薄煕来氏は野心家で、また、大変に能力が
ある人です。
氏は、今年の政治局常務委員入りを狙って
いました。
この政治局常務委員というのは、中国最高指導部
で、胡錦濤、温家宝を始めとする9人で構成されている
中国の最高意思決定機関です。
そんで薄煕来氏は、委員入りの手段として、大衆を
利用しようとしました。
彼は、共産党幹部の腐敗を暴いたりして、
大衆の人気を集め、大衆の力で
委員入りを果たそうとしたのです。
これが、現指導部の逆鱗に触れた訳です。
大衆の人気で、最高指導部入りなど果たされたら
大変なことになります。
共産党支配が揺らぎかねません。
それで温家宝首相も、このままでは文化大革命が起こる
として大騒ぎになりました。
中国は、太子党と共産主義青年団が対立して、権力闘争
をやっていますが、大衆を利用して権力闘争をやろうと
した彼に対して、共通の危機感を抱くに至ったのです。
ちなみに、薄氏は太子党です。
それで、彼は、汚職を理由に逮捕され、失脚となりました。
米国大使館に逃げ込んだ王氏は、彼の部下で、それも
氏失脚の理由の一つです。部下の管理がなっていない
ということです。
王氏は、なぜ米国大使館に逃げたのかというと。
指導部に睨まれた
薄煕来氏が、王を切って、己の保身を図ろうとしたので、
身の危険を感じた王氏が、保護を頼んで米国大使館に
逃げたと言われています。
現在は、米国と中国の裏取引で、大使館から出て
北京で取り調べを受けているようです。
お礼
わかりやすい解説ありがとうございます。