昔の頑丈なイメージが未だにあるせいか、日本ではブランドイメージだけは残っていますが、経営危機から中国企業に買収されたように、ライバル車に比べ売れなかったのが実情でしょう。実際に乗ってみると、850まではまだしっかり感がありますが、日本で大ヒットした四角のV70からは各部品がかなりチープになってしまい、頑丈のはずのボディもドアは薄くなって、拍子抜けするはずです。これは経営難でコストを大幅に削ったせいで、電装品を中心によく壊れる車です。実際にディーラーのセールスもこのV70(S70も)はデザインで売れたがあちこち壊れて困った車とのこと。その後、ドアを厚くした丸っこいデザインに大幅変更になりましたが、デザインが奇抜すぎて、日本での人気が一気に冷めてしまいました。最近ではデザインが先進的で一部では人気が戻ってきているようですが、いかんせん車幅が大きすぎて、マンションの駐車場に規約や立駐の制限に引っ掛かるのと、小回りが効かないのがネックで、メルセデス・アウディ・BMWといった欧州車が健闘している中、思ったほどセールスが伸びていません。
これらを踏まえた上で、セダンであるS80については、ボルボ=ステーションワゴンというイメージがあまりにも強すぎて、同じくらいの販売価格のセダンは2年後にはワゴンより100万円近く値落ちしてしまうほど、まったく人気がありません。逆にいえば、中古市場の相場が安いので、中古なら買い得ということです。できればディーラーできちんと整備された認定中古車がいいですが、そうかといってもあちこち壊れない保証はなく、その分割高ですので、安いタマを探して壊れたところから直すのも一つの方法です。他にいいところはシートです。特に上級モデルは革の素材だけはスカンジナビア家具と同様、いいものを使っていて、しっとりとしています。
お礼
ブームは去りましたね…