子供の頃なので、それが幽霊かどうかはわかりませんけど
法事で田舎に帰ったときです。時間があるので裏の川で遊ぶことにしました。
その川にはダムがあり、日中はほとんど水が流れていません。小川のような流れに片側2車線道路ちかい幅(大人になって確認しました)で、石ころだらけの川岸が続いています。
私が水溜りのアメンボウなどを見ながら一人で遊んでいると、見知らぬ子供がいつの間にかすぐそばに立っていました。
一緒に遊ぼうというので、私は一緒に遊びました。
やがて親が呼びに来たので川を渡り、ふと振り返ると、そこにはもう誰も居ませんでした。
時間的に考えても、私が小川のような川を渡っただけの時間で土手に上がることなどできませんし、石ころだらけで子供が簡単に走れるような場所ではありません。つまり、ごく短時間に消えたのです。
私の居た大学は古戦場でした。田舎で夜はほとんど人が居ません。当時坪1000円などという土地もあったほどです。
まだコンビニなどというものがない時代なので、夜になるとトトロに出てくるような街灯があるだけの道を町まで行かねばなりません。
ある日私は自転車でその道を走って町に買い物に行き、帰る途中でした。
果樹園の脇を走っているとふとペダルが重くなったのです。まるで後ろに誰か乗っているかのようです。
不思議に思いながらも半分腰が浮きながら漕いでいて、ふと影に気がつきました。
街灯に照らされては闇に消えていく自分の自転車の影、その影には、荷台に乗っているかのように、もうひとつの足の影が映っていたのです。
大学を卒業して10年で実家に戻りました。
すると不思議なことに、お坊さんや霊能者、宗教の教祖をしている人と縁ができたのです。そしてみなが異口同音に「修行しなさい」というのです。もちろん断りました。そんな暇などありませんから。
ある浅目がさめると、なんだか腐った匂いがします。
難だろうと思いベッドから起きようとすると、まるで足が泥田の中に踏み込んだような感触があります。
「えっ」とおもって足元を見ると、真っ黒なドライアイスのような煙の中に足が入っています。
否、見えるのは雲のようなものですが、腐敗臭が出て、感触はまさにヌルヌルの泥のようにまとわりついてくるのです。
「これって地獄か_」ふとそんな思いが浮かび、私はあわてて足をベッドの上に上げました。
そしてよく見ると何もありません。匂いも消えていました。
お礼
いろいろ体験したんですね。 見知らぬ子供はさみしかったんでしょうね。 有難うございました。