「トータル・イクリプス」における米ソの関係
テレビ東京系で放映されているテレビアニメ「トータル・イクリプス」の作中では、異星起源種「BETA」に対抗するため、アメリカ合衆国、日本帝国、ソビエト社会主義共和国連邦、ネパール、イタリア共和国、スウェーデン王国、トルコ共和国、等々、世界各国が協力関係にあるという設定のようです。
しかし、それらの国々の中で、ソビエト連邦のみが他の国とは距離を置いていて、米ソの中があまり良くはない様に描かれている様なのですが、これは何故なのでしょうか?
作中における日本は、明治時代から続いている日本帝国であるとされています。
第二次世界大戦において、元枢軸国の中でもナチスドイツに次ぐ主要な国であった日本帝国ですら、元連合国筆頭であったアメリカと仲が良さそうであるにも拘らず、同じ連合国側であった筈のソビエトがアメリカと距離を置いている事が解りません。
イタリアも元枢軸国ですが、枢軸国時代のイタリアはイタリア王国(後に離反し、連合国側となる)とイタリア社会共和国であり、「トータル・イクリプス」の作中のイタリアはイタリア共和国となっていますから、枢軸国時代とは政治形態が異なりますから、敗戦後、親米国家として生まれ変わったとすれば納得がいきます。
しかし、作中での日本は、戦前から続いている日本帝国のままなのですから、「BETA」による危機に対抗するために協力関係になったものの、本来であればアメリカとは敵対関係にある筈です。
現実世界の日本帝国は、第二次世界大戦において敗戦し、アメリカに占領されて属国となって以降は、親米国家である日本国となりましたが、元々、日本帝国とアメリカ合衆国は国益上の問題から対立関係にあり、アメリカに対して開戦したのも、自由貿易が制限された世界情勢の中で、「殆どの植民地・属国から手を引くか、石油を始めとする資源を禁輸されるかの、どちらを選んでも自国の経済や産業が破綻してしまう2択」をアメリカから迫られたためという経緯があります。
【参考URL】
歴史ぱびりよん > 歴史論説集 > 概説 太平洋戦争 > 第一話 太平洋戦争の原因
http://www.t3.rim.or.jp/~miukun/pacific1.htm
ですから、「トータル・イクリプス」の作中で日本帝国が健在で、第二次世界大戦においてはアメリカと和平を結ぶ事で終戦を迎えたという事は、アメリカが出した無茶な条件を撤回させ、日本にとって許容可能な条件のもとで和平を結んだ事になります(そうでなければ日本帝国は崩壊している)が、これは当時のアメリカの国益を損ねる事になりますので、形ばかりの和平は結んだものの、日本帝国とアメリカ合衆国の対立は、戦後も継続した筈です。
その日本帝国とアメリカ合衆国のそれぞれの国の軍人が、1つの部隊に編入されて、日本の軍人がアメリカの軍事施設内を、それなりに自由に利用しているというのに、ソ連のみは別区画になっているのは何故なのでしょうか?
若しかしますと、日本人がアメリカ軍に受け入れられているのは、「BETA」によって日本が滅びているからというのが理由かもしれません。
しかし、作中では確かヨーロッパも壊滅しているという設定でしたから、ヨーロッパに首都が存在するソ連もまた壊滅している筈で、滅びているという点ではソ連も日本と同様ではないでしょうか?(作中におけるソ連が滅んでいるのか否かに関しては、私は確認出来ておりません)
仮に、ソ連はヨーロッパに含まれているとは見做さないとした場合でも、地球における「BETA」の拠点は滅亡した中国の元領土内にありますから、ヨーロッパ各国が「BETA」の侵攻によって滅んでいるという事は、「BETA」の拠点により近いソ連もまた滅んでいると考えなければ辻褄が合わないような気がします。
ですから、国が滅びているか否かは、作中における米ソの中があまり良くなさそうである事の理由ではないのではないかと思います。
「トータル・イクリプス」の作中では、何故、ソビエト社会主義共和国連邦だけが他国と距離を置いているのでしょうか?
お礼
ゲームのテレビで放映できない部分をカットしただけのものではなくて、外伝的なものなのですね。 ありがとうございます。同じものなら、とりあえず見てみます。