各薬剤の主な作用
ライトゲン:脳の咳中枢に作用して、咳を止める作用と、気管支を拡張する作用があるので、気管支喘息、気管支炎、かぜなどに伴う咳を抑えます。また、アレルギーを抑える作用もあり、じんま疹などにも用いられます。
クラリスロマイシン:マクロライド系抗生物質といわれるもので、細菌の発育を抑制する作用があります。主にブドウ球菌、レンサ球菌、インフルエンザ菌、またマイコプラズマ、クラミジアなどに効力を示すので、皮膚、呼吸器、泌尿器、耳鼻、歯科領域などの感染症に広く用いられます。エリスロマイシンと同等かそれ以上の抗菌作用をもっています。さらに播種性マイコバクテリア感染症にも用いられます。また消化性潰瘍などさまざまな疾患と関係のあるヘリコバクター・ピロリ菌感染に対する効果が認められています。小児用は百日咳にも用いられます。
ガスイサン(ガスター-アステラスのGE):胃・十二指腸潰瘍は消化性潰瘍ともいわれ、胃液が胃・十二指腸の粘膜を傷つける(消化する)ために起こると考えられています。この薬は胃酸分泌抑制剤で、ヒスタミンH2受容体拮抗作用にもとづき胃酸の分泌を促すヒスタミンの働きを抑え、また胃液に含まれる消化酵素ペプシンの分泌も抑制するので、消化性潰瘍の治療に効果を示します。胃炎、消化管出血、逆流性食道炎にも有効です。
エンピナース:タンパク分解作用があるので、炎症により生じた膿や粘液、痰を溶かして排出しやすくします。また、消炎作用があるので、炎症によって起こっている腫れをとり、痛みをやわらげます。そのため、手術や外傷の腫れや痛み、副鼻腔炎をやわらげたり、気管支炎、気管支喘息などで痰のきれをよくするために用いられます。そのほか、胃の内視鏡検査の際に、胃内の粘液を溶かす目的でも使用されます。複合剤はこれらの作用のほかに、気管支を拡張する成分が含まれています。
シンセラキン:気管支炎や気管支喘息では、気管支が炎症を起こして粘膜が腫れるので、濃い分泌物が増加しますが、外に排出する力が弱っているため、たまって痰になります。この薬は、気管支からのうすい分泌物を増やして、粘稠な痰をうすめて吐き出しやすくします。手術後に痰がたまってからむような状態を改善します。
リンゲリーズ (ロキソニン-第一三共のGE):酸性非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で、炎症をひきおこすプロスタグランジンの生合成を抑えることによって、鎮痛、抗炎症、解熱作用を示し、腫れや痛みをやわらげ、熱を下げます。 通常、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛、手術後、外傷後、抜歯後の鎮痛・消炎や、急性上気道炎の解熱・鎮痛に用いられます。
ミヤBM:乳酸菌や酪酸菌を含む製剤で、抗生物質や化学療法剤を服用したときに、腸内細菌叢のバランスがくずれて起こる、下痢や鼓腸などの症状を改善します。また急性腸炎、慢性腸炎などにも用いられます。
トーワチーム:解熱鎮痛剤であるアセトアミノフェンなどと、中枢神経に働いて鎮痛作用を助ける無水カフェイン、抗ヒスタミン剤の複合剤です。これらの成分の総合効果によって、かぜや上気道炎のさまざまな症状を改善します。
SPトローチ:細菌の蛋白質に作用し、口やのどの細菌を殺す働きがあります。通常、咽頭炎、扁桃炎、口内炎、抜歯創を含む口腔創傷の感染予防に用いられます。
風邪で、症状が治まれば服用しないでしょうから、ずーっと服用するわけではないので、飲んで大丈夫かと思いますが。
その先生のお考えなのでしょうね。あるいは、風邪といえばこれと決めておられるのかも。