>将来英語関係の仕事に就きたいと思っているのですが
「英語関係の仕事」とは,どんな職業(仕事)を考えてらっしゃいますか。
中高の英語教師ですか。英語学校の講師ですか。
それとも通訳・翻訳ですか。国際線或いは海外の航空会社のCAですか。
或いは「一般企業に就職して,英語を使う。或いは英語が通じる国に赴任する」でしょうか。
「中高の英語教師」ならば,教員免許取得の関係上
「外国語学系学部」「外国文学系学部(英米文学部,等)」等に入る必要があります。
しかし,貴方が挙げている大学のレベルでは,教養・基礎学力に欠けているとみなすレベルなので
採用試験で相当難渋するでしょう。
国際線や海外の航空会社のCAも,外国語学部や文学部でも構わないでしょうが,「語学以外の部分」が重要ですから,「大学で学んだだけ」「英語だけ」では叶わないものです。
「国際会議・ニュース等の同時通訳」「旅行者への通訳(ガイド)」「外国映画の字幕」「文学作品の翻訳」「産業翻訳」等は
「ある分野・部門に精通していて,それらについて英語で読み書き話す聞くが出来る人」
「その分野・部門に関する知識・技術・経験を有していて,英語で作業が出来る人」
「未知の分野・部門に関して,専門書籍や新聞,専門雑誌,専門機関・専門家(名前や所在・所属が明らかである)のHP等『客観的に信頼出来る情報源』をあたって『常に能動的に調べ,確認し,学ぶ』事が出来る人」
が,日々切磋琢磨してその職・仕事を行っているものであり
「他の教科より英語が得意」「英語が好き」程度の人には「向かないし,出来ない」類のものです。
それでも「貴方が挙げたレベルの大学で,それらの仕事を目指す」というのなら,少なくとも
「外国語学系・外国文学系『以外の』学部」に行くべきでしょう。
※東京外国語大学,大阪大学外国語学部(旧大阪外国語大学)辺りでしたら,「外国語学系」として行く意義は十分にあります。
「一般企業に勤め,英語を使う部署で働く。海外出張・赴任をする」という希望でも同様です。
例えば,薬学部に進み,「薬学に関する英語論文を読み,書く」という経験を積んでいれば
「製薬会社の海外部門で働く」「薬に関する文書の翻訳」等の職につける可能性もあります。
しかし,「英米語学部卒」等では,その可能性は極めて低いものになります。
総合商社を希望する場合でも,「英米語学部」よりも「経済学部」に進んで
大学で経済の基礎基本を学びつつ,家では日本の新聞やニュースを隅々まで読み聞きし
並行して,辞書と首っ引きで英字新聞・雑誌・サイト(New York Times, Financial Times, Newsweek,Forbes, Nikkei Weekly, The Japan Times, Daily Yomiuri, CNN, BBC,等々)を毎日読み続けている方が
「海外の人々と『社会人・一人前の大人』として語り合うに足る教養・社会常識」と
「実社会で実用(仕事上使う)に耐える英語」が身に付きます。
NHKのニュースでさえ,副音声に切り替えれば,英語放送になります。
今の世の中,PCがあり,インターネットに接続していれば,ネットラジオで海外の(本場の,生の)放送を聴く事も可能です。
日常的に
「英語で新聞や雑誌,サイトを読む」
「英語でニュース・報道・インタヴュー番組等を聴く」
「新聞や雑誌,サイトに書かれている事柄や番組の内容を理解する為に,常に辞書を手元に置き,活用する」
「例え10行の記事に50の『知らない言葉』『意味の分からない表現』があっても逃げず投げ出さず,質問サイトに丸投げせず,どれだけ時間が掛かっても自力で読み通す」
「辞書を使わなくてもさらっと読める内容のもの,分かりやすいもの,趣味的な内容で自分の興味関心が高いもの,等を読む」
「新聞や雑誌の記事の要約,記事に対する自分の意見,自分の興味ある分野に関する事等を英語で書く」
をしていれば,
「仕事で使うに足るだけの英語」
「社会人・大人として『仕事以外で』語り合えるだけの英語」
が身に付きます。
大学が何処かは関係ありません。留学なんてしなくても,英語は身に付きます。
(英語が身に付く・力が向上する事『以外』の為に,人生経験や見分を広める為に留学するのは良いと思います)
(上記の事をやっていれば,TOEICなんて『自然と』得点が伸びます)
(『TOEICの為の英語学習』等というのは,本末転倒の笑止物です)
(但し,『TOEICテストの形式に慣れる練習』は別に必要かも知れません)
上記の様な事を「自分が鍛えられる」「力が向上する」と思って取り組むのが
「熱心に学ぶ」
という事です。
逆に言えば,上記程度の事を「する気が無い」「したくない」「出来ないと思う」様ならば
「もっと受け身で,楽に身に付く(自分でも勉強するけれど,教えられたこと『だけを』やれば英語が出来る様になる)のが良い」と思うなら
貴方自身に「熱心に学ぶ気持ち・意欲」が無い・足りないという事ですから
「英語関係の仕事」なんて望まない方が良いでしょう。
「やる気のある人間」「本当に学ぶ気のある人間」は
「何処ででも」「誰からでも」学べるのです。
これが,「イヌイット語を学びたい」というのなら
「どの大学でなら,学べるのか」
というのも分かりますが
(巷の語学学校や通信講座では開講されていませんし,イヌイット語の新聞も見掛ける事等皆無でしょうから)
貴方の場合は「英語」ですから,そこいら中に「生きた教材」が溢れています。
貴方の挙げたレベルの大学ででも,「本気で,英語を使って仕事をしたい」と考えている人達は
大学の講座だけでなく,上記の事位は自主的に取り組んでいるでしょう。
「英語ばかりやっている人」
「英語しかやりたくない人」
「英語以外に興味が薄い人」
「英語だけ頑張れば,英語で仕事をする事が出来ると思っている人」