭頂部から頚部までは約30cmになるわけですが、 これを5mmスライスとすれば、30cm÷5mm=60スライスになります。 この場合単純に言ってしまえば、5mm以上の病変では分かるでしょうが、 それ以下だと分かる場合と分からない場合とがあります。 それならばスライス厚を薄くすればいいかというと、そうするとスライス数が増えます。 これは検査時間の増加(さらにはCTであれば被ばく線量の増加)になります。 これが全身であれば、もっと話は込み入ってきます。 なので「そこの部位に病気がある」と絞って検査した方が、 少ない検査量で大きな情報が得られます。 なので、こういった全身MRI検査では、精度(というよりも検出能)が劣るのは明白です。 大胆な発言をすれば、検査データが大きければ大きいほど検出能はあがってきます。 そのことは裏返せば、検査時間の増加、検査項目の増加、ひいては検査費用の増加 に直結します。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。どこの病院で検査を受けるかを考えるときには、スライス厚さも重要な要素になるんですね。ただ、まだ人間ドックのように広く一般向けに実施している病院が少ないこともあり、そこまで情報を公開しているかどうか、病院によって違いがあるかどうかはわかりませんが、選択する場合には何を見ておかないといけないかがよくわかりました。
- trytobe
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精度が高いが、全身スキャンするのに時間がかかるので、多くの人を検診することができない、というだけです。 胃がんでも、胃カメラだと初期で見つけやすい種類と、バリウム飲んでX線撮影したほうが見つけやすい種類があったりします。 MRI は一応どちらも見つけられる(というか一回で全身を確認できる)のですが、一人あたりにかかる時間が長いわ、装置の金がかかるわ(そもそも移動検診できないわ)というので、「負担金額が多くてもお忙しい方向け」という位置付けです。
お礼
なるほど、精度は他の方の回答にあるように、スキャンの程度で変わるようですが、それはやむを得ないとすれば、信用できる検査ということですね。でも胃がんにも種類があるというのは知りませんでした。何を選択するかは、なかなか難しいですね。回答ありがとうございます。
お礼
「それぞれの得意を組み合わせて総合的に調べてみる為に、MRIが利用されるようになりました。」ということですから、他の方のお答えのように限界はあるけれど、有用なものだということがわかりました。水素の共鳴の話は、よく分かりました。でも全身MRI検査を行っている病院のホームページには「PETと違って膀胱もよく見えます」と言った広告が載っていました。まあPETに比べたらそうでしょうが、ちょっと誇大広告ですね。回答、ありがとうございます。