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歯肉について
付着歯肉、上皮性付着、結合組織性付着について教えてください! ややこしくて分かりにくいです。 よろしくお願いします!!
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>と、いうことは臨床で実際に診て上皮付着と結合組織付着のはっきりした境目は分からないっていうことですか? こういう質問をするということは、質問者さんは国家試験前の学生さんですね。 まず、臨床の場で議論されていることと、国家試験レベルで正解であるとみなされていることとではしばしば若干の差があるということを理解してください。国家試験でどう解答すべきかについては講師の意見に従ってください。 そのうえで、 『プロービングというのは、一定の力でプローベを入れたときにどこまで入るかを調べているだけで、ポケットの深さを測定しているのではありません。』 歯肉が健康で緊密であると、摩擦によりプローベが止まってしまうので、プローベの先端はポケット底には届きません。また重症の歯周疾患で歯肉が弱くなっている場合、非常にしばしばプローベの先端はポケット底を突き破ってしまい、プローベの先端はポケット底より深く入ってしまいます。重症の歯周病患者で、プローベをポケットにそっと入れたときに、ある深さで突然ドッと出血するのはプローベがポケット底を突き破るからです。ですから、プロービング値はポケットの深さではないのです。 歯肉の硬さがその時の歯肉の状態によって変わるので、上皮付着と結合織付着をプローベで区別することはできません。 ついでに、私が国家試験を受けたときは、プロービングはポケットの深さを測ることを意味していましたが、当時すでに出版されていた本の中には、プロービングはポケットの深さを測っていないと記述した本がありました。 現在の国家試験でどのように扱われているのかは私は知りません。
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- aokisika
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歯肉と上皮をごっちゃにしているようです。 歯周組織は外側から歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質の4つで構成されています。このうちの歯肉は上皮と粘膜固有層、粘膜下組織から構成されています。 まず歯肉についてです。 歯槽堤の口腔前庭側の最深部とその近くは、頬や口唇を動かすとそれにつられて動く部分であり、この部分は『可動粘膜』と呼ばれています。これに対して歯槽堤の中ほどから歯冠側にかけては、歯肉の粘膜は歯槽骨と強固に結びつき、頬や口唇を動かしても動きません。この歯槽骨と付着して動かない歯肉を『付着歯肉』と呼びます。付着歯肉は歯肉頂のすぐ手前まで続きますが、歯槽骨は歯肉の先端まではないため、歯牙の周囲に1~1.5mm程度の骨の裏打ちのない歯肉があります。この部分を『遊離歯肉』と呼びます。 ここまでは『歯肉』についての説明です。 次に歯牙周辺の上皮について説明します。 遊離歯肉を覆う上皮のうち、歯肉縁を境に外側の上皮を『外縁上皮』、内側の上皮を『内縁上皮』と呼びます。内縁上皮は歯肉縁に近い部分は歯牙と離れていますが、内側(歯根側)へゆくにつれて徐々に歯牙との距離が近くなり、歯牙と接触するようになります。さらに歯根側では上皮細胞はヘミデスモゾームにより歯牙表面と結合します。 内縁上皮のうち、歯牙と結合している部分の上皮を『付着上皮』と呼び、結合していない部分の上皮(結合しないで接触しているだけの部分を含む)を『歯肉溝上皮』または『ポケット上皮』と呼びます。 ここまでは上皮の説明です。 再び歯肉の説明に戻ります。歯肉は歯槽骨の表面を覆う軟組織ですから、歯肉縁の内側も歯肉の一部です。歯肉縁の内側の表面は内縁上皮に覆われていますがその下には粘膜固有層があり、粘膜下組織があります。歯肉縁の内側の上皮は内縁上皮という名前がありますが、歯肉縁の内側の歯肉を指す呼び名はありません。 歯槽骨と歯根をつないでいる軟組織は歯根膜ですが、歯槽骨頂より上の歯肉と歯根もつながっています。上皮で覆われている部分は上皮細胞と歯根とはヘミデスモゾームで結合していますが、上皮細胞がない部分では歯肉の膠原線維がセメント質の中へ入り込んで繊維によって結合しています。歯肉と歯根との結合のうち、上皮がなくて結合織繊維によってくっついている結合様式を『線維性付着』とか『結合織性付着』などと呼び、上皮細胞があって上皮細胞のヘミデスモゾームによって結合している結合様式を『上皮性付着』と呼びます。 以上まとめると、歯肉が歯槽骨と結合している部分の歯肉の名前が付着歯肉、 歯肉が歯根と結合している部分のうちの、上皮で結合している部分の結合様式の名前が上皮性付着、 上皮がなくて線維性結合織の繊維によって結合している部分の結合様式の名前が結合織性付着です。
補足
詳しい説明ありがとうございます!!! 続けて質問させてください!! と、いうことは臨床で実際に診て上皮付着と結合組織付着のはっきりした境目は分からないっていうことですか? 臨床で、付着歯肉のみが剥がれてる、結合組織まで剥がれているという感じで分かりますか? 例えば重度の歯周疾患なら結合組織まで剥がれていると分かると思いますが。 この、上皮性付着と結合組織性付着はやはり臨床にでるには、はっきりと分かっておかなければならないでしょうか? 教えてくださいませ!! よろしくお願いします。