確かにスポーツ大国なのに地味ですね。
ドイツで生活していた頃、彼らの体格の良さには負けました。
ただ大きいだけではなく、筋肉質です。
忍耐強く厳しい訓練にも耐え、規律正しくチームプレーにも向いていそうです。
間近で見て、スポーツに向いているのは実感できました。
各種国際大会でそれ相応の成績を収めているのも当然です。
それなのに何故地味なの?と云う点をこの質問を契機に考えてみました。
ドイツの地味さの原因は、
1) 色々な種目がドイツ国内で広く行われており、
2) 運動能力に恵まれた彼らはどの種目でもかなりのレベルに到達でき、
3) 強い種目は練習量や努力が成果に繋がるものが多く、
4) 規律正しい彼らはマスコミの話題性に欠ける、
の4つが絡み合っているためと考えられます。
1)ドイツのスポーツの基礎はクラブスポーツです。
各町に色々な種目のクラブが有り活動しています。
最も広くプレーされているのはサッカーでその実力に応じてどの町のチームも
何らかの地域リーグに参加しています。しかし、これはどちらかというと例外です。
他の競技では、種目毎に強いクラブの有る地域や町や村が有り、そこから代表選手が
多く出るようです。ある日曜日、近所の体育館での近隣の村のチームとの
レスリング対抗試合が有り、入場無料なので見に行ったらオリンピックのメダリストが
居るとの事でびっくりしました。
メディアの報道も人々の興味も広く分散して、国民全体の視線を集めるスポーツ種目
というものがサッカー以外には見あたらない状況です。
逆説的ですが、国内でスポットライトを浴びないものが国外でスポットライトを浴びることは
起こりにくいということでしょうか。
2)日本の選手が国際的に活躍するためには、日本では頭一つ抜けた超一流でなければ
なりません。しかし、ドイツでは国内一流や準一流で国際的に通用する選手が輩出する
ために、国際舞台に台表として出る選手の交代が頻繁に起こりしかも速い。
その結果、この種目ならこの選手と云う常に話題の中心で有り続ける選手が少なくなる。
国際的なレベルは高くても、目立たない選手同士が争っているという事になる。
3)天賦の才能の競い合いとなる100m走より、努力で有る程度のレベルに到達できる、
400m走に強い。個人競技よりは、チームプレーの競技に強い。等の様に、スポットライトを
浴びにくい要因が有るようです。
4) 行儀良すぎて、悪ガキとかビッグマウスとかタレント性の私生活でメディアの話題となり
その提供を続けられる選手が少ない。
ドイツでスポーツに対する興味が分散している目安として、Yahooのスポーツ欄の
見出しを並べてみます。日本とは較べ物にならないくらい多岐に渡っています。
サッカー*、F1*、テニス*、バスケットボール*、自転車、モータースポーツ、ハンドボール、
ビリヤード、プロレス、これら以外と分けてあります。これら以外は、陸上、ボクシング、
ボート*、ヨット、水泳、バレーボール*、ウインタースポーツ、アイスホッケー、競馬*、
スキーアルペン、乗馬、ゴルフ*、アメフト*、カヌーに分けてあります。
*印は日本のYahooの分類にも有るモノで(日本ではこの他にラグビーと相撲と格闘技が
入っています)。ドイツではプロアマ問わず。日本ではプロスポーツ中心の大きな違いが
見られます。
お礼
皆さんありがとうございました