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ゴアテックス素材のメンテナンス
仕事でゴアテックス素材のワークウェアを使用していますが、現在行っている手入れでは短期間で撥水性が失われ、充分に素材の機能を活かせずにいます。 こちらのカテゴリに詳しい方が多いかと思い、質問させていただきました。 メンテの手間を極力増やさず、機能を少しでも長く維持できるような知恵をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひご教示ください。 以下で詳細を説明します。よろしくお願いいたします。 まずはウェアの使用状況の説明から。 10年ほど前からみかん園の農薬散布でこちら(http://store.shopping.yahoo.co.jp/minatodenki/sainstella-blue.html)のワークウェアを使用していて、ほぼ2年に1度の頻度で更新しています。 4月から9月までの間、4日間ほどかかる防除作業を毎月1度の頻度で行っています。 使用時間は、6~7時間/日×4日間/回×6回/シーズンなので、1シーズンで140~170時間になります。 作業している間は、果樹園で木の間を移動するため、表地は木の葉や枝などで擦られます。2シーズン使うと、作業で良く動かす箇所は裏地が毛羽立ち、表地・裏地が剥離し始めます。場合によってはメンブレンが裂け、防水性自体が損なわれます。 使用する農薬は、主にはこのようなもの(http://www.greenjapan.co.jp/jimandaisen.htm,http://www.greenjapan.co.jp/tomonols_n.htm,http://www.greenjapan.co.jp/dantotsu_s.htm)で、水和剤(粒径50μ未満の鉱物質微粉など)、乳剤(油類・有機溶剤+界面活性剤など)、水溶剤など様々です。 ウェアには農薬が付着しますし、作業は晴天か曇天時ですので、付着した農薬はどんどん乾いていきます。乾いた農薬は、種類にも依りますが作物の表面に付着していることで効果が発揮されるような物もあり、その類は簡単には落ちません。 使用条件自体、ゴアにとって非常に厳しいので、そもそもこのような使途にゴアテックス素材が適切なのか、という根本的な疑問もあります。透湿性が損なわれても、軽い事は軽いんですが… 次に、現状行っているメンテは下記の通りです。 1日の作業後は、翌日も作業が続くため軽く水洗いするだけです。 1回(4日間)の作業が終わった後は、次の防除まで1か月ほど間が開くので、洗濯をしています。 方法は、洗濯機で通常の合成洗剤(http://www.kao.com/jp/attack/atk_attack_00.html)を使用しています。手順は、 洗濯(7,8分)→ 陰干し(5分前後)→ 溜め濯ぎ1回目(3分位)→ 陰干し(5分前後)→ 溜め濯ぎ(3分位)→ 陰干し です。5着洗い終えるのに、2,3時間ほぼ付きっ切りです。 この方法だと、撥水性がある程度維持できるのは、感覚的にですが新品からの使用日数で4~12日ぐらいです。開きがあるのは、防除で使用する農薬の種類によって差が出る為だと思います。 1シーズン使うと、ウェアの色が明らかにくすんで、撥水性は全く無くなります。 最後に、過去に機能維持のために試みた方法です。 以下の2つは試しました。どちらも、メーカーなどに問い合わせて手順通りに行っています。 効果が思ったほどではなかったので、確認の為事後にも手法、行程に問題がなかったか確認しています。 (1)アイロンがけ 上記の、使用4~12日で撥水性が大分落ちてきたタイミングで行うとやや回復する。回復した撥水性の持続性は良い。撥水性がほぼ失われたものにアイロン掛けしても、殆ど効果はない。 (2)NIKWAX(Loftテックウォシュで洗濯機洗い+TX.ダイレクトWASH-INに浸け置き) 撥水性がまだ残った物、ほぼ失われたもの共に、使用直後はそれなりに回復する。持続性は低い。4日(防除1回)ほど使うと、8割方失われる。 以上です。
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- barparaiso
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大前提として・・撥水と防水は違います。 ゴアテックス膜に撥水性能は有りません。有るのは透湿性のみ。 撥水は、生地に対してテフロンとかシリコンとか特殊加工で付加されるもの。 撥水が劣化したからと云って、防水性能は同時進行的に劣化はしないハズです。 ただし、撥水が劣化する事に依り、生地表面が液体で覆われてしまい、水蒸気透過率?が低下する事は考えられます。 ゴアテックス製品を製造する会社に問い合わせましたが、撥水機能低下は、必然。ケアーには専用撥水スプレーを使うしかない・・との回答でした。 小生は長くゴア製雨具を使っていますが、劣化してゴア膜が生地と分離した物でも防水性は保たれていました。 ゴアテックス膜の正体?はPTFEだそうですから、薬品に侵される事は有りません。農薬程度では全く問題無いハズです。 濃硫酸とか硝酸のボトルキャップに使われていますから。
No.3のJagar39です。 Loftテックウォッシュの特性等についてもよく勉強されて理解されていると感じました。 耐用年数2年ということは「やむなし」と考えているが、初期性能(撥水性)をなるべく長期間保つメンテ法はないか、というところで悩んでおられることも理解しました。 とはいうものの・・・現状、質問者さんが最良のメンテをしている、というのは確かですから、メンテ法でこれ以上状況を改善するのは正直難しいと思います。 撥水性の低下は、農薬を落としきれていないだけでなく、農薬が生地や撥水基にダメージを与えている可能性が大きいと思います。 通常の使用方法だと、わずか10日程度の使用で撥水性が洗濯によって回復しなくなる、なんてことはあり得ませんから。しかもこれ以上はないベストの洗濯で。 また、アイロンがけをしても撥水性が回復しないというのは、撥水基が破壊されていることを意味しているのでしょう。 撥水基が破壊されてしまった生地でもニクワツクスで撥水性が出る、というのも理屈どおりです。 なので、耐用年数等は同じだとしても、もっと安い素材のウエアに換えることでコストを下げるか、涼しい季節は上に薄いウインドブレーカー等を重ねることによって、レインウエアのダメージを少しでも軽減させるか、というくらいしか対策を思い付かないです。 なお、スプレーはダイレクトwash-inと比べると持続時間ははっきり短いです。これは2.5レイヤー地や裏地に起毛処理をしているウエアでは、裏地に吸汗性を持たせているので撥水処理をかけるわけにはいかないので、スプレーで表地だけを処理するしかないわけです。 安物のスプレーだと半日も持続しないこともありますから、ニクワツクスのスプレーはまだそれよりはましですけど、ダイレクトwash-in ほどは持たないです。 ということで、現状でベストのメンテ方法なのでこれ以上の改善は難しい、と思います。 メンテ法ではなく、使用法など発想を変えて考えるしかないでしょうね。
現状、質問者さんのメンテナンスが最 良だと思います。 ゴアテックスのウエアでも、洗濯表示 で洗濯機の使用が可とされていれば洗濯 機 を使うことができます。 また、通常の洗剤よりNIKWAXのLoft テックウォッシュの方が良いとされているのは、通常の洗剤がゴアテックスの微小孔を塞ぐからではなく、すすぎで洗剤が十分落ちない場合に生地の撥水性を損なうからです。テックウォッシュはすすぎで非常に落ちやすいのでゴアテックスウエアの洗濯に適しているのです。 まあ、水分子ですら通過できない微小 孔に洗剤が詰まるわけがないのですが。 質問者さんのメンテナンスでは、すすぎを十分すぎるほどされているので、この 方法であれば高いテックウォッシュを無理に使う必要はないと思います。テックウォッシュを使えばすすぎの手間を簡略 化できるのでメンテが楽になりますけどね。 現状で最良のメンテナンスをしていながら僅か2年の耐用年数というのは辛いで すね・・・ やはり農薬は生地の撥水性能に悪影響 を及ぼすのでしょうね。 私は獣医師なので家畜伝染病の発生時に畜舎消毒等での作業経験でこれを書いています。どこまで農薬散布とマッチするのか判らないのですが、そのあたりは適 当に脳内翻訳して読んでいただけると幸い です。 本当にきつい作業ですよね。 薄手のヤッケなどでは全身ずぶ濡れに なってしまうし(ただの水ならまだ良い で すが、薬品でずぶ濡れになるのは論外でしょう)、ゴム引きカッパなどを着ようものなら脱水と熱中症で屍の山を築きかねませんよね。 コストダウン方法をいくつか考えてみ ます。 まず、ウエアをモンベルあたりに替えてみる、という手があります。 モンベルの撥水処理は他メーカーより 強力ですし、ゴアテックスでもご使用の製品より少し安いので、トータルでは若干ランニングコストを抑えることができるかもしれません。 まあ、ゴアテックス上下で3万円として、現在の耐用年数2年が3年になったところで、辛いことには変わりないのです が・・・ ゴアテックスではなく、もっと安価な 防水透湿性素材を用いたウエアに替える、 という手もありますね。 モンベルのスーパーハイドロブリーズレインウエアであれば、上下で1万円で す。これで撥水処理の違いで3年持てば、それなりに目に見えるコストダウン になりますよね。 同じ2年しか持たなくても コストは1/3になりますし。 レインウエアでなく、タイベックの防護服を使うという手もあるかも。 伝染病の防疫作業等で広く用いられているモノです。今年は原発事故の避難区域内での作業で使用されている場面も数多く目にしました。 http://www.bougofuku.com/goods/type1/1002.html?gclid=CKG-6Nug4qsCFc2CpAodbmcVPg これは撥水性はありますが防水性はないので、作業的に大量の薬液を被るのであれば不向きです。細かい霧状の薬液がかかる程度であれば、撥水性はけっこう強 力 なのでなんとかなると思いますが・・・ ただ、使い捨てが基本なのでコスト的には苦しいかも。 月に4日間で6ヶ月とすると、年に24日働くわけですよね。 1着840円なので年間20,160円。 ・・・ダメじゃないですか。2年ではゴ アテックスウエアの方が安くなってしまう。しかも1日6~7時間の作業中、ずっと1 着 を着たままというのは辛いです。1日2着くらいの計算をしないといけないでしょうから、現状の方が遙かに安いという計 算になってしまいますか。 なお、タイベックはもっと安価な類似 品が数多くありますが、安価なモノは強度、撥水性、透湿性のいずれかが極端に落ちるモノばかりです。 ということになると、モンベルのスーパーハイドロブリーズレインウエアに替 える、というのが最良の手段、ということになるでしょうか。 スーパーハイドロブリーズでしたら透湿性はゴアテックスと大差ありません。 ただ、酷暑の中で使うと小さな差を大きく感じやすいので、実際に農作業で使ってみないとなんともいえないところはありますが、 試してみる価値はありそうです。 その場合、フェイスシールドは別に用 意する必要があると思います。 また、真夏でない春秋の季節であれ ば、レインウエアの上に薄手のヤッケあるいはタイベック防護服を着るという手もあると思います。これだとタイベックは撥水性さえあればもっと安いものにしても良いと思いますし、これがプロテクションのメインウエアではありませんから、使い 捨てにせずに洗って連続使用することも可能でしょう。 ただ、木の枝などの引っかけには弱いので、結果的に1回きりの使 用になる可能性は大きそうですが・・・ 半年の作業の内、半分だけでも上にヤッケ等を着込んで、農薬が直接レインウエアにかかるのを避けることができれば、トータルの耐用年数にそこそこの好影響を与えてくれそうな気はします。 劇的にコストを下げる手段は思いつかず、お力になれなくて申し訳ないのですが、少しでもコストを下げながら安全に作業ができる手段を見つけられることを 願っています。
- BP9outback
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農薬が ゴア表面に付着し どのような作用をするか?です。 通気性を失うや 防水剤性能を 落とすなども 考えら得ます。 洗濯洗剤は ゴアの通気孔に詰まり通気性能を 失う元です 普通の洗剤は 向いていません なので NIKWAX Loftテックウォシュが 存在します。 ゴアテックス自体 擦れに弱く 表面も 削れる様に痛みます。 通気性の無い ビニール合羽が 一番 薬品付着の洗濯は 楽でしょう しかし蒸れます。 コストパフォーマンスを 考えると エントラント等の 透質素材で 我慢するのが良いかも テックウォッシュでの洗濯と TX.ダイレクトWASH-INでの コーティング 撥水性能が 下がるようなら スプレータイプで補う 1Lの詰替え用を利用すれば コスト面では 安く済みます。 農薬 化学薬品相手なので 厄介です マスクもしっかりした物を装備し 神経病に 十分注意して下さい。
補足
ご回答ありがとうございます。 私も、付着した農薬を落とし切れないことが、撥水性に悪影響を与えているのだと思います。 NIKWAXは一度試したのですが、質問にも書きました通り十分な撥水性を得られませんでした。 Loftテックウォシュは、濯ぎで生地に残らないことが撥水性の維持に貢献するが、洗浄力は一般の洗濯洗剤に劣るとの評価も見受けます。この点について如何でしょうか。 TX.ダイレクトスプレーはまだ使ったことがありませんので、試してみたいと思います。 調べてみると、NIKWAXはポリエチレングリコールの被膜を作るようですね。ジルコニウムアセテートという成分も入っているようですが、これが浸透剤でしょうか。 以前試した際には、既に農薬が付着して取り除き切れていないと思われるウェアに処理したのですが、一度回復した撥水性が早々に失われてしまったのは、これが原因かもしれません。
>そもそもこのような使途にゴアテックス素材が適切なのか、という根本的な疑問もあります。 疑問の通り、そもそもそこまでヘビーな使い方は 想定されていませんので、 対費用効果を考えた場合は不適切だと思います。 それとゴアテックス素材を洗濯機で洗うというのも 好ましくありません。 手入れ方法についてはこちらが詳しいです。 http://goretexteirehou.ikeike.biz/4.html その手の作業は薄着の上に、安物のヤッケや 合羽などで十分だと思います。 汗をかくのは値段相応の事情と考えます。
補足
ご回答、ありがとうございます。 ご紹介下さったサイト、拝見いたしました。 いくつか補足させていただきます。 まず、 >疑問の通り、そもそもそこまでヘビーな使い方は >想定されていませんので、 についてですが、こちら(http://www.goreworkwear.jp/kikaku/index.html)をご覧頂くと解りますが、使途について想定はされています。質問でご紹介した私共が使用しているウェアも、用途として農薬散布が想定されています。 使用時間数や作業の内容を勘案すると、2シーズンで傷んでしまうのは止むを得ないと考えています。 ただ、早期に撥水性が損なわれてしまうのが課題でして、メンテナンスの方法についてご質問させて頂いた次第です。 また、 >その手の作業は薄着の上に、安物のヤッケや >合羽などで十分だと思います。 につきましては、ヤッケでは防水性が無いため、使用できません。 ゴム曳きの合羽は過去に使用していましたが、特に夏季の作業環境が非常に厳しいため、現在の製品を利用するようになった経緯があります。 作業中は、常に頭からずぶ濡れな訳ではなく、胸から上はほぼ乾いていますし、胸から下も半乾きの状態になることも多いため、撥水性が失われても幾らかはゴアテックスの恩恵があるのです。 現状では、とてもゴアテックスの機能性を能書き通り発揮できているとは言い難いのですが、それでもゴム曳き合羽には戻れません;;
お礼
お返事が遅くなりました。丁寧なご回答、ありがとうございます。 実際に薬剤散布のご経験もお持ちとの事で、大変参考になります。 撥水処理の耐久性、メーカーによって差があるのですね。 ご紹介いただいたモンベルの製品は、入手して試してみたいと思います。 デュポンのタイベック素材は、みかんの露地栽培でも雨水を排除して高品質果を得る為のマルチ栽培で利用したり、貯蔵の際のカバーに利用したりと、普段から馴染みのある素材です。タイベックの防護服を実際に手にしたことはないのですが、素材はソフトタイベックでしょうか。マルチに使うハードタイベックであれば、鉤裂きにもそれなりの強度が期待できますが、ソフトタイベックだと1日持たないかもしれません。いずれにしても、20,000円/人/年はちょっと厳しいかな;; もう一枚アウターを着るのも良さそうです。安手のヤッケでは農薬の付着を如何程防げるか分かりませんが、費用も掛かりませんし試してみます。 あるいは、ゴアのウェアは体力的に厳しい時期だけの使用にして、春・秋はゴム曳きのカッパで我慢することも考えてみます。 夏の暑い時期に新品を下して、春・秋は撥水性が無くなった古い物を使うだけでも多少は作業環境が良くなるかな、と気づきました。 回答の中でご提案頂いた方法を試せるのは来シーズンになってしまいますが、良い結果が得られたらご報告させて頂きます。 ありがとうございました。