007のシリーズは常にカーアクションがあり、すべてのシリーズでジェイムズ・ボンドが駆るクルマがあるのですが・・・『Q』が改造した怪しげ?な装備満載のクルマをボンドカーとするなら、現在までに8種類/3メーカーのボンドカーがありました。
※まず初代ボンドカー、アストンマーティンDB5
コイツが登場するのは、ショーン・コネリー時代の『ゴールドフィンガー』『サンダーボール作戦』、他にはピアーズ・ブロスナン時代の『ゴールデンアイ』とダニエル・クレイグの最新作『スカイフォール』です。
※2代目ボンドカーはロータス・エスプリS2
2代目ボンドのロジャー・ムーアの『私を愛したスパイ 』に登場します。
ロジャー・ムーアのシリーズは宇宙ステーションが舞台になるなど荒唐無稽なストーリーが多いですが、ボンドカーもこのエスプリが歴代中最も奇想天外で、潜水艦になり地対空ミサイルや魚雷を発射するという、ほとんど戦略原子力潜水艦の様な装備です。
尚、『ユア・アイズ・オンリー』ではさらに高価なロータス・エスプリ・ターボが登場しますが、これは特に見せ場はなく、自爆装置が作動してサッサと爆発して終わります。
※3代目はアストンマーティンV8
『薄幸なボンド』ティモシー・ダルトンの『リビング・デイライツ』に登場します。
DB5の『ハブナットカッター』の代わりにレーザーカッターを装備していたり、DB5の機銃がミサイルランチャーに変わっているなど、DB5の機能をベースに近代化が図られています。
※4代目はBMW Z3
最も沢山のボンドカーを壊したピアーズ・ブロスナンの最初のボンドカーで、『ゴールデンアイ』に登場します。
映画では特別な見せ場はありませんが、一応設定上はスティンガー・ミサイルを装備していることになっています。
このクルマが問題なのは、何しろ歴代ボンドカー中、ベース車が異常に『安物』だという点です。フェラーリより高価なアストンマーティン、当時のイギリスでは唯一のスーパーカーであるロータス・エスプリと来て、いきなり大量生産のZ3です。歴代ボンドカー中最も不人気なのも頷けます。
※5代目はZ3よりはもう少しマシなBMW 750iL
ピアーズ・ブロスナンの『トゥモロー・ネバー・ダイ』に登場します。このクルマは凄まじい装備満載でしたが、何しろ単なる地味なセダンであり、ベントレーにすら匹敵する高級車・アストンマーティンから見ると、やはり安物感は否めません。
※6代目はまたまたBMWのZ8
ピアーズ・ブロスナンの『ワールド・イズ・ノット・イナフ』に登場します。
ミサイルを撃つだけで、すぐにヘリに真っ二つにされます。
しかし根本的な問題として、英国の公務員が公費でドイツ車に乗ってるってはどうなんでしょうねぇ?(幸いなことに?この頃BMW社の経営が悪化し、BMWのスポンサーはここで打ち切られます。)
※7代目はアストンマーティン復活、当時最も高価なV12ヴァンキッシュになります。
やはりピアーズ・ブロスナン『ダイ・アナザー・デイ』に登場。光学迷彩がすごいヤツです。やはりボンドカーは英車でなくっちゃ。
※8代目はアストンマーティンDBS
いよいよダニエル・クレイグの時代、『カジノ・ロワイヤル』に登場。
医療診断システム付きの応急キットやワルサーP99を装備していますが、他のボンドカーに比べかなりショボい装備です。
・・・っというワケで、ボンドカー、さらにはアストンマーティンといってもいろいろある、ということですが・・・・最後に全くの余談で。
かつて映画会社が『歴代007映画のカーチェイス人気投票』というのをやったことがありますが、この時最も人気を集めたのがロジャー・ムーアの『ユア・アイズ・オンリー』のシトロエン2CVによるカーチェイスでした。高価なボンドカーのカーチェイスでないところが面白いです。
このカーチェイスは、007シリーズに限らずアクション映画史上でも特に評価が高い場面で、その後のアクション映画でもパクられることが多いです。(例えば・・・・マット・ディモンの『ボーン・アイデンティティー』のミニによるカーチェイスは、明らかにロジャー・ムーアの2CVのパクリです。)
お礼
回答ありがとうございます。早速見てみました。やはり、アストンマーチンはピカイチのかっこよさです