以前、キャンピングカーの電気回路の設計施工を行っていたことがある、電気技術者です。
バッテリーの損傷はあげてしまった回数も問題ですが、もっと問題なのは上がった状態のままで放置してしまった時間なんですよ。あがった状態で放置されたバッテリーの内部では放電による反応で生じた硫酸鉛が徐々に大きな結晶に成長していきます。結晶があまり大きく成長すると、充電によって逆の反応が起こるときに、大きな結晶となってしまった部分と正常の状態の部分で反応速度が大きく異なってしまうと言う困った現象が起こるのです。この状態で充電しても一度大きな結晶に成長してしまった部分は元に戻らず、その分だけ電池の容量が減ってしまうのです。だからと言って、結晶が多き成長してしまった部分まで還元しようとすると、今度は正常な部分にとっては過充電の状態となってしまいますのでこれも出来ません。また、場合によっては大きく成長した結晶がバッテリーの内部構造を破損させてしまう場合もありますし、電極はできるだけ電解液との接触面積(反応面積)を広く取るため、+側/-側とも微細な粉末にする・スポンジ状の構造にするなどの加工がなされていますが、これらの構造も崩れてしまいます。通常の充電方法(バッテリーによって定められた電流・電圧を守っての充電)で回復せず、著しく容量が減っているような場合は無理な使用を避け交換することをお勧めします。内部構造に欠陥が生じていたり、活性物質や電解液の状態によっては使用時に異常に内圧があがり、安全弁が動作するなどして、可燃性や有毒ガスが外部に放出される場合があります。正しく設計されたバッテリーコンパートメントであれば、車内に充満することはありませんが好ましい状態では有りません。
それからキャンピングカー用のサブバッテリーとの事でシールドタイプのサイクルサービスバッテリーが使われているかと思いますが、この種のバッテリーは決して急速充電や過電圧をかけるような無理な充電を行ってはいけません。場合によってはたった一度の無理な充電で再使用不能な状態に陥ることもあります。
また、バッテリーを交換する際も必ず同種のものを使用する必要があります。一般の自動車用バッテリーは、サブ電源に使用するような深放電には耐えられませんので、短時間のうちに寿命を迎えてしまいますし、万一、充電回路の不具合などによりバッテリーが過充電状態に陥った場合などに発生する有毒ガスや、通常充電時であっても発生する可燃性ガスが、車室内に充満すると引火爆発や中毒の可能性がありきわめて危険です。
お礼
誤って補足に回答してしまいました。 ありがとうございました。
補足
なるほど。一度業者に頼んでみるのも手ですね。 どうせだめもとだから試してみます。ありがとうございました。