システムトレードと自動売買(自動執行・プログラム売買)は、別の次元の話です。
システムトレードとは、売買のタイミングを人間の判断ではなく、厳密に定められたルールに則って、その通りに売買する手法を差します。(ルールの指示で売買の注文をするのが人間であれ、コンピュータであれ、それは問いません。)
利点としては、ルールさえ定めることが出来れば、人間にありがちな情状や心理状態に左右されることがなく安定したリスク管理が可能なことです。
欠点は、ルールを決めたら最後、人間の判断を介しませんから、ルールの外で動いた事に関する対応が不可能なことです。また、ルールそのものに妥当性があるかどうかも大きな問題です。
自動売買は、まさに、コンピュータが自動で売り買いの注文を行うことです。
当然、両方を併用する事例は多数ありますし、現実にたくさんのシステムが動いています。
さて、コンピュータを操作して可能なことで、厳密な手順が決められる事柄であれば、どんなことでもVBAでもプログラム可能です。どんな複雑なログイン操作でも自動化が原理上不可能なものは存在しません。(ただし、ログインの際に小汚い飾りの付いた文字列を読んで入力せよという欄のあるタイプの物は非常に難しいです。不可能ではありません。ついでに言えば、自動取引を認めている証券会社で、そのようなタイプのログインや操作はあり得ません。)
売買の操作に関しても同様です。
よって、VBAでも、「そこまで」程度なら容易に可能です。
難しいのは、プログラムは人間が組むものであるということ。常に、間違いが潜む可能性があります。バグ(プログラムの間違い)は、あなたの全資産をどぶに捨てるかもしれませんし、あなたの認証情報(IDやパスワードなど)を全世界に報告するかもしれません。
そして、さらに本当に難しいのは、システムトレードのルールの作成です。そして、そのルールがVBAが動く程度のシステムに処理しきれるかという問題も大きいかもしれません。
最近、高速取引とかいう言葉が話題になりますが、このあたりが、この話題の最先端でしょうか。ルールを作るだけで、何人もの著名な数学者や経済学者が何ヶ月・何年とかかって作成し、高速のコンピュータをフルに利用して・・・・でも、損をする可能性無しに極大の利益をという夢を叶えた人はいないと言うことでしょうか。
お礼
システムトレードと自動売買は別物なのですね。 なるほど。VBAはすごいですね。 でもあまり頼りすぎると大変な目にあうリスクもあるという事ですね。 とてもわかりやすい説明ありがとうございます。