ナイフの分類法は色々ありますが、構造で分類すると以下のようになります。
「シース・ナイフ」
シース・ナイフのシースとは「鞘」(さや)の事です。
使用しない時にシースに収納するタイプのナイフをシース・ナイフと呼びます。
フォールディング・ナイフ(後述)に対してフィクスト(固定された)・ナイフと呼ぶ場合もあります。
利点は、可動部分がないので構造的に頑丈です。戦闘では切る・突くだけでなく、突いた後にこじったり、抉(えぐ)ったりといった動作もあるので、とにかく頑丈さが求められます。
(そのため、戦闘用の多くはシース・ナイフです)
また、刃渡り(ブレードの長さ)を長く大きく出来るのもシース・ナイフの利点です。
強度アップのため、ブレードとハンドル(グリップ)を1つの鋼材から削り出して、接合部分のないタイプもあります。
「フォールディング・ナイフ」
フォールディングとは折りたためる事です。
ブレードをハンドル部分に収納可能なタイプで、折りたたんで全長を短く出来るので、携帯に便利なのが利点です。
元々は、片手でロックを外しながら、もう一方の手でブレードを起こしてやる必要がありましたが、最近は片手でも指先でブレードを起こせるタイプが流行っています。
ただし、折りたたみ式なので、基本的にブレードがハンドルより短くなります。
また、フォールディング機構のため、単純なシース・ナイフと比べると構造が複雑で強度が劣りますし、手入れも面倒になります。
(ハンドルの溝にゴミが詰まると、ブレードをたためなくなります)
「アーミー・ナイフ」
構造としてはフォールディング・ナイフに含まれますが、「十徳ナイフ」「多用途ナイフ」「ツール・ナイフ」などと呼ばれるタイプです。
「スローイング・ナイフ」
投げて使う事を前提に作られたタイプです。
回転しやすいように重心のバランスを計算して作られています。しかし、スローイング・ナイフは何かを切ったり削ったりには使えないモノが多いです。