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カップ&コーン
カップ&コーンは横に対する応力でシマノやカンパが採用しているみたいですけど、感覚的にもっとハードな応力がかかるオートバイなどには普通のシールドベアリング「アンギュラではない」が使われていると思うのですが、自転車ってそんなに横の力がかかるものなのでしょうか
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- マレンヌ(@Marennes)
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はじめまして。 自転車でカップ&コーンを・・・ですが、元々の成り立ちからの憶測含めです。 軸受タイプのお名前を出されるところから?エンジニア系の方と拝察しました(相違でしたら失礼すみません)。 先ず、自転車もモーターサイクルも駆動系は片側ですし、パワーの差あれど基本的にはそう変わらない。変動応力は人間の脚かエンジンの出力差。敢えて言うならモーターサイクルはスピードもパワーも自転車とは段違い(基本、応力は回転速度の二乗比なのでスピードが早いほどストレスが大きくなる) 自転車の創成期の時代、単純なカップ&コーンはシールドベアリングや完組の深溝玉軸受、アンギュラ軸受よりは入手しやすい(現代と違う)。簡素化・軽量化・使用目的に対する負荷荷重や耐久性などを含めて自転車のハブ側に外輪(球を受け止める面)とベアリング球、それを押し付ける内輪コーンのシンプルな構成で成り立たせています。必要条件によって最適設計するのが基本です。過剰すぎはコスト含めマイナス要因ですし、大量生産ではなおさら利益は出ないし高額になるとビジネスも難しい(売れない)。 カップ&コーンは実際ベアリング球に対するハブに有する外輪とコーンの接点角度が深溝玉軸受と違いアンギュラなると思います(球の接地角度がちがう)。アンギュラは其々の接点角度でラジアル(回転)+スラスト(水平)の両方向を確保する構造。そして、基本は両端支持です(回転体の左右に配置、扇風機等は片持ちですネ)。不可が大きくなればベアリングサイズを大きくするか単列では無く複列。 モーターサイクルも車輪が両端支持の一般から片持ちもあり軸受の種類でよくわからずですが、一つあげられるのが根本的パワーと軸受の耐荷重や回転速度による発熱や寿命評価のレベルが自転車とは全く違います。自転車も片持ちのフロントハブ等がありますが、知見が無いので憶測ですけど、スラスト方向片持ち(片端支持)でも対応できるベアリングを選んでいるはずです。恐らく一般より大きめであったり、精度(ベアリング公差・材質・精度でも等級がありますよネ)が厳しく、ベアリング部分の材質もより上級で強度があり変形(路面からの変動応力含む)に強い。カップ&コーンはある種人間の手である程度容易に玉あたりを微妙に調整できます。さらに負荷が大きい場合、軸受交換サイクルが多くなる事からハブ直結の外輪よりパッケージで交換可能の方がメンテナンスサイクルに対応します。 モーターサイクルも自転車同様の2輪における車輪の負荷のポテンシャルは一緒ですけど、パワーがエンジンで強大な分、基本性能や寿・交換等を容易にするため、ベアリング選定やサイズを上げたりすることで対処できます。逆に言うとパワーがあるから回転抵抗の大きくなる軸受タイプやサイズでも使える事(軸受設計の一つに機械損失(メカニカルロス)がありますよネ)。 一方自転車は1馬力も満たない人間の脚力。ベアリングスペックとしてシンプル・軽量化されたカップ&コーンで汎用使用としても性能・耐久性も十分賄える。さらに自転車で最初からアンギュラ的な軸受を選ぶのは、スラスト方向の変位と不可荷重がそのタイプ(ロードやマウンテン等)によって差があれど受け止められるレベルだからです。 自転車のフレームとモーターサイクルのフレームは全く基本設計思想が別。自転車のフレームは構造として成り立たせるのは当然ですが、非力な人のパワーを受け止め快走するには軽量化やフレーム自体もガチガチの剛性では無く”しなり”を持たせています(乗り手のレベルや用途でそのチューニングは様々。設計者やビルダーの悩むところ)。パイプも細く剛体設計しても?時には重たくなって実際の走りには適さないので、軽量化(材質の選定や薄肉化)で対処します。極論のレース用では一発決戦用でゴール地点ではフレームもホイールも選手のあがきでグニャグニャになる事もあります(使い切りと言う意味)。そこまでしないと人の非力なパワーを生かせないジレンマです。軽量化と自転車(回転体)の機能を保持する設計ラインではモーターサイクルより変位が出るとも考えられます。 一方モーターサイクルは根本的に人じゃなくエンジンパワーです。速く走るのに軽量化は必須とはいえ、パワーup⇒保持部分の強度upが必須です。車輪を支えるフォーク部分の強度設計の相違が明確でより剛体設計です(肉厚の大口径円筒や角断面構造なども)。多少重くごつくなってもラジアル・スラスト方向の変位に対する許容差はよりシビアになります。ましてスピードが全然違う。サスペンションが併設するのも一端にあります。 自転車がカップ&コーンの最大の理由は、単純構造で機能と耐久性を果たせるから・・・シールドベアリングを使う利点は交換が容易。でも外輪を支えるケーシング側も本来機械公差で管理が必要ですし、完組ベアリングは外輪の分だけ重量増にもなるしシールドの有無もある、一般的には調整も出来ない(交換)等の様々な非力な力を軽量・シンプルにするには負荷要素が増えるので、このタイプを従来から選定しています。(ダメになったらハブごと交換の意図もある) より高性能を求める現代は、軸受自体の軽量化(材質の改善含め)もあり完組になります。でもコストメントと必要性(機能を満足する)があうなら、過剰なオーバースペックを特に量産品ほど行わない。適材適所です。 本当ならラジアル軸受・スラスト軸受を組み合わせの配置でしょうけど、ヒトのパワー・実用範囲のラジアル・スラスト力に対応できるというベアリングの耐荷重・耐寿命評価からもみた設計です。 全ての基本は、軸受型式の選定における回転速度・負荷荷重・変動応力とそれに影響する変位ですから・・・未だに自転車の回転パーツでカップ&コーンを使っているのはこのあたりが理由と思います。 (その昔の自転車部品で、ストロングライト(BB)・TA(ぺダル)等はシールドベアリング(SKF等)を使っている事例はありますけどネ。耐コスト性もあるでしょう。現代のパーツも性能追求によっては採用例ありますが・・・) 余談ですが車輪が歪むのは車輪(リム)の剛性が弱いから。これも構造上外周が大きい中が中空の円筒でスポークテンションでしか形状保持が出来ないためです。ハブの剛性は構造の小さい剛体になるので基本的に車輪のそれよりはるかに上(逆に言うと路面のショックや変位はある程度リム・スポーク側で受け止められている)ので、リムのスラスト方向の変位がもろにハブに伝わらない(緩衝されてる)条件もあると思います。そうでなければ、標準軸受使用から外れるとラジアル+スラスト軸受の組み合わせが必須になると・・・。 長文愚答で的外れでしたらすみません。ご参考になれれば幸いです m(__)m
- suiran2
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オートバイと違いまして,ヒトがペダルを踏んでトルクを掛けますから,真下にトルクがかかるわけでは無く,斜めからかかります。それに対応したベアリング構造です。シマノとカンパのレース用ハブがカップアンドコーンである理由です。 ゴールスプリントの前に,ブレーキアーチの解放レバーを上げて,ブレーキアーチを解放している光景をご覧になったことはありませんか。これはゴールスプリントしますと,ロード用ホイールは,オートバイ等のホイールと違いまして,大きく左右にゆがみます。その際にブレーキに干渉しないように,ブレーキアーチを解放するものです。 スプリントやダンシングをしない,一般のサイクリストには,カップアンドコーンは整備性が良いといった意外に,利点はほとんど無いと思います。
シールドベアリングは他の自転車用ホイールでも使ってるし、カンパは応力というより整備性を重視して使用しているように聞きましたが。 ただ、個人的には、力が加わった場合、太いホイールは横方向を吸収して(というか、太いと横方向の力が掛からない?)縦(回転軸に対して直角)に加わるように思うので、逆に自転車のホイールのように細いと、横の力も強く掛かるかもですね。 バイクの場合傾けますが、傾けた状態でも重力による横方向の力より、遠心力による縦の力の方がはるかに大きそうだし。 加えるなら、今のバイクにカップ&コーンのベアリングでは弱いのではないか。とも思います。 もっとも、これは素人の想像ですが。
お礼
早々の御回答ありがとうございました。
お礼
スプリント前にブレーキを開放するとは知りませんでした。それほど応力が発生するのですね、ありがとうございました。