タイミングベルトは、単体でエンジン効果を云々は出来ません。10年または10万キロ走行で交換を求められていますが、このベルト以外のメンテナンスを怠るとベルトにかかる張力が大きくなるため、結果的にベルトの劣化が早まることもがありますから、タイミングベルトを長持ちさせるためには、エンジンオイル、ロングライフクーラントなどのフルード類をこまめに交換することが重要です。これらを怠れば、エンジン内部の回転抵抗が増大し、タイミングベルトに余分な負担をかけます。エンジンのメンテナンスを怠り続けた車の場合、10万kmを待たずしてタイミングベルトが切れてしまう事例は日常的に確認されているので注意を要することです。当然、メーカー側がある程度の安全率を勘案した10年・10万kmという指定を作ったのです。油脂類のメンテナンスを日常的に行っている車両でも、静止状態からいきなりアクセルを踏み込む急発進を行うと、急激なトルク変動によりベルトが引っ張られストレスが掛かり、その寿命を縮めてしまう事につながります。低回転からの急激な回転数の上昇は特にタイミングベルトのテンショナーベアリングにも負担を掛ける事となり、異音の原因となる事もあります。こうした様々な関連から、タイミングベルトを交換した後のエンジン吹き上がりは、そのエンジンに合致したタイミングに調整されたから、以前より調子が良くなったような錯覚をするのです。