平易に言えば、Linux系OSは、Linuxカーネルを中心とした
UNIXに似た仕組みを持つ、OSということになります。
1970年代から、UNIX系OSの元で行われてきた活動は
商用UNIXのシェアを、LinuxやFreeBSDが受け継ぐことで
LinuxやFreeBSDを中心として行われるようになりました。
その文化の片輪となるのが、オープンソースという文化です。
オープンソースライセンスの元で作られるオープンソースソフトウェア(OSS)は
第三者が改良することも、再編成することも自由です。
その自由が、どういったもので、どんな意味を持ち、どう役立つのか?
それを理解してしまえば、Linuxの良い所が見えてくるでしょう。
つまり、Windowsのほうが簡単なこともあれば
逆にLinuxのほうが簡単なこともあるのが事実です。
たとえば、Windowsでは、海外のいろんなフリーソフトを紹介する記事は多くても
それは配布元を探して、海外のサイトにアクセスして
英語の画面から、適切な選択肢を見いだせなければ…
変なサイトに飛ばされたり、余計なソフトを導入されるようなことがおきます。
海外発で、日本語のダウンロードページがあるものは少なくて
たとえば、LibreOfficeやFirefoxやAudacity,MuseScore,VLCなどがあります。
そして、これらが、正確にはいわゆるフリーソフトではなく、オープンソースソフトウェアです。
ですから、こういったOSSでは、Windowsでも日本語のサイトを探しだせば
比較的わかりやすくダウンロードして、インストールすることができます。
なんて、不便なんでしょう!?
Linuxの常識で考えれば、現在ではOSSの自由度を活かして
リポジトリーに整備されたパッケージファイルを、統合的に管理できるのが普通です。
わざわざ、個々のサイトを訪れ、いくつもの作業ステップを踏むようなことはしません。
LibreOffice,Firefox,Audacity,MuseScore,VLCを全部入れたければ
たとえばUbuntuなどでは
apt-get install libreoffce libreoffice-l10n-ja firefox audacity musescore vlc
という一行のコマンドを、コピーペーストして実行するだけで済みます。
あるいはGUIの統合的なパッケージ管理ツールで、検索,ダウンロード,導入,更新を行えます。
これが、オープンソースライセンスがもたらす自由度で
それが、Windows版では、統合的なパッケージ管理が実現されておらず
つまり、OSSという限定的な範囲では、Linux系OSのほうが手軽になっています。
No.2で指摘されたようにDVDはインストール直後で再生できないのが普通なのは事実です。
では、そのPCにWindows8を入れたらどうでしょう?
やはり、OSを入れただけでは、DVDの再生はできません。
もちろん、そんなときにWindowsなら
市販のDVD再生ソフトを買えばいいことに多くの人が気づきます。
そして、Linux用DVD再生ソフトが売っていないというところで、思考停止すると
Linuxを理解することはまったくできないでしょう。
どちらも、難しいことではなく、それなりに下調べが必要で
また、それなりに面倒くさいことになります。
電気屋までDVD再生ソフトを買いにいく面倒くささに比べれば
LinuxでDVD再生ができるようにすることは、それほど難題ではありません。
ただ、買い物にいくことに慣れたWindowsユーザーなら
Linuxのほうがめんどうくさいものに見えるでしょう。
Linux系OSはオープンソースライセンスの元、多様性があり
最新のPCを活かせるものもあれば、10年前のPCを活かせるものもあります。
10年前くらいのPCの場合は、Xubuntu12.04LTSが基準点と考えています。
これよりも重いながら、より手の混んだGUIが用意されているものがあります。
逆に、もっと軽量で、15年前のPCでも動くよう作られたものもあります。
ただ、標準でできることが違ったり
いろんな違いがあったりもします。
Linux自体に慣れていない人については
Xubuntu12.04LTSが、よりなだらかな道程になると考えています。
Windows依存のソフトなどを使っていなくて
使っているPCや周辺機器等が、すんなりLinuxで動くなら楽なものです。
ですが、誰もが、トラブル無く使えるというわけではありません。
Linux系OSでは、オープンソースのライセンスのもと
アプリケーションソフトも、デバイスドライバーも
可能の限り、インストールディスクに取り込み
またリポジトリーに登録して提供している場合がありますが…
それでも、すべてがすんなりいくわけでは無いのです。
もっとも、USB MSDとして動作するHDDやUSBメモリー、それにカードリーダーや
その他デジタル機器であれば、USB接続でデータを読みだしたりはできるはずですし
Linuxでまったく動かせないプリンターやスキャナーは少数派のようです。
実際に試してみて、また許容される範囲で調べて努力してみて
それでダメだったら、Linux以外の答えを探すしか無いかもしれません。
大きな障壁となるものの一つは、Windowsの常識が
パソコンの常識かのように、大衆に錯覚されていることです。
典型的なのはXPの終わりを理由に、買い替えを強いられるという強迫観念は
パソコンの常識ではなく、Windows特有の常識にすぎません。
そういった常識の違いが、Linuxの常識としても存在するので
状況に応じて、調べたり努力する必要は、多少なりともあることでしょう。
まぁ、その試行錯誤にかかる時間を時給で換算して
新しいPCを買ったり、新しいWindowsを買ってくるほうが
安上がりに感じるという人もいるんだろうとは思います。
お礼
やはりかなりハードルが高いのですね。「WIndowとはまるで勝手が違います・DVDの再生すらできません」と言うお言葉、本当に有難いです。買い替えの方がよさそうですね。有難うございました!