ほとんどの人は、Windows抱き合わせパソコンを購入してきたため
OSの導入経験がなく、そのやり方をわからないというのは仕方の無いことです。
Microsoftにとって、Windowsを買ってくれるのは、消費者ではなく
ほとんどが、PCメーカーが仕入れるものであり、あるいは企業での一括導入ですから
Microsoftは、これら大企業の技術者にとって
扱いやすいソフトウェアであり商品であるように作られています。
結果的に、必ずしも一般の消費者にとって手軽なものではありません。
その最たるものが、消費者にとって、ほとんど情報が提供されていないパッケージ構成で
Windowsのパッケージ版やDSP版を購入しても、付属する資料はほとんどありません。
Windowsの保証は、付属する資料と異なることについて
改修をつとめ、また不可であれば、最終的に返品を受け付けるようになっています。
ですから、保証が発動しにくいようなパッケージ構成になっていると考えられます。
また、Windows自体がそのまま動くように想定されるPCが少ないことも難点です。
Windows7,8の世代になれば、WindowsXPに比べれば
OS付属のデバイスドライバーだけで動くデバイスも増えていますが
デバイスドライバー集めを、消費者が行なう必要があります。
XP世代から、Vistaよりも新しいOSへの移行であれば、PCメーカーサイトに行っても
ほとんどの場合、Windows7,8.1用ドライバーが用意されていることは無く…
デバイスベンダーのサイトで…しかも、ほとんどの場合は英語サイトで探す必要があります。
そして、パッケージ版のWindowsを購入しても、デバイスドライバーについての説明は一切ありません。
ドライバーが無いから実際に稼働できなくても、これを返品させない仕組みというわけです。
ですから、もともとパソコンへの追加投資を避けたいと考えている人は
少しでも安くWindowsを購入しようとします。
Windowsに買う価値があると考えていない人が、相当多いように見えます。
ですが、インターネット上で、安く出品されているもののほとんどは
ライセンス違反を求める不正出品で、これらを正しく判別することは素人には無理があります。
最終的には、説明文と写真から、正規品と判断しても
実際に送られてくるのが、写真とは違う不正品だなんてことも起こります。
ですから、一万円ちょっとしますが、新品のDSP版Windows7が流通しているうちに
それを購入するのがひとつの妥協点だと考えられます。
これよりも安いものが選べないのは、つまりそのまま
情報を持たない、知識を持たないための出費ということになります。
言い換えれば、パソコンを安く使いこなす能力が無いなら
お金を出すしか無いですよ。ということです。
そして、これはXP世代のPCよりも数段高速になっている現行PCが
3,4万円から見つかるなら、それを買うほうがお得では無いか?という話にもなります。
XP世代のPCはすでに保証切れですし、これからどのくらいの期間動き続けるかわかりません。
新品に買い換えれば、1年の保証もありますし、新しいOSが普通に動くように整えられています。
逆に、Linux系OSなどの無償で利用できるOSを使えば、Pentium4,M世代のPCでも
軽量版のXubuntu12.04LTSなどで、なんとか実用的に動かせるかもしれません。
運が良ければ、シェアが低いがゆえに、またオープンソースライセンスの特性ゆえに
最大限収録されたデバイスドライバーによって、何の手間もなく
グラフィック,サウンド,LANなどの機能が稼働するかもしれません。
また、Firefoxでウェブサイトを見たり、LibreOfficeやGIMPで作業する程度のことは
簡単にできるようになるかもしれません。
しかし、運が悪ければ、Windowsよりも難解な問題にぶつかるかもしれませんし
自分がパソコンに求める用途が、Linux系OSにあるソフトではできないなんてこともおきます。
ですから、技術的な知識が無いのであれば
「最悪、このパソコンは使えなくてもいい」
という覚悟ができた場合だけ…
XPを消して、Linux系OSにしてもいいかもしれません。
「Linux系OSでいいや」という状態になれば、今後は
パソコンとOSの抱き合わせという悪質な束縛から開放されます。
つまり、もうパソコンが無くても困らないという状況や
新しいパソコンを買った上で、予備パソコンとして残す場合です。