安倍氏は、来年の日銀総裁・副総裁の任期切れに関して、「積極的なデフレ対策」を進めてくれる人を選びたいとしていました。又、20日には、総裁選の街頭演説に於いて「3%の緩やかなインフレの実現」と言及していましたので、もし、それを本気で推進するとすれば、相当、積極的な緩和策を日銀に求める事となります。
更に、先日テレビ番組で、日銀に「雇用の最大化と云う『使命』を与えたい」と述べていたそうですから、FRBに近づける様、法改正も考えている様ですね。
一方、消費税の引き上げに関する、所謂、「3党合意」に対しては、は批判的であり、「デフレ下での消費税率引き上げには反対」とも仰っていましたから、債券相場には売り圧力が、ややかかり易くなり、これも、経済にはよい影響を与えると思います。
ただ問題としては中国の行方です
10月 中国では中国共産党第全国代表大会が行われます。
中国共産党は、その頂点に中央委員会の総書記、その並列直下に中央軍事委員会があり、現在は胡錦濤 がそれらを掌握しております。
そしてその中央委員会の下に中央政治局常務委員会があり、最初は序列2位だった呉邦国、汚職疑惑で有名な賈慶林などの9人 が属しています。次に総書記となる習近平は、常務委員になった当初は序列6位であまり目立つ存在ではありませんでしたが、現在は尖閣諸島問題を裏で画策していると言われるぐらい強硬派 の実力者になったそうです。
彼は愛国的な強硬派と知られています。彼はウルムチ虐殺事件の当事者でもあります
あの事件では、ウイグル人住民が漢族住民および武装警察と衝突し、中国当局の発表(2009年7月19日現在)では、死者197名、負傷者1,721名に上る犠牲者とあります
一方、亡命ウイグル人組織の世界ウイグル会議の発表(2009年7月10日現在)で、中国当局や漢族の攻撃により殺されたウイグル人は最大3,000人と発表している
なので日本と中国お互い強硬派ですので地政学的リスクはかなり高まると思います。
さらに中国は自国の大きなマーケットであるユーロ圏が景気後退で、また中国内部では蟻族(高学歴なのに思った通り に高い給料のとれる仕事に就けない若年層)問題で苦しみ、貧富の差は大きくなる一方で、そして日本を含む多数の国々との領土問題を抱え込 んでいるような状況です。今回の半日デモ、いや暴動で更に中国は、海外からの投資リスクを露呈させていますから、世界経済後退を考慮に入 れると、今年後半中国の経済成長はさらに衰えてくると考えられます。
中国は国内不満の解消口として毎回反日運動としてその矛先を向けてきますので安部でちょうど外交的にはちょうどよかったと思います
お礼
的確な解説と考察をお教え頂き、誠にありがとうございます。 お陰様で、彼の魅力や与件、期待と留意点が良く分かり、大変、参考に成りました。 心より感謝とお礼を申し上げます。 <私の感慨・独り言> 将来のリーダー&総理にしたい人物として、彼が官房副長官就任の頃から注目&期待して来た私も、当時、スピードが早過ぎる(準備・経験・ブレーン未熟)との懸念を持っておりましたが、病気とは言え挫折・辞任も早過ぎた。 総理総裁辞任、その後の5年余のある種の自粛・お詫びの年月とオーバーホールによる心身の健康回復。 やり残した事柄、ビジョンの遂行、恩返しの意味と意欲と余人を以て代え難しの内に秘めたる自負が彼を更に成長・熟成させ一回り大きな人物、人間的に挫折を知っての深み優しさのある政策&ビジョンを齎し与件を持って再出発させるのだと思います。