通常再現性を示すには、まず、再現のプロセスをすべて開示し、その上で、プロセスを経た結果において得られた成功サンプルを、普遍性の証明のために一回、あるいは一件のみならずまとまった件数提示しなくてはなりません。
ですが、このようなプロセスと結果を開示してしまうということは、研究者、チーム、そして所属団体のすべてに関して、プライオリティが犯される危険が付きまといます。
ましてや、たいした専門知識も無く、ただ興味本位に、ウソかマコトかと賑々しく騒ぎ立てているマスコミに対して、かなり立ち入った状況を説明するのは、研究者にとって自殺行為に等しいほどの危険があるはずです。
小保方さんが記者会見を開きながら、なんとなく口ごもっていらっしゃるのも、どうも、そのあたりに関係があるのではないかと思います。
ですが、この研究はそれ自体、大変高度で、しかも有効度の高い性質のもの、そう簡単にマイクの前でしゃべれないのだと思います。
わたしは、こうした学術の世界のサンプル提示に詳しいわけではありませんが。このたびの論文発表と先日の記者会見は、、小保方さんにしてみれば結果開示を表明する目的のものではなく、まず、この研究課題に対して光が見えた・・・ことを表明するものであったとわたしは感じるのです。
では、なぜ、結果開示をしないまま、成功したことを表明したのか。答えは簡単です。まず結果が成功の段階に達した・・・、そのことをまず学会に、そして世界に表明して、まずはプライオリティを得ておきたかったのだと思うのです。そうしたアクションは例が多く、いささかも異常なことではないはずです。
ならばどうするか、小保方さんは今後、冒頭に書いた、再現のプロセスをすべて開示し、その上プロセスを経た結果得られた成功サンプルを、普遍性の証明のために一回、あるいは一件のみならず提示すればよいのです。あるいは、プロセスをすべて別の研究者に開示して共同で結果を発表し、先に,仮の形で発表したプライオリティー論文と合わせて、彼女自身の功績を表明するのが最善の方法でしょう。
であるなら、小保方さんは、今後、理研を出て、どこか、たとえばMITはじめ世界の著名大学の研究室でこの研究を実らせてほしいと思います。大きな研究成果は年と経歴の順に・・・などとしか考えないトンカチ頭の理研では若い彼女はつぶされてしまいかねないからです。
お礼
ありがとうございます。 博士論文の嫌疑もありますから、これからでしょうね。 小保方氏自身は将来像が見えない状況だと思います。